財務・会計 ③応用編_会計基準_16問〜20問

問16:減損会計の兆候判定で、事業セグメントの赤字は減損の兆候と言えるか。

  • A:言えるので、即座に減損損失を計上する
  • B:言えないので無視する
  • C:言えるが、直ちに減損損失を認識するわけではない
  • D:資産の種類によるため一律に判断できない
  • E:利益が出ていれば赤字の年度だけを無視できる
【第16問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:即座の計上は減損会計の判定プロセスを省略しており誤りであるため不適切。
・B:セグメントの赤字は明確な減損の兆候例であるため無視することはできないため不適切。
・C:セグメントの赤字は減損の「兆候」の一つに該当するが兆候があっても直ちに損失計上ではなく続いて割引前将来CFと帳簿価額を比較するプロセスを経るため適切。
・D:減損の兆候判定の基準は資産の種類によらず統一的に適用されるため不適切。
・E:利益が出ている年度に赤字年度を無視することは会計基準上認められないため不適切。


問17:製品保証引当金を売上高に対する一定比率で見積もる方法の妥当性はどれか。

  • A:どんな方法でも認められる
  • B:全く認められない
  • C:過去の保証発生率に基づいた合理的な見積りであれば妥当である
  • D:売上高の変動に左右されるため不適切である
  • E:会社が儲かっている時に多めに計上すべきである
【第17問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:恣意的な処理は会計原則上認められないため「どんな方法でも」は不適切。
・B:合理的な見積りに基づいた計上は認められる処理であるため不適切。
・C:過去の保証発生実績という合理的な根拠に基づいた見積りは期間損益対応として妥当であるため適切。
・D:売上高と保証発生には合理的な関連性があるため売上高比率による見積りは許容されるため不適切。
・E:利益水準に応じた任意の積み増しは利益操作に当たるため不適切。


問18:創立費などの繰延資産を早期に費用処理する実務上の動機はどれか。

  • A:会計基準が早期償却を推奨しているから
  • B:早期に利益を圧縮して節税するため
  • C:将来の利益への負担を減らすため
  • D:法律で1年と決まっているから
  • E:創立費というものがないから
【第18問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:会計基準は早期償却を義務化や推奨をしているわけではなく任意償却を認めているため不適切。
・B:節税の側面はあるが費用処理の最も重要な動機は将来負担の軽減という会計的合理性であり節税のみが目的という説明は不正確であるため不適切。
・C:早期に費用化することで将来の各期間への費用配分負担を軽減し経営体質を健全化できるという実務上の合理的な動機として適切。
・D:繰延資産の償却期間は法律で一律に決まっているわけではなく項目ごとに上限が設けられているため不適切。
・E:創立費は繰延資産の代表的な勘定科目として存在するため不適切。


問19:減価償却費を計上することで、貸借対照表上の固定資産はどのように変化するか。

  • A:金額が増加していく
  • B:変わらない
  • C:流動資産になる
  • D:取得原価から累積額を控除することで帳簿価額が減少していく
  • E:負債になる
【第19問:正解と解説】

正解:Option_D
【解説】
・A:減価償却は価値の減少を記録するものであり固定資産金額が増加することはないため不適切。
・B:費用計上により帳簿価額は変化するため不適切。
・C:減価償却しても固定資産は流動資産にはならないため不適切。
・D:減価償却費の累計額(減価償却累計額)を取得原価から控除することで帳簿価額が毎期減少していくため適切。
・E:減価償却は資産の評価であり負債になることはないため不適切。


問20:「将来加算一時差異」とは何を指すか。

  • A:将来、税金が返ってくること
  • B:利益が二倍になること
  • C:税務署に寄付すること
  • D:将来、法人税等の支払額が増加する原因となる差異のこと
  • E:株主に贈与すること
【第20問:正解と解説】

正解:Option_D
【解説】
・A:税金が返ってくるのは将来減算一時差異(繰延税金資産)の効果であるため不適切。
・B:利益が増加することとは別の概念であるため不適切。
・C:税務署への寄付とは無関係であるため不適切。
・D:将来加算一時差異は将来の課税所得を増加させ税金支払額を増やす差異であり繰延税金負債の計上根拠となるため適切。
・E:株主への贈与とは無関係であるため不適切。


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