財務・会計 ④応用編_原価計算_21問〜25問

問21:操業度差異の分析において、設備投資が大幅に行われ、生産能力が向上した結果、実際操業度が基準操業度を下回った。このとき発生する差異は何か。

  • A:有利差異(貸方差異)
  • B:ゼロ
  • C:配賦差異なし
  • D:不利差異(借方差異)
  • E:固定費の減少
【第21問:正解と解説】

正解:Option_D
【解説】
・A:実際操業度が基準操業度を上回った場合に有利差異(貸方差異)が発生するため不適切。
・B:実際操業度と基準操業度が一致した場合のみゼロになるため不適切。
・C:操業度差異は生じるため「配賦差異なし」は誤りであるため不適切。
・D:実際操業度が基準操業度を下回ると固定製造間接費の配賦額が実際発生額より少なくなり配賦不足(不利差異・借方差異)が生じるため適切。
・E:固定費の総額は設備投資の条件によって変わるが操業度差異の概念上は固定と仮定するため不適切。


問22:製造間接費の部門別計算における「補助部門費」の配賦方法として、相互配賦法が直接配賦法より優れている理由はどれか。

  • A:計算が非常に単純だから
  • B:特定の部門を無視できるから
  • C:税務署に推奨されているから
  • D:補助部門間でのサービスの授受を考慮できるため
  • E:どの方法でも計算結果は変わらないから
【第22問:正解と解説】

正解:Option_D
【解説】
・A:相互配賦法は直接配賦法より計算が複雑であるため不適切。
・B:部門を無視することはコスト計算の精度を下げるため不適切。
・C:特定の推奨配賦法として税務署が指定しているわけではないため不適切。
・D:補助部門同士が相互にサービスを提供し合っている場合にその授受関係を計算に反映できるため直接配賦法より正確なコスト計算が可能になるため適切。
・E:配賦方法が異なれば計算結果も異なるため不適切。


問23:全部原価計算と直接原価計算の利益差を示す公式として正しいものはどれか。

  • A:利益差 = 固定費総額 × (生産量 – 販売量)
  • B:利益差 = 営業利益の差額
  • C:利益差 = 貢献利益の差額
  • D:利益差 = 固定製造間接費配賦率 × (生産量 – 販売量)
  • E:利益差 = 配賦差異
【第23問:正解と解説】

正解:Option_D
【解説】
・A:固定費総額ではなく製品単位当たりの配賦率を用いるべきであるため不適切。
・B:利益差の定義そのものであり計算式としては機能しないため不適切。
・C:貢献利益の差額は両計算方法の利益差の公式にはならないため不適切。
・D:全部原価計算では在庫(生産量-販売量)に製品単位当たりの固定製造間接費配賦率分が繰り越されるため両計算の利益差はこの公式で算出できるため適切。
・E:配賦差異は全部原価計算内の現象であり両計算の利益差の公式とは異なるため不適切。


問24:原価計算において「変動費」として扱われるべき費用はどれか。

  • A:工場の土地の固定資産税
  • B:工場の建物減価償却費
  • C:工場長給与
  • D:製品の原材料費
  • E:売却した機械の減損損失
【第24問:正解と解説】

正解:Option_D
【解説】
・A:固定資産税は生産量に関わらず一定の固定費であるため不適切。
・B:建物の減価償却費は生産量に関わらず一定の固定費であるため不適切。
・C:工場長給与は生産量に関わらず一定の固定費であるため不適切。
・D:製品の原材料費は生産量に比例して発生する典型的な変動費であり適切。
・E:売却した機械の減損損失は製造原価ではなく特別損失に分類されるため不適切。


問25:全部原価計算での営業利益が、直接原価計算より低い場合、どのような生産・販売状態にあるか。

  • A:生産量が販売量を上回っている(在庫増加)
  • B:生産量と販売量が同じ
  • C:売上高が低下した
  • D:原価が高騰した
  • E:販売量が生産量を上回っている(在庫減少)
【第25問:正解と解説】

正解:Option_E
【解説】
・A:在庫が増加する(生産量>販売量)と固定費が在庫に繰り越され全部原価計算の利益が直接原価計算より高くなるため不適切。
・B:生産量と販売量が等しく期首・期末在庫も同じであれば両計算の利益は一致するため不適切。
・C:売上高の低下は両計算方法に共通して影響するため利益差の説明にはならないため不適切。
・D:原価の高騰は両計算方法に共通して影響するため不適切。
・E:在庫が減少する(販売量>生産量)と過去に資産計上されていた固定製造間接費が今期の売上原価として費用化されるため全部原価計算の利益が直接原価計算より低くなるため適切。


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