財務・会計 ④応用編_原価計算_26問〜30問

問26:意思決定において「サンクコスト(埋没費用)」を無視すべきとされる理由は何か。

  • A:サンクコストを回収できるから
  • B:サンクコストを無視すると税金が増えるから
  • C:経営者の責任を問われないから
  • D:会計記録を修正しなくて済むから
  • E:将来の意思決定には、それ以降に発生する将来キャッシュフローのみが影響するから
【第26問:正解と解説】

正解:Option_E
【解説】
・A:サンクコストは定義上回収不可能なコストであるため不適切。
・B:サンクコストを無視することと税金の増減は無関係であるため不適切。
・C:経営者の責任の問題はサンクコストを無視すべき理由とは無関係であるため不適切。
・D:会計記録の修正の問題はサンクコストを無視すべき理由とは無関係であるため不適切。
・E:すでに発生しておりどのような意思決定をしても回収できないコストは将来の意思決定に影響を与えないため考慮不要という意思決定会計の基本原則であり適切。


問27:製造間接費の配賦において「実際配賦」と「予定配賦」のどちらが原価管理上有利か。

  • A:実際配賦(事後的に正確なため)
  • B:どちらも変わらない
  • C:税務署が指定している
  • D:計算が不要になる
  • E:予定配賦(迅速な管理が可能なため)
【第27問:正解と解説】

正解:Option_E
【解説】
・A:実際配賦は正確だが期末まで原価が確定しないため原価管理の速報性に欠けるため不適切。
・B:速報性と正確性という面で両者は異なる特性を持つため変わらないとは言えないため不適切。
・C:税務署が特定の配賦方法を指定しているわけではないため不適切。
・D:配賦計算は原価計算の必須プロセスであり不要にはならないため不適切。
・E:月次の原価管理や意思決定には速報性が重要であり実際原価確定前に製品原価を把握できる予定配賦が原価管理上有利であり適切。


問28:全部原価計算を採用する企業が、決算直前に生産量を急増させた場合、その営業利益への直接的影響はどれか。

  • A:費用が増えて利益が減る
  • B:売上が増えて利益が増える
  • C:何も起きない
  • D:原価計算がやり直しになる
  • E:在庫資産として固定費が繰り越され、当期利益が増加する
【第28問:正解と解説】

正解:Option_E
【解説】
・A:変動費は生産量増加で増えるが固定費の在庫繰り越し効果の方が大きく利益は増加するため不適切。
・B:生産量の増加はそのまま売上増加には繋がらず販売量が増えない限り売上高は変わらないため不適切。
・C:固定製造間接費の繰り越し効果により当期利益に直接影響するため不適切。
・D:原価計算のやり直しは生じないため不適切。
・E:生産量を急増させると固定製造間接費の一部が期末在庫(資産)に繰り越されて当期の費用計上額が減少し利益が増加するという全部原価計算特有の利益操作メカニズムであり適切。


問29:直接原価計算において「固定費」を期間費用とするのはなぜか。

  • A:経営者が固定費を払いたくないから
  • B:税法で禁止されているから
  • C:売上と対応させることが容易だから
  • D:固定費はゼロだから
  • E:固定費は「期間」の経過に対応して発生する費用であり、製品個別に紐付けることが非合理だから
【第29問:正解と解説】

正解:Option_E
【解説】
・A:経営者の支払い意思とは無関係であるため不適切。
・B:税法では全部原価計算が求められており直接原価計算は内部管理用であるが禁止はされていないため不適切。
・C:固定費は製品の売上と直接対応させることが困難であるため期間費用とするのであり「容易」は誤りであるため不適切。
・D:固定費はゼロではなく期間費用として認識されるため不適切。
・E:固定費は生産能力を維持するために期間の経過とともに発生するコストであり特定製品の売上と紐付けることは理論的に非合理であるという直接原価計算の理論的核心であり適切。


問30:製品の製造における「外注加工費」は、通常どの原価要素に含まれるか。

  • A:販売費
  • B:材料費
  • C:減価償却費
  • D:特別損失
  • E:製造直接費(または加工費)
【第30問:正解と解説】

正解:Option_E
【解説】
・A:外注加工費は製造原価の一部であり販売活動に関わる費用ではないため不適切。
・B:外注加工費は材料費ではなく加工に要した費用であるため不適切。
・C:減価償却費は自社設備の費用配分であり外注加工費とは異なるため不適切。
・D:外注加工費は正常な製造活動に伴う原価であり特別損失ではないため不適切。
・E:外注加工費は特定の製品の製造工程を外部に委託するコストであり特定製品への直接紐付けが可能なため製造直接費(加工費)として扱うのが一般的であり適切。


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