問26:貸借対照表の分析において「自己資本比率」が極めて高い企業の経営特性として考えられるものはどれか。
- A:倒産リスクが極めて高い
- B:過剰な資本蓄積により資本効率(ROE等)が低下している場合がある
- C:財務レバレッジが強くかかっている
- D:短期借入金に依存している
- E:キャッシュフローが常に赤字である
【第26問:正解と解説】
正解:Option_B
【解説】
・A:自己資本比率が高い企業は財務安定性が高く倒産リスクは低いため不適切。
・B:自己資本が厚い反面、負債を活用しないため資本効率が低下するケースが多いため適切。
・C:自己資本比率が高いことは財務レバレッジが低い(負債が少ない)ことを意味するため不適切。
・D:自己資本比率が高い企業は借入依存度が低い状態を示すため不適切。
・E:自己資本の厚さとキャッシュフローの黒字赤字は直接関係しないため不適切。
問27:損益計算書の「当期純利益」から「配当金」を支払った後の金額は何と呼ばれるか。
- A:利益準備金
- B:資本剰余金
- C:繰越利益剰余金
- D:引当金
- E:売上総利益
【第27問:正解と解説】
正解:Option_C
【解説】
・A:利益準備金は配当時に積み立てが義務付けられる準備金であり配当後の残高そのものではないため不適切。
・B:資本剰余金は出資に伴う剰余金であり利益配当の財源とは異なるため不適切。
・C:当期純利益を積み増し配当・積立を控除した後の利益の蓄積額であるため適切。
・D:引当金は将来の費用に備える負債であるため不適切。
・E:売上総利益は損益計算書の中間的な利益指標であるため不適切。
問28:キャッシュフロー計算書において「受取配当金」を営業活動によるCFに分類する場合、その根拠として適切なものはどれか。
- A:資金調達活動の一環であるため
- B:固定資産の運用益であるため
- C:負債の返済に使われるため
- D:本業から得られる収益と同様に経常的な収入として扱われるため
- E:特別利益として損益計算書に計上されるため
【第28問:正解と解説】
正解:Option_D
【解説】
・A:資金調達活動は財務活動によるCFであるため不適切。
・B:固定資産の運用益ではなく株式等の保有に伴う収益であるため不適切。
・C:負債返済は財務活動であるため不適切。
・D:受取配当金を営業活動に分類する場合は経常的な収益活動の一環と位置づけるためであり適切(なお投資活動に分類することも認められている)。
・E:受取配当金は損益計算書上は営業外収益に計上されるため不適切。
問29:損益計算書の「売上総利益」の改善策として適切なものはどれか。
- A:広告宣伝費の削減
- B:販売単価の引き上げと製造原価の抑制
- C:受取利息の増加
- D:支払利息の削減
- E:寄付金の支払い
【第29問:正解と解説】
正解:Option_B
【解説】
・A:広告宣伝費は販管費であり売上総利益の計算範囲外であるため不適切。
・B:売上高から売上原価を引いたものが売上総利益であり販売単価の引き上げと製造原価の抑制は両者を直接改善するため適切。
・C:受取利息は営業外収益であり売上総利益には影響しないため不適切。
・D:支払利息は営業外費用であり売上総利益には影響しないため不適切。
・E:寄付金は営業外費用または特別損失であり売上総利益には影響しないため不適切。
問30:貸借対照表の「資産の部」が適正に計上されているかを確認する「棚卸資産評価」において、収益性の低下による評価損を計上する根拠は何か。
- A:重要性の原則
- B:継続性の原則
- C:単一性の原則
- D:真実性の原則
- E:保守主義の原則
【第30問:正解と解説】
正解:Option_E
【解説】
・A:重要性の原則は金額的に軽微な項目の簡便処理を認めるものであり評価損計上の根拠ではないため不適切。
・B:継続性の原則は会計方針を毎期継続して適用することを求めるものであるため不適切。
・C:単一性の原則は株主・債権者向けの財務諸表の一元性を求めるものであるため不適切。
・D:真実性の原則は会計の目的(真実な報告)そのものであり特定の評価損計上の根拠を説明するものではないため不適切。
・E:将来の損失をあらかじめ見積もって認識するという保守主義の観点から適切な評価損計上が求められるため適切。

コメント