問1:全部原価計算と直接原価計算の営業利益が一致する前提条件として正しいものはどれか。
- A:期首製品棚卸高と期末製品棚卸高が等しい場合
- B:生産量と販売量が等しい場合
- C:固定費がゼロの場合
- D:変動費率が一定の場合
- E:全部の原価が変動費である場合
【第1問:正解と解説】
正解:Option_A
【解説】
・A:期首と期末の製品在庫が等しければ固定製造間接費の繰延べが発生せず両計算の利益が一致するため最も厳密な条件として適切。
・B:生産量と販売量が等しくても期首在庫が存在し期末在庫と異なる場合は両計算の利益が一致しないため厳密な条件としては不十分であるため不適切。
・C:固定費がゼロでも他の要因で差が生じる可能性があり限定的であるため不適切。
・D:変動費率の一定・変動は両計算の利益差とは直接関係しないため不適切。
・E:原価構成の問題ではなく固定費の処理方法の違いが利益差の本質であるため不適切。
問2:直接原価計算において、固定製造間接費を期間費用として処理する主な論理的根拠は何か。
- A:固定製造間接費は期間の経過とともに発生する能力費用であり、特定の製品の売上と対応させるべきではないから
- B:固定製造間接費は変動費と性質が同じだから
- C:税務上の要請が強いため
- D:経営者の意思決定に役立たないから
- E:財務諸表を簡素化するため
【第2問:正解と解説】
正解:Option_A
【解説】
・A:固定費は生産能力維持のためのコストであり特定製品の売上ではなく「当期」という期間と対応させるべきという直接原価計算の理論的根拠として適切。
・B:固定費と変動費は生産量との関係という性質が根本的に異なるため不適切。
・C:税務上は全部原価計算が強制されており税務上の要請は直接原価計算の根拠にならないため不適切。
・D:意思決定への貢献は副次的な効果であり期間費用として処理する論理的根拠ではないため不適切。
・E:簡素化は目的ではなく期間損益の適正表示が目的であるため不適切。
問3:生産量が販売量を上回る状況下で、全部原価計算が直接原価計算より営業利益が高くなる理由は何か。
- A:固定製造間接費の一部が製品在庫として貸借対照表に繰り越されるから
- B:変動費が過小評価されるから
- C:販売費の一部が製造原価に混入するから
- D:直接材料費が過大評価されるから
- E:製造間接費の配賦額が過小だから
【第3問:正解と解説】
正解:Option_A
【解説】
・A:生産量が販売量を上回ると固定製造間接費の一部が売上原価として費用化されず期末在庫(資産)に残るため当期の費用が減少し利益が増えるメカニズムとして適切。
・B:変動費の扱いは全部原価計算・直接原価計算の両方で同じであるため不適切。
・C:販売費はどちらの計算でも期間費用として処理されるため不適切。
・D:直接材料費の扱いも両計算方法で同じであるため不適切。
・E:製造間接費の配賦額の多寡は利益差の直接的な主因ではないため不適切。
問4:意思決定会計の文脈において、直接原価計算が推奨される最大の理由として適切なものはどれか。
- A:貢献利益を用いてCVP分析(損益分岐点分析)を行うことで、売上・価格・コスト変動の影響が迅速に把握できるから
- B:全部原価計算より計算が正確だから
- C:変動費率の把握が容易だから
- D:固定費の回収が不要になるから
- E:製造間接費の配賦がなくなるから
【第4問:正解と解説】
正解:Option_A
【解説】
・A:固定費と変動費を分離して貢献利益を算出することでCVP分析が容易になり売上変動や価格変更の影響を迅速に把握して意思決定に活かせるため適切。
・B:精度は計算目的によって異なり直接原価計算が常に正確とは言えないため不適切。
・C:変動費率の把握は直接原価計算の副次的な効果であり最大の推奨理由ではないため不適切。
・D:固定費の回収は意思決定においても必要なコストであり回収不要にはならないため不適切。
・E:製造間接費の配賦は直接原価計算でも変動製造間接費については行われるため不適切。
問5:製造原価報告書において、期首仕掛品棚卸高+当期総製造費用-期末仕掛品棚卸高で算出される数値は何か。
- A:当期製品製造原価
- B:売上総利益
- C:当期総製造費用
- D:売上原価
- E:営業利益
【第5問:正解と解説】
正解:Option_A
【解説】
・A:製造途中の仕掛品残高を調整することで当期に完成した製品の製造原価(当期製品製造原価)を算出するプロセスの定義であり適切。
・B:売上総利益は損益計算書上の項目であり製造原価報告書で算出されるものではないため不適切。
・C:当期総製造費用は計算式の構成要素であり算出結果ではないため不適切。
・D:売上原価は製品在庫の増減調整後の数値であり製造原価報告書の算出結果ではないため不適切。
・E:営業利益は損益計算書上の項目であるため不適切。

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