問21:資本コストにおいて「リスクプレミアム」とは何か。
- A:銀行が貸し出す際の事務手数料
- B:リスクを取る投資家に対して、無リスク資産以上の収益を上乗せする分
- C:株主から集める配当金の総額
- D:会社が負担する法人税の割合
- E:倒産した際の負債の額
【第21問:正解と解説】
正解:Option_B
【解説】
・A:銀行の事務手数料はリスクプレミアムの定義とは別の費用項目であるため不適切。
・B:リスクプレミアムとはリスクを伴う投資に対して投資家が無リスク資産(国債等)の収益率を超えて要求する超過収益の上乗せ分であり投資リスクの対価として定義されるため適切。
・C:株主への配当金総額はリスクプレミアムの定義ではなく資本コストの結果として支払われるものであるため不適切。
・D:法人税率はリスクプレミアムの定義とは無関係な税務上の概念であるため不適切。
・E:倒産時の負債額はリスクプレミアムの定義ではないため不適切。
問22:「株式発行コスト(フロテーション・コスト)」を考慮すると、資本コストはどう変化するか。
- A:手数料は無関係である
- B:コストは下がる
- C:何も変わらない
- D:負債コストが下がる
- E:発行時に手数料等が発生するため、実質的な調達コストは上昇する
【第22問:正解と解説】
正解:Option_E
【解説】
・A:発行コストは調達コストに直接影響するため無関係とは言えないため不適切。
・B:発行コストの追加は資本コストを下げるのではなく上げる方向に働くため不適切。
・C:フロテーション・コストは資本コストの計算に影響を与えるため変わらないとは言えないため不適切。
・D:株式の発行コストは株主資本コストに影響し負債コストには直接影響しないため不適切。
・E:フロテーション・コスト(引受手数料・登録費用等)は株式発行時に調達資金から差し引かれるため企業が実際に利用できる純調達額が減少し実質的な資本コストが上昇するため適切。
問23:負債の利払い以外のコスト(代理費用や倒産コスト)が増加する現象を何と言うか。
- A:減価償却費
- B:資本コスト上昇分
- C:財務的困窮コスト
- D:営業外損失
- E:特別損失
【第23問:正解と解説】
正解:Option_C
【解説】
・A:減価償却費は固定資産の費用配分であり財務的困窮コストとは全く異なるため不適切。
・B:資本コスト上昇分は財務的困窮コストが引き起こす結果の一つであるが定義そのものではないため不適切。
・C:財務的困窮コスト(Financial Distress Cost)とは過度な負債による倒産リスクの高まりや債権者・株主間のエージェンシー問題等から生じる追加的コストの総称として適切。
・D:営業外損失は損益計算書上の分類であり財務的困窮コストの定義とは異なるため不適切。
・E:特別損失も損益計算書上の分類であり財務的困窮コストの専門用語としては不適切。
問24:WACCの算定で、自己資本に「配当割引モデル」以外で「CAPM」が多用されるのはなぜか。
- A:計算が1分で終わるから
- B:リスクとリターンの関係が明確で、市場の要求収益率を理論的に算出できるから
- C:全ての株主が納得するから
- D:誰でも同じ数値になるから
- E:会社が自由に決められるから
【第24問:正解と解説】
正解:Option_B
【解説】
・A:ベータ値の推定等を含むCAPMの計算は必ずしも短時間で終わるものではないため不適切。
・B:CAPMはリスクフリーレート・ベータ値・市場リスクプレミアムという市場データを用いて投資家の要求収益率(株主資本コスト)を理論的・客観的に算出できる点が多用される主な理由であるため適切。
・C:入力データの違いにより計算結果は異なるため全株主が同一の値に納得するとは限らないため不適切。
・D:ベータ値等の市場データを使うため誰が計算しても完全に同じ数値になるとは言えないため不適切。
・E:CAPMは市場データに基づく客観的手法であり会社が自由に決められるものではないため不適切。
問25:無借金経営の企業が負債を増やす際、WACCが上昇する場合があるのはなぜか。
- A:負債が少なすぎた状態からではなく、過剰に調達してリスクが急増した場合
- B:最初からコストが高いから
- C:税金が安くなるから
- D:株主が喜ぶから
- E:負債コストは常に上昇し続けるから
【第25問:正解と解説】
正解:Option_A
【解説】
・A:適度な負債の追加はWACCを下げる効果があるが過剰な借入は財務的困窮コストが発生し債権者・株主の要求リターンが急上昇するため最終的にWACCが上昇に転じるケースがあるため適切。
・B:無借金から少量の負債追加では通常WACCは低下するため最初からコストが高いという説明は不正確であるため不適切。
・C:適度な負債の節税効果はあるがWACCが上昇する理由の説明としては逆であるため不適切。
・D:過大な負債は株主にとってリスク増大を意味するため喜ぶとは逆の反応が生じるため不適切。
・E:負債コストは適度な範囲では大きく上昇しないため常に上昇し続けるとは言えないため不適切。

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