問26:投資額の回収期間が短いプロジェクトAと、回収期間は長いが正味現在価値(NPV)がより大きいプロジェクトBを比較する場合、どちらを優先すべきか。
- A:常に回収期間が短いプロジェクトAを優先すべきである
- B:回収期間が1年以内ならプロジェクトAを優先すべきである
- C:NPVは無視してプロジェクトAの回収期間のみで判断すべきである
- D:両者のリスクは常に同等であるため判断不能である
- E:NPVがより大きいプロジェクトBを優先すべきである(回収期間法は回収後の利益や時間価値を考慮しないため)
【第26問:正解と解説】
正解:Option_E
【解説】
・A:回収期間の短さのみを基準にすると回収後に得られる大きな利益を逃す可能性があるため常に優先すべきとは言えないため不適切。
・B:回収期間が短くてもその後のキャッシュフローを考慮しなければ投資の収益性を正しく評価できないため不適切。
・C:NPVは投資の経済性を評価する上で重要な指標であり無視することは適切な投資判断を損なうため不適切。
・D:両プロジェクトのリスクは個別に評価すべきものであり常に同等であるという前提は不適切。
・E:NPVは将来CFを割引率で現在価値に換算し投資期間全体の経済性を評価できる指標であり回収期間法は回収後の利益や貨幣の時間価値を考慮しないという重大な欠点があるため理論的にはNPVがより大きいプロジェクトBを優先すべきであり適切。
問27:特別注文を受注した結果、自社製品のブランド価値が低下する場合、どう評価すべきか。
- A:利益が出るなら無視する
- B:ブランドは関係ないとする
- C:低下するブランド価値(定性的損失)をコストとして認識し、受注すべきでない可能性を検討する
- D:販売価格をさらに下げる
- E:広告費を増やす
【第27問:正解と解説】
正解:Option_C
【解説】
・A:短期的な利益が出ても長期的なブランド価値低下は収益の悪化をもたらす可能性があるため無視すべきではないため不適切。
・B:ブランド価値は企業の長期的収益力に直結するため意思決定において無視できないため不適切。
・C:ブランド価値の低下は定性的損失として将来の収益基盤に影響を与えるため意思決定において重要なコストとして評価し受注の可否を総合的に判断すべきであり適切。
・D:販売価格をさらに下げることはブランド価値低下の問題を悪化させるため不適切。
・E:広告費の増加はブランド回復の一手段ではあるが特別注文受注の可否判断の答えとはならないため不適切。
問28:意思決定会計において、「現金流出額」の最小化は、なぜ常に最適解とは限らないか。
- A:支出が多いほうが税金が減るから
- B:より高い収益を生むために、あえて大きな現金支出が必要な場合があるから
- C:銀行が好むから
- D:現金を残すのが唯一の目的だから
- E:売上が増えるから
【第28問:正解と解説】
正解:Option_B
【解説】
・A:税金の軽減は現金支出最小化が最適でない理由ではないため不適切。
・B:投資(現金支出)を行ってより大きなリターン(収益)を得ることが経営の本質であり現金流出の最小化が常に利益の最大化につながるわけではないため適切。
・C:銀行の選好は意思決定会計の判断基準ではないため不適切。
・D:経営の目的は現金を残すことだけではなく企業価値の最大化であるため不適切。
・E:支出を増やすことと売上増加は自動的には連動しないため不適切。
問29:意思決定会計において、製品の「販売価格」を下げて販売量を増やす意思決定が成功する条件はどれか。
- A:値下げをしても販売量が増えないこと
- B:固定費が変動費より高いこと
- C:製造原価が一定であること
- D:税率が下がること
- E:値下げによる利益減よりも、販売量増による限界利益増が上回ること
【第29問:正解と解説】
正解:Option_E
【解説】
・A:値下げをしても販売量が増えない場合は限界利益が減少するのみで値下げの意義がないため不適切。
・B:固定費と変動費の大小関係は値下げ意思決定の成功条件とは直接関係しないため不適切。
・C:製造原価が一定でも価格・数量の変化により限界利益は変わるため製造原価一定が成功条件とはならないため不適切。
・D:税率の変化は外部環境であり値下げ意思決定の成功条件ではないため不適切。
・E:値下げによる単位限界利益の減少を販売量増加による限界利益総額の増加が上回ることが差額分析の結果として全体利益が増加する条件であり適切。
問30:意思決定会計において、「機会利益」を考慮するとはどのような状態か。
- A:ある案を選択することで得られたであろう他案の利益を、選択案のコストとして差し引く(または収益として考慮する)こと
- B:他案と全く同じ利益を計算すること
- C:機会利益は計算しなくてよいとする
- D:他案の売上高のみを合計すること
- E:何も計算しないこと
【第30問:正解と解説】
正解:Option_A
【解説】
・A:機会利益とは選択した案を採用することで諦めた代替案から得られたはずの利益であり差額分析において選択案のコストとして認識する(または購入選択時の余剰能力活用利益として収益に加算する)という概念であり適切。
・B:機会利益は他案の利益と同じ金額になる場合もあるが「計算する」ことそのものを求めるものであり単に同じ利益を計算することではないため不適切。
・C:機会利益を無視することは意思決定を誤らせる可能性があるため不適切。
・D:他案の売上高のみでは費用が考慮されず機会利益(機会コスト)の正確な計算にならないため不適切。
・E:計算しないことは管理会計として不適切であり意思決定の精度を著しく低下させるため不適切。

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