財務・会計 ④応用編_原価計算_6問〜10問

問6:固定製造間接費の配賦において「操業度差異」が発生する理由は何か。

  • A:実際操業度と予定配賦率の計算の基礎となる操業度(基準操業度)に乖離があるから
  • B:固定費の総額を見積もるのが難しいから
  • C:実際配賦率が毎年変わるから
  • D:製造間接費の配賦基準が複数あるから
  • E:変動費を製造間接費に含めているから
【第6問:正解と解説】

正解:Option_A
【解説】
・A:予定配賦を行う際に想定した生産量(基準操業度)と実際の生産量が異なると固定費の配賦額に過不足(操業度差異)が生じるため適切。
・B:見積もりの難しさは差異が生じる一因ではあるが操業度差異の直接的な発生理由ではないため不適切。
・C:実際配賦率の変動は予定配賦ではなく実際配賦の文脈の話であるため不適切。
・D:配賦基準の数は操業度差異の発生とは直接関係しないため不適切。
・E:変動費の混入とは操業度差異の発生と無関係であるため不適切。


問7:全部原価計算における製造間接費の「予定配賦」を行う実務的な最大のメリットは何か。

  • A:実際配賦より正確な計算が可能になるから
  • B:実際原価の確定を待たずに、製品の製造原価を迅速に把握できるから
  • C:配賦差異をなくせるから
  • D:税務署の指導に従うためだから
  • E:製造間接費の削減ができるから
【第7問:正解と解説】

正解:Option_B
【解説】
・A:予定値を用いるため実際原価との差異(配賦差異)が生じ正確性は実際配賦に劣るため不適切。
・B:月末・期末の実際原価確定を待たずに原価管理や財務報告を迅速に行えることが予定配賦の最大のメリットであり適切。
・C:予定配賦では配賦差異がむしろ発生するため不適切。
・D:税務署の指導のためではなく実務上の迅速な原価把握のためであるため不適切。
・E:製造間接費の削減は原価管理の結果であり予定配賦そのものの効果ではないため不適切。


問8:全部原価計算において、製造間接費の配賦差異を「売上原価へ賦課」する場合、どのような処理になるか。

  • A:損益計算書を通さず純資産を調整する
  • B:売上原価を増減させることで、配賦差異を調整する
  • C:売上高を直接調整する
  • D:製造間接費を再配賦する
  • E:貸借対照表の製品在庫を修正する
【第8問:正解と解説】

正解:Option_B
【解説】
・A:配賦差異の調整は損益計算書を通して行うものであり純資産の直接調整は不適切。
・B:配賦差異が重要でない場合は全額を売上原価に加減算して調整するのが実務上一般的なルールであり適切。
・C:売上高は配賦差異の調整対象ではないため不適切。
・D:再配賦は理論上可能だが実務的に手間がかかるうえ設問の「売上原価へ賦課」とは異なるため不適切。
・E:製品在庫の修正のみでは売上済み分の調整ができないため不適切。


問9:直接原価計算の計算体系において、売上高から変動製造原価と変動販売費を控除した利益を何というか。

  • A:限界利益
  • B:貢献利益
  • C:営業利益
  • D:売上総利益
  • E:付加価値
【第9問:正解と解説】

正解:Option_B
【解説】
・A:限界利益は一般的に「売上高-変動製造原価」で算出し変動販売費を控除しないため不適切。
・B:貢献利益は「売上高-全変動費(変動製造原価+変動販売費)」で算出されるものであり問題文の計算と一致するため適切。
・C:営業利益は貢献利益からさらに固定費を差し引いた利益であるため不適切。
・D:売上総利益は全部原価計算の用語であり直接原価計算の計算体系の用語ではないため不適切。
・E:付加価値は原価計算の利益概念ではないため不適切。


問10:製造原価を構成する「労務費」について、残業代(割増賃金)を製造間接費として処理するのが適当とされるケースはどれか。

  • A:特定の製品に直接作業時間が紐付けできる場合
  • B:特定製品のために発生したわけではなく、全製品の生産量増加に伴う突発的な残業として発生した場合
  • C:事務員が残業した場合
  • D:工場の清掃員が残業した場合
  • E:外注先が残業した場合
【第10問:正解と解説】

正解:Option_B
【解説】
・A:特定製品に直接作業時間が紐付けできる場合は直接労務費として処理するため不適切。
・B:特定製品への紐付けができない突発的な残業代は製造活動全体への貢献として間接費(製造間接費)に処理するのが実務的で適切。
・C:事務員の残業代は製造労務費ではなく販管費(一般管理費)に分類されるため不適切。
・D:工場の清掃員は間接労務費に分類されるが「残業代をどの原価要素に処理するか」という設問の文脈ではAの方が適切であるため不適切。
・E:外注先の残業代は外注加工費として処理されるため不適切。


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