財務・会計 ③応用編_会計基準_11問〜15問

問11:繰延税金資産を取り崩す必要があるのはどのようなときか。

  • A:税率が下がったとき
  • B:売上が増えたとき
  • C:将来の課税所得が見込めなくなったとき
  • D:負債が減ったとき
  • E:役員が交代したとき
【第11問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:税率の変化は繰延税金資産の金額に影響するが「取り崩し」の主要因は回収可能性の消滅であるため不適切。
・B:売上増加は将来の課税所得増加につながるためむしろ資産維持の要因となるため不適切。
・C:繰延税金資産の価値は将来の課税所得から控除できることに依存するため課税所得が見込めなくなった場合は資産価値がなくなり取り崩す必要があるため適切。
・D:負債の増減と繰延税金資産の取り崩しは直接関係しないため不適切。
・E:役員交代は繰延税金資産の回収可能性と直接関係しないため不適切。


問12:減価償却の定率法において、償却保証額を下回る場合に定額法に切り替える理由は何か。

  • A:定額法の方が計算が楽だから
  • B:税務署の指導があるから
  • C:償却費が極端に少なくなるのを防ぎ、耐用年数内に償却を完了させるため
  • D:会社が利益を調整しやすくするため
  • E:資産の寿命を延ばすため
【第12問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:計算の容易さは切り替えの理由ではないため不適切。
・B:税務署の指導は切り替えの根拠ではないため不適切。
・C:定率法を続けると期間が経過するにつれて償却費が微小になり耐用年数内に償却が完了しなくなるため保証額を下回った時点で定額法に切り替えるルールが設けられているため適切。
・D:利益調整を目的とした任意変更は会計原則上禁止されているため不適切。
・E:資産の耐用年数と物理的な寿命は別問題であるため不適切。


問13:売掛金に対する「貸倒引当金」を計算する際、過去の貸倒実績率を用いる方法のメリットはどれか。

  • A:恣意的な計上が排除され、客観的な計算が可能になる
  • B:計算が非常に複雑になる
  • C:必ず回収できない金額がわかる
  • D:税務署に提出する書類を減らせる
  • E:銀行から融資を受けやすくなる
【第13問:正解と解説】

正解:Option_A
【解説】
・A:過去の統計的な実績に基づいて計算することで客観性が担保され恣意的な利益調整を抑制できるため適切。
・B:複雑さはメリットではなくデメリットであるため不適切。
・C:実績率を用いても将来の確実な回収不能額を特定できるわけではないため不適切。
・D:税務書類の削減と過去実績率の使用は直接関係しないため不適切。
・E:貸倒引当金の計算方法と銀行融資の可否は直接関係しないため不適切。


問14:ファイナンス・リース取引を売買取引と同様に処理する目的はどれか。

  • A:実質的な資産購入という経済的実態をB/Sに反映させるため
  • B:リース料を高くするため
  • C:会計処理を難しくするため
  • D:資産を所有していないことを隠すため
  • E:減価償却を避けるため
【第14問:正解と解説】

正解:Option_A
【解説】
・A:所有権移転の有無にかかわらず実質的に資産を購入し負債を負っているという経済的実態を貸借対照表に反映させるため適切。
・B:リース料の水準は会計処理の目的とは無関係であるため不適切。
・C:会計処理を複雑にすることは目的ではないため不適切。
・D:実態を隠すのではなく開示することが目的であるため不適切。
・E:ファイナンス・リースは資産計上後に減価償却を行うため償却を避けるのとは逆であるため不適切。


問15:税効果会計で「実効税率」を用いる理由はどれか。

  • A:法人税率が毎年変わるから
  • B:会計士が複雑な計算を好むから
  • C:法人税だけでなく、住民税や事業税などの税負担も考慮して将来の税額を計算するため
  • D:利益に対する税負担が常に同じだから
  • E:株主を安心させるため
【第15問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:税率の変動自体は実効税率を使う直接の理由ではないため不適切。
・B:会計士の嗜好は理由にならないため不適切。
・C:将来の税金軽減効果を算定する際に法人税のみならず住民税・事業税を含めた実質的な税負担率(実効税率)を用いることで正確な税効果を計上できるため適切。
・D:実質的な税負担は常に同じではなく変動するため不適切。
・E:株主へのアピールのために実効税率を用いるわけではないため不適切。


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