問16:経営分析において「定量的指標」だけでなく「定性的要因」を考慮すべき理由として最も適切なものはどれか。
- A:定量的指標は操作が容易であるため
- B:定量的指標は過去のデータに基づいているため、将来の経営環境変化を反映できないため
- C:定性的要因の方が重要性が高いため
- D:定量的指標は複雑すぎるため
- E:定性的要因は数値化できないため
【第16問:正解と解説】
正解:Option_B
【解説】
・A:定量的指標の操作可能性は別問題であり定性的要因を加える主な理由ではないため不適切。
・B:財務諸表は過去の記録であり市場環境・技術変化・競争環境等の将来の変化を定性的要因で補完することが重要であるため適切。
・C:定量・定性それぞれに重要性があり優劣ではなく視点の補完が目的であるため不適切。
・D:定量的指標の複雑さはツールや教育で解決可能であり定性的要因を考慮する本質的理由ではないため不適切。
・E:定性的要因もKPI化等により一定程度数値化して管理できるため不適切。
問17:売上高対営業外費用比率が上昇傾向にある企業が、利益向上のために取り組むべき活動として適切なものはどれか。
- A:仕入先との単価交渉による売上原価低減
- B:販売費および一般管理費の削減
- C:在庫の圧縮
- D:新製品開発による売上高拡大
- E:過剰な借入金の返済や負債の借り換え
【第17問:正解と解説】
正解:Option_E
【解説】
・A:売上原価の低減は売上総利益の改善には直結するが営業外費用比率の改善には効果がないため不適切。
・B:販管費の削減は営業利益の改善策であり営業外費用比率の直接改善にはならないため不適切。
・C:在庫の圧縮は効率性の改善であり営業外費用比率の直接改善にはならないため不適切。
・D:売上高拡大は比率の分母を増やす効果はあるが営業外費用そのものの削減には直結しないため不適切。
・E:営業外費用の主体は支払利息等の財務コストであり借入返済や低利への借り換えが最も直接的な改善策のため適切。
問18:短期借入金を長期借入金に借り換えた結果として生じる財務指標の変化として正しいものはどれか。
- A:自己資本比率が上昇し、流動比率も上昇する
- B:自己資本比率が低下し、流動比率も低下する
- C:自己資本比率・流動比率ともに変化しない
- D:流動比率が上昇するが、自己資本比率は変化しない
- E:固定比率が上昇し、流動比率が低下する
【第18問:正解と解説】
正解:Option_D
【解説】
・A:短期借入(流動負債)を長期借入(固定負債)に借り換えると流動負債が減少し流動比率は上昇する。一方で自己資本・総資産ともに変わらないため自己資本比率は変化しないため適切。
・B:両方が低下するという記述は誤りであるため不適切。
・C:流動比率は変化する(上昇する)ため不適切。
・D:自己資本比率は変化するが流動比率は上昇するという記述は誤りであるため不適切。
・E:固定比率や流動比率の変化方向が誤っているため不適切。
問19:収益性分析における「資本利益率(ROA)」と「自己資本利益率(ROE)」の乖離が拡大する理由はどれか。
- A:売上高利益率が改善したから
- B:総資産回転率が向上したから
- C:法人税率が低下したから
- D:減価償却方法を変更したから
- E:負債利用によるレバレッジ効果が強まったから
【第19問:正解と解説】
正解:Option_E
【解説】
・A:売上高利益率の改善はROAとROEの両方を高めるため乖離の主因にはなりにくいため不適切。
・B:総資産回転率の向上はROAとROEの両方を高めるため乖離の主因にはならないため不適切。
・C:法人税率の低下はROEに影響するが両者の乖離拡大の主因はレバレッジであるため不適切。
・D:減価償却方法の変更は利益計算に影響するが乖離拡大の主因ではないため不適切。
・E:ROE=ROA×財務レバレッジ。財務レバレッジが高まるとROEはROAを大きく上回るように乖離が拡大するため適切。
問20:棚卸資産回転期間の分析において、物価上昇局面で「先入先出法」から「総平均法」に変更した場合の影響はどれか。
- A:回転期間が長く見えるようになる
- B:利益が増加するため回転率が過大評価される
- C:回転期間が短く見えるようになる
- D:分析には影響を与えない
- E:貸借対照表の資産価値が増加する
【第20問:正解と解説】
正解:Option_C
【解説】
・A:先入先出から総平均法への変更で物価上昇局面では売上原価が増加するため回転期間は「短く」見えるようになり「長く見える」は逆であるため不適切。
・B:利益の計算と回転期間の計算は別であり回転率が過大評価されるわけではないため不適切。
・C:物価上昇局面では先入先出法は古い安い原価を売上原価に充てるため売上原価が低くなる。棚卸資産回転期間=平均棚卸資産÷売上原価×365において総平均法に変更すると売上原価が増加し回転期間は短く見えるようになるため適切。
・D:原価計算方法の変更は棚卸資産額と売上原価の両方に影響するため分析に影響を与えないとはいえないため不適切。
・E:総平均法では期末棚卸資産の評価額は先入先出法より低くなるため資産価値が増加するとは言えないため不適切。

コメント