財務・会計 ⑥初級編_意思決定会計_16問〜20問

問16:特別注文の受諾判断において、「価格が販売価格より低い」場合はどう考えるべきか。

  • A:常に拒否すべきである
  • B:受諾すれば必ず利益が減るため不適切
  • C:固定費を考慮しないため危険である
  • D:自社の他の製品が売れなくなるから拒否すべきである
  • E:増分収益が増分原価を上回れば受諾すべきである
【第16問:正解と解説】

正解:Option_E
【解説】
・A:価格が低くても増分収益が増分原価を上回れば利益に貢献するため常に拒否すべきとは言えないため不適切。
・B:増分分析において増分収益が増分原価を上回れば必ず利益が減るわけではないため不適切。
・C:特別注文の意思決定は増分分析が基本であり共通固定費は変化しないため考慮不要であるため不適切。
・D:他製品への影響は定性的・状況依存的な判断要因であり常に拒否の絶対的理由にはならないため不適切。
・E:特別注文は追加生産であるため通常価格より低くても増分収益が増分原価(変動費等)を上回れば全体利益に貢献できるため受諾すべきであり適切。


問17:意思決定会計において「差額分析」を行う意義はどれか。

  • A:計算の手間を増やすため
  • B:すべての費用を書き出すため
  • C:税務調査のため
  • D:意思決定に関係する項目のみを抽出して比較を容易にするため
  • E:帳簿を合わせるため
【第17問:正解と解説】

正解:Option_D
【解説】
・A:計算の手間を増やすことは差額分析の目的ではなく逆に手間を減らすことが目的であるため不適切。
・B:関連しない費用まですべて書き出すことは差額分析の目的に反するため不適切。
・C:税務調査のためではなく意思決定支援のための管理会計手法であるため不適切。
・D:差額分析は意思決定に関連する項目(差額収益・差額原価)のみを抽出して比較することで判断を簡素化し焦点を絞った分析を可能にするため適切。
・E:帳簿の整合性確認は財務会計の目的であり差額分析の意義ではないため不適切。


問18:意思決定会計で考慮する「将来のキャッシュフロー」とは何を指すか。

  • A:過去の現金の出入り
  • B:現在の手元の現金
  • C:ある決定を行った際に増減する現金の流入・流出
  • D:将来の銀行残高
  • E:予想される税引後利益
【第18問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:過去の現金の出入りはサンクコストに相当し意思決定には無関係であるため不適切。
・B:現在の手元現金は意思決定の影響を受けて将来変化するものであり現在時点の金額は判断基準ではないため不適切。
・C:意思決定の基礎となるキャッシュフローとはある意思決定を行った際に将来増減する現金の流入と流出を指しており適切。
・D:銀行残高は結果として変化するものであり意思決定で考慮する「将来CF」の定義ではないため不適切。
・E:税引後利益は会計上の発生主義ベースの指標であり現金の増減とは異なるため不適切。


問19:「製造間接費」の配賦額が意思決定に及ぼす影響はどれか。

  • A:配賦額は意思決定の重要な指標である
  • B:配賦額は意思決定に含めてはならない(関連性がないため)
  • C:配賦額が多いほどその製品は利益が出る
  • D:配賦額を増やすと意思決定がしやすくなる
  • E:配賦額は利益を決めるすべてである
【第19問:正解と解説】

正解:Option_B
【解説】
・A:配賦された共通固定費は意思決定によって変化しないため関連原価ではなく重要な指標とはならないため不適切。
・B:製造間接費の配賦額は恣意的に割り当てられた共通固定費であり意思決定によって変化しないため差額分析では除外すべきであり適切。
・C:配賦額を増やすことは製品の原価を人為的に増やすことであり利益が出るとは言えないため不適切。
・D:配賦額を増やすことは意思決定を阻害し製品の採算評価を歪める可能性があるため不適切。
・E:配賦額は利益計算の一要素に過ぎず利益を決めるすべてではないため不適切。


問20:製品の販売中止判断において「回避可能固定費」が削減できるとはどういうことか。

  • A:製品の売上が減ること
  • B:会社の家賃がゼロになること
  • C:製品を廃止すれば、その製品のためだけに使っていた設備家賃等が払わなくてよくなること
  • D:固定費が変動費に変わること
  • E:すべてのコストがなくなること
【第20問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:製品の売上が減ることは廃止のデメリット(機会損失)であり回避可能固定費の定義ではないため不適切。
・B:会社全体の家賃は事業廃止で消えるわけではなく回避不可能固定費に相当するため不適切。
・C:回避可能固定費とは特定の製品・事業を廃止することで直接消滅させられる固定費であり当該製品専用の設備賃借料等が払わなくなることを指すため適切。
・D:固定費が変動費に変わるわけではなく廃止によって消滅するということであるため不適切。
・E:廃止で消えるのは特定の回避可能固定費のみでありすべてのコストが消えるわけではないため不適切。


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