問1:ROEが向上したにもかかわらず、売上高純利益率が低下している場合、考えられる要因として最も適切なものはどれか。
- A:総資産回転率の改善
- B:負債比率の低下
- C:財務レバレッジの活用拡大
- D:売上高総利益率の向上
- E:棚卸資産回転率の低下
【第1問:正解と解説】
正解:Option_C
【解説】
・A:利益率低下をカバーするほどの回転率改善は理論上可能だが、選択肢の中ではレバレッジの方がROE構成要素として直接的であるため不適切。
・B:負債比率の低下はレバレッジ低下を意味しROEを下げる要因となるため不適切。
・C:ROE=売上高純利益率×総資産回転率×財務レバレッジ。利益率低下を補って余りあるレバレッジ(負債利用)拡大がROE上昇の要因であるため適切。
・D:利益率の向上はROEを直接高める要因であり利益率が低下しているという前提と矛盾するため不適切。
・E:回転率の低下はROEを押し下げる要因であるため不適切。
問2:流動比率が低下し、当座比率が横ばいの場合、どのような経営状態が推測されるか。
- A:売掛金の回収が遅延している
- B:棚卸資産が過大に積み上がっている
- C:買掛金の支払期限が延長された
- D:現金預金が大幅に流出した
- E:短期借入金が長期化された
【第2問:正解と解説】
正解:Option_B
【解説】
・A:売掛金(当座資産)の回収遅延は当座比率も低下させるため不適切。
・B:流動比率=(当座資産+棚卸資産)÷流動負債。当座比率が横ばいであれば当座資産は変わらず、棚卸資産が増加したことで流動比率が低下したと推測されるため適切。
・C:支払期限の延長は流動負債を増やし流動比率・当座比率の両方を低下させるため不適切。
・D:現金預金の流出は当座資産の減少を意味し当座比率も低下させるため不適切。
・E:短期借入金の長期化は流動負債の減少となり流動比率・当座比率ともに改善させるため不適切。
問3:棚卸資産回転期間が長期化している企業において、懸念される実務上のリスクはどれか。
- A:販売機会の損失
- B:過剰在庫による保管コスト・陳腐化リスクの増大
- C:売上債権の回収遅延
- D:財務レバレッジの低下
- E:自己資本比率の悪化
【第3問:正解と解説】
正解:Option_B
【解説】
・A:販売機会の損失は在庫が少ない(回転が速すぎる)場合に発生するリスクであり不適切。
・B:回転期間の長期化は在庫が滞留していることを示し保管費用の増加や陳腐化リスクに直結するため適切。
・C:売上債権の回収遅延は棚卸資産とは別の流動資産項目の問題であるため不適切。
・D:在庫増加は資産構成の問題であり財務レバレッジの直接的な変動要因ではないため不適切。
・E:自己資本比率への直接的な影響は限定的であるため不適切。
問4:財務レバレッジが高まることでROEが向上するメカニズムとして正しいものはどれか。
- A:自己資本が小さくなることで、利益に対する利回りが高まる
- B:負債利子率が資本コストを上回る場合に利益が拡大する
- C:負債調達により資産規模を拡大し、総資産利益率が負債利子率を上回ることで自己資本へのリターンを押し上げる
- D:営業外収益が増加する
- E:減価償却費の非資金支出が資産を圧縮する
【第4問:正解と解説】
正解:Option_C
【解説】
・A:自己資本が小さくなること自体がレバレッジの本質ではなく、負債調達による資産規模拡大とROAと利子率のスプレッドが本質であるため不適切。
・B:負債利子率が資本コストを「下回る」場合に利益が拡大するのが正しく逆の記述であるため不適切。
・C:負債調達で資産を増やしROAが負債利子率を上回るスプレッドが自己資本へのリターンを高めるため適切。
・D:営業外収益はレバレッジの直接原因ではないため不適切。
・E:減価償却はレバレッジの直接要因ではないため不適切。
問5:総資産回転率の低下と、売上高利益率の上昇が同時に起きた場合、企業戦略の転換として考えられるものはどれか。
- A:薄利多売戦略への転換
- B:高付加価値化(プレミアム戦略)への転換
- C:コストリーダーシップ戦略の徹底
- D:デフレ下での在庫処分
- E:財務体質の改善による支払い能力向上
【第5問:正解と解説】
正解:Option_B
【解説】
・A:薄利多売は利益率が下がり回転率が上がる傾向にあるため不適切。
・B:回転率低下(資産効率の悪化)と利益率上昇は単価上昇・高付加価値化への転換を示唆するため適切。
・C:コストリーダーシップは薄利多売に近く利益率低下・回転率上昇のパターンとなるため不適切。
・D:在庫処分は回転率を上げる要因となるため不適切。
・E:財務戦略と収益構造の変化は別問題であるため不適切。

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