財務・会計 ②応用編_収益性・安全性・効率性_26問〜30問

問26:キャッシュフロー経営を重視する際、営業活動によるCFが営業利益と比較して大幅に小さい場合に懸念されることはどれか。

  • A:利益の質の低さ(未収収益など)
  • B:減価償却費の計上漏れ
  • C:在庫の少なさ
  • D:負債利子の過小支払い
  • E:過剰な設備投資
【第26問:正解と解説】

正解:Option_A
【解説】
・A:CFは現金ベース・利益は発生主義ベース。利益が出ていても現金が入っていない状態(売掛金回収遅延・利益の非現金化)は利益の質が低いことを示すため適切。
・B:減価償却費の計上漏れは利益を増やす方向に働くため営業CFが小さい説明にはならないため不適切。
・C:在庫の少なさは棚卸資産回転の問題であり営業CFと利益の乖離の直接原因ではないため不適切。
・D:利息の支払い状況は利益とCFの乖離の主要因ではないため不適切。
・E:設備投資は投資活動によるCFの話であり営業CFの問題ではないため不適切。


問27:安全性分析において「流動比率」だけでなく「当座比率」も併用する主な理由として、棚卸資産のどのような性質を考慮しているからか。

  • A:棚卸資産は売却しないと現金化されないため
  • B:棚卸資産は価格変動リスクが極めて低いため
  • C:棚卸資産は購入後すぐに利益を生むため
  • D:棚卸資産は製造にかかる時間が無視できるため
  • E:棚卸資産はいつでも現金と同等の価値があるため
【第27問:正解と解説】

正解:Option_A
【解説】
・A:棚卸資産は販売という過程を経て初めて現金化されるため現金・売掛金と比べて流動性(換金可能性)が低く当座比率では除外することでより保守的な安全性評価ができるため適切。
・B:棚卸資産は価格変動リスクが高く(陳腐化・市況変動等)低いとは言えないため不適切。
・C:棚卸資産が購入後すぐに利益を生むわけではなく販売・回収というプロセスが必要であるため不適切。
・D:製造・販売に時間がかかることが問題の本質であり時間が無視できるとは言えないため不適切。
・E:棚卸資産は売れなければ現金化できないため現金と同等の価値とは言えないため不適切。


問28:総資産回転率が高い一方で、営業利益率が極めて低い企業について、収益性構造として正しいものはどれか。

  • A:高付加価値なニッチ戦略
  • B:投資回収フェーズの構造
  • C:過剰在庫を抱える構造
  • D:成長停滞フェーズの構造
  • E:薄利多売の構造
【第28問:正解と解説】

正解:Option_E
【解説】
・A:高付加価値なニッチ戦略は通常利益率が高い傾向にあるため不適切。
・B:投資回収フェーズは資産が多く総資産回転率が低いことが多いため不適切。
・C:過剰在庫は棚卸資産を増加させ総資産回転率を下げる要因となるため不適切。
・D:成長停滞と総資産回転率の高低は直接的な関係がないため不適切。
・E:高回転・低利益率は少ない利益でも大量販売により総収益を確保する薄利多売モデルの典型であるため適切。


問29:負債比率の増大とROEの上昇が同時に起きたとき、その企業が受けている可能性のある市場の評価はどれか。

  • A:財務安定性の向上と見なされ、株価が上昇する
  • B:収益性は高まっているが、財務的リスク増大により投資家が警戒する
  • C:自己資本の充実に満足して評価する
  • D:経営陣の効率的な運用を称賛する
  • E:将来の減配を予想する
【第29問:正解と解説】

正解:Option_B
【解説】
・A:負債比率の増大は財務安定性の低下を示すため株価上昇の根拠にはならないため不適切。
・B:ROE上昇は収益効率の高まりを示すが負債依存の増大は財務リスクとして市場に認識され投資家が警戒するという複合的評価として適切。
・C:自己資本は相対的に低下しているため充実の評価とはならないため不適切。
・D:財務リスク増大への警戒があるため単純な称賛とはならないため不適切。
・E:配当を減らす直接的な根拠は問題文からは得られないため不適切。


問30:経営分析の目的を「将来の意思決定」に置く場合、最も重視すべき財務情報の特性はどれか。

  • A:過去の平均値との正確な一致
  • B:会計処理の恣意的な調整可能性
  • C:将来のキャッシュフロー創出能力を示す予測可能性
  • D:減価償却費の定額法への統一
  • E:配当の過去の履歴
【第30問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:過去平均との一致は分析の補助情報であり将来意思決定の主要な特性ではないため不適切。
・B:恣意的な調整は避けるべきものであり重視すべき特性ではないため不適切。
・C:経営分析は過去の財務情報から将来を予測し意思決定するためのツールであり将来CF創出能力の予測可能性が最重要の特性となるため適切。
・D:減価償却方法の統一は会計の一貫性のためであり将来意思決定における最重要特性ではないため不適切。
・E:配当の過去履歴は参考情報であるが将来意思決定の最重要特性ではないため不適切。


コメント

タイトルとURLをコピーしました