問16:「製造間接費の配賦差異」が「借方差異」となった場合、どのような状態か。
- A:予定配賦額が実際発生額を上回っている(配賦超過)
- B:利益が過大評価されている
- C:実際発生額が予定配賦額を上回っている(配賦不足)
- D:生産効率が極めて良い
- E:製造原価がゼロである
【第16問:正解と解説】
正解:Option_C
【解説】
・A:予定配賦額が実際発生額を上回る配賦超過は貸方差異(有利差異)となるため不適切。
・B:借方差異は費用が予定より多く発生している状態であり利益の過大評価ではなく過小評価につながるため不適切。
・C:実際の製造間接費が予定配賦額を上回った場合に配賦不足が生じ差額が借方(費用の増加)として認識される状態であり適切。
・D:生産効率が良い場合は操業度差異が有利になることが多く借方差異の説明とは異なるため不適切。
・E:製造原価がゼロであることは借方差異の定義とは無関係であるため不適切。
問17:全部原価計算が抱える「利益操作の可能性」について、最も適切な説明はどれか。
- A:販売価格を上げることで利益が増える
- B:売上原価を減らすことが可能
- C:生産量を意図的に増やすことで、固定費を在庫に繰り延べ、当期の利益を押し上げることが可能
- D:材料費を隠すことが可能
- E:固定費を変動費と言い換えることが可能
【第17問:正解と解説】
正解:Option_C
【解説】
・A:販売価格の引き上げは正当な経営判断であり利益操作とは異なるため不適切。
・B:売上原価のみを恣意的に減らすことは会計上認められず全部原価計算の利益操作の本質とは異なるため不適切。
・C:生産量を販売量より意図的に多くすることで固定製造間接費が期末在庫(資産)に繰り延べられ当期の費用が減少して利益が増えるという全部原価計算特有の利益操作のメカニズムとして適切。
・D:材料費を隠すことは不正であり全部原価計算の利益操作メカニズムの説明ではないため不適切。
・E:固定費を変動費と言い換えることは費用分類の問題であり全部原価計算の利益操作のメカニズムではないため不適切。
問18:直接原価計算のメリットとして、以下のうち最も管理会計的(経営的意思決定)なものはどれか。
- A:正確な税務申告ができること
- B:在庫を管理しやすいこと
- C:短期的な利益計画の策定や、増産・中止の意思決定が容易であること
- D:すべての費用を網羅できること
- E:配賦計算が複雑で高度であること
【第18問:正解と解説】
正解:Option_C
【解説】
・A:直接原価計算は外部報告用として認められておらず税務申告への直接活用はできないため不適切。
・B:在庫管理の容易さは直接原価計算の主なメリットではないため不適切。
・C:貢献利益を用いた損益分岐点分析・目標利益計画の策定や製品の増産・中止判断等の意思決定が迅速にできることが直接原価計算の最大の管理会計的メリットであり適切。
・D:すべての費用を製品原価に網羅できるのは全部原価計算のメリットであり直接原価計算の特徴ではないため不適切。
・E:配賦計算の複雑さはデメリットであり管理会計上のメリットではないため不適切。
問19:製造原価における「直接材料費」の算定式として、最も一般的なものはどれか。
- A:当期材料購入高のみ
- B:当期材料消費高 = 期首棚卸高 – 期末棚卸高
- C:売上高 × 材料費率
- D:当期材料消費高 = 期首材料棚卸高 + 当期材料購入高 – 期末材料棚卸高
- E:固定費 ÷ 材料費率
【第19問:正解と解説】
正解:Option_D
【解説】
・A:当期購入高がそのまま消費されるとは限らず期首・期末在庫の調整が必要なため不適切。
・B:当期材料購入高を考慮していないため正確な消費高が算出できないため不適切。
・C:売上高に対する比率からの推計であり直接材料費の一般的な算定式ではないため不適切。
・D:材料の消費高(投入高)を求める棚卸計算の基本式(期首在庫+当期購入-期末在庫)であり適切。
・E:計算式として成立しないため不適切。
問20:「全部原価計算」において、製品原価に含まれる費用はどれか。
- A:直接材料費、直接労務費のみ
- B:直接材料費、直接労務費、変動製造間接費
- C:固定製造間接費、販売費
- D:直接材料費、直接労務費、変動製造間接費、固定製造間接費
- E:直接労務費、販売費
【第20問:正解と解説】
正解:Option_D
【解説】
・A:直接材料費と直接労務費のみでは製造間接費が含まれておらず全部原価計算の定義を満たしていないため不適切。
・B:変動製造間接費のみを含めるのは直接原価計算の製品原価の構成に近く固定製造間接費が欠けているため不適切。
・C:販売費は製造原価に含まれないため不適切。
・D:全部原価計算では製造に関するすべての原価(直接材料費・直接労務費・変動製造間接費・固定製造間接費)を製品原価に含めるという定義であり適切。
・E:販売費は製造原価に含まれないため不適切。

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