財務・会計 ⑥応用編_意思決定会計_21問〜25問

問21:意思決定会計の文脈における「回避可能原価」とは何か。

  • A:どんな場合でも消えない原価
  • B:すべてのコスト
  • C:会計士が決めた原価
  • D:税務署が認める原価
  • E:その事業や製品をやめることで削減できる原価
【第21問:正解と解説】

正解:Option_E
【解説】
・A:どんな場合でも消えない原価は回避不能原価(不可避固定費)の説明であるため不適切。
・B:すべてのコストが回避可能というわけではなく回避できないものも存在するため不適切。
・C:回避可能原価は会計士が恣意的に決めるものではなく原価の性質によって定まるため不適切。
・D:税務署の認定は回避可能原価の定義とは無関係であるため不適切。
・E:回避可能原価とは特定の事業・製品をやめることで削減・回避できる原価であり意思決定によって変化するため関連原価として考慮すべきものの定義であり適切。


問22:複数の製品で機械時間を奪い合う状況で、どの製品を優先すべきか。

  • A:製造原価が最も低い製品
  • B:販売単価が最も高い製品
  • C:機械1時間あたりの限界利益が最も高い製品
  • D:市場占有率が最も高い製品
  • E:固定費配賦額が最も低い製品
【第22問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:製造原価の低さは機械時間あたりの利益効率を考慮していないため不適切。
・B:販売単価の高さは原価や機械時間消費量を考慮していないため不適切。
・C:制約資源(機械時間)を最も有効活用して全体利益を最大化するためには機械1時間あたりの限界利益(制約資源単位あたりの貢献度)が最も高い製品を優先するのが適切。
・D:市場占有率は利益効率とは直接関係しないため不適切。
・E:固定費配賦額は恣意的な数字であり制約下の優先順位の判断基準にはならないため不適切。


問23:意思決定において「サンクコストを無視する」という原則の論理的根拠はどれか。

  • A:株主が過去の支出を嫌うから
  • B:税務上はサンクコストを無視せよとあるから
  • C:会計帳簿の記載を簡単にするため
  • D:過去の支出はどのような選択をしても変えることができず、将来の差額利益に影響しないから
  • E:経営者の責任を問わないため
【第23問:正解と解説】

正解:Option_D
【解説】
・A:株主の感情は意思決定会計のサンクコスト無視の論理的根拠ではないため不適切。
・B:税務上にそのような規定はなく意思決定会計の論理から導かれる原則であるため不適切。
・C:会計帳簿の簡略化はサンクコストを無視する理由ではないため不適切。
・D:意思決定の目的は将来の利益最大化にあり過去に支出済みでどのような選択をしても変えられないコストを考慮しても正しい将来志向の判断にならないため無視すべきという論理的根拠として適切。
・E:経営者の責任の回避はサンクコストを無視すべき論理的根拠ではないため不適切。


問24:意思決定会計における「関連原価」を特定する際の手順として正しいものはどれか。

  • A:すべてのコストを合計して比較する
  • B:代替案同士のコストを比較し、差額が発生する項目のみを抽出する
  • C:過去の原価を合計する
  • D:税金以外のコストをすべて足す
  • E:変動費のみを計算する
【第24問:正解と解説】

正解:Option_B
【解説】
・A:全コストの合計を比較すると非関連原価も含まれ判断が歪む可能性があるため不適切。
・B:差額分析の基本手順は代替案間で差額が生じる項目のみを抽出することで分析を簡素化し意思決定を明確化する方法であり適切。
・C:過去の原価はサンクコストに相当し将来の差額分析には直接使用しないため不適切。
・D:税金以外の全コストを足すことは非関連原価を含む網羅的計算であり差額分析の趣旨に反するため不適切。
・E:変動費のみを計算すると回避可能固定費等の関連原価が漏れる可能性があるため不適切。


問25:製造可否判断(Make or Buy)において、外注を選択する際に検討すべき定性的要因として最も包括的なものはどれか。

  • A:品質管理の不徹底による製品イメージ低下のリスクのみ
  • B:外注先の倒産リスクのみ
  • C:品質リスク・外注先の経営安定性・従業員スキルの喪失等を含む複合的な定性要因すべて
  • D:自社従業員の技術力向上機会の喪失のみ
  • E:外注費用の絶対額
【第25問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:外注化の意思決定では品質リスク・外注先の経営安定性(倒産リスク)・従業員の技術力喪失等の複合的な定性的要因をすべて総合的に検討することが最も適切な判断につながるため適切。
・B:品質リスクは重要な定性的要因の一つだが単独では他のリスクが考慮されず不十分であるため不適切。
・C:従業員スキルの喪失は重要な定性的要因の一つだが単独では他の要因が考慮されず不十分であるため不適切。
・D:外注先の倒産リスクは重要な定性的要因の一つだが単独では他の要因が考慮されず不十分であるため不適切。
・E:外注費用の絶対額は金額化できる定量的要因であり定性的要因には該当しないため不適切。


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