問1:当期純利益がプラスであっても、営業キャッシュフロー(営業CF)が大幅なマイナスとなる構造的要因として最も適切なものはどれか。
- A:減価償却費の急増
- B:棚卸資産の急激な蓄積
- C:固定資産の売却益計上
- D:未払費用の減少
- E:社債の償還
【第1問:正解と解説】
正解:Option_B
【解説】
・A:減価償却費は非資金費用のためCFを押し上げるため不適切。
・B:売上の増加を先取りして在庫を積むと資金が流出し営業CFを圧迫するため適切。
・C:売却益は営業外であり営業CFには直接影響しないため不適切。
・D:未払費用の減少は債務返済を意味し営業CFを減らすが「大幅なマイナス」の構造的主因としては棚卸資産の急激な蓄積が最も典型的であるため不適切。
・E:財務活動によるCFの減少項目であり営業CFではないため不適切。
問2:損益計算書の「売上高」と貸借対照表の「売掛金」から、売上の回収期間を推定する際に使用する指標と注意点はどれか。
- A:売上債権回転期間:売上計上と入金のタイムラグが長くなるほど期間は短縮する
- B:売上債権回転期間:売上高を売上債権で除して求める
- C:売上債権回転期間:在庫の滞留状況も直接的に反映される
- D:売上債権回転期間:売上債権回転期間が短縮することは、一般に資金効率の悪化を意味する
- E:売上債権回転期間:この期間が急増している場合、売上の過大計上や回収難の疑いがある(銀行融資審査でも重点確認項目となる)
【第2問:正解と解説】
正解:Option_E
【解説】
・A:タイムラグが長くなれば回転期間は長くなる(悪化)のが正しく「短縮する」は誤りであるため不適切。
・B:正しい計算式は「売上債権÷売上高×365」であり売上高を売上債権で除すのは逆であるため不適切。
・C:在庫の滞留状況は棚卸資産回転期間で確認すべきものであるため不適切。
・D:回転期間の短縮は資金回収が早まったことを意味し効率改善であるため不適切。
・E:回収不能リスクや粉飾の兆候を示す重要なシグナルであり銀行融資審査でも重点確認される指標であるため適切。
問3:キャッシュフロー計算書の間接法において「法人税等の支払額」はどの区分に表示されるか。
- A:営業活動によるCF
- B:投資活動によるCF
- C:財務活動によるCF
- D:特別損益の部
- E:損益計算書のみに記載
【第3問:正解と解説】
正解:Option_A
【解説】
・A:支払った法人税等は営業活動の結果として生じたキャッシュの流出とみなされるため適切(日本基準)。
・B:投資活動の区分ではないため不適切。
・C:財務活動の区分ではないため不適切。
・D:CF計算書に特別損益という区分は存在しないため不適切。
・E:キャッシュフロー計算書は資金の増減を表す書類であり法人税等の支払額はここに記載されるため不適切。
問4:損益計算書における「減価償却費」が営業利益に与える影響と、キャッシュフロー計算書における役割を論理的に正しく説明しているものはどれか。
- A:P/Lで営業利益を減少させるが、C/Fでは加算調整されない
- B:P/Lでは費用計上されないが、C/Fでは減算調整される
- C:P/Lで営業利益を増加させ、C/Fでも加算調整される
- D:P/Lで営業利益を減少させ、C/Fでは非資金費用として加算調整される
- E:減価償却費はP/LにもC/Fにも全く影響を与えない
【第4問:正解と解説】
正解:Option_D
【解説】
・A:C/Fでは非資金費用として加算調整が必要であるため不適切。
・B:減価償却費はP/Lで費用処理されるため不適切。
・C:P/Lでは費用であり営業利益を減少させるため不適切。
・D:P/Lで費用として利益を下げ、C/Fでは現金流出を伴わないためプラスに戻すという関係が適切。
・E:P/LとC/Fの両方に影響する重要な項目であるため不適切。
問5:貸借対照表の流動比率が低下しているが、当座比率は維持されている場合、どのような状態が推察されるか。
- A:棚卸資産が急増している
- B:売掛金の回収が早まっている
- C:買掛金が減少している
- D:現金預金が大幅に増加している
- E:短期借入金が全額返済された
【第5問:正解と解説】
正解:Option_A
【解説】
・A:棚卸資産は流動資産に含まれるが当座資産には含まれないため、流動比率のみ低下する要因として適切。
・B:売掛金の回収加速は当座比率も改善させる可能性があるため不適切。
・C:買掛金の減少は流動負債の減少を意味し流動比率・当座比率ともに改善させるため不適切。
・D:現金預金の増加は当座比率も上昇させるため不適切。
・E:短期借入金の返済は流動負債の減少を招き流動比率・当座比率ともに改善させるため不適切。

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