問6:完全競争企業の利潤最大化条件に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:完全競争企業は価格を所与とし、価格(=限界収入)が限界費用に等しくなる生産量を選ぶことで利潤を最大化する
- B:完全競争企業は、平均費用が最小となる生産量を常に選ぶことで利潤を最大化する
- C:完全競争企業の限界収入は、生産量の増加につれて逓減する
- D:完全競争企業は、価格が平均費用を下回っても短期的には必ず生産を続ける
- E:完全競争企業の利潤最大化では、価格が限界費用を上回る点が選ばれる
【第6問:正解と解説】
正解:A
・A
適切。完全競争企業は価格を所与とし、価格(=限界収入)=限界費用となる生産量を選んで利潤を最大化する。
・B
不適切。利潤最大化は価格=限界費用の点で達成されるものであり、平均費用最小の生産量を常に選ぶとは限らない。
・C
不適切。完全競争企業の限界収入は価格に等しく一定であり、生産量の増加につれて逓減するとする記述は誤りである。
・D
不適切。価格が平均可変費用を下回れば短期でも操業を停止するため、必ず生産を続けるとする記述は誤りである。
・E
不適切。利潤最大化点は価格=限界費用の点であり、価格が限界費用を上回る点が選ばれるとする記述は誤りである。
問7:損益分岐点と操業停止点に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:操業停止点は、価格が平均費用の最低点に等しくなる点である
- B:損益分岐点は価格が平均費用の最低点に等しくなる点であり、操業停止点は価格が平均可変費用の最低点に等しくなる点で、価格がこれを下回ると短期でも生産を停止する
- C:損益分岐点では、企業は正の利潤を得ている
- D:操業停止点を下回る価格でも、固定費用が回収できる限り生産を続けるべきである
- E:損益分岐点と操業停止点は常に一致する
【第7問:正解と解説】
正解:B
・A
不適切。価格が平均費用の最低点に等しくなる点は損益分岐点であり、操業停止点は平均可変費用の最低点に対応する。
・B
適切。損益分岐点は価格=平均費用の最低点、操業停止点は価格=平均可変費用の最低点であり、価格が後者を下回ると短期でも生産を停止する。
・C
不適切。損益分岐点では利潤がちょうどゼロとなるため、正の利潤を得ているとする記述は誤りである。
・D
不適切。操業停止点を下回る価格では可変費用すら回収できず操業を停止すべきであり、生産を続けるとする記述は誤りである。
・E
不適切。損益分岐点と操業停止点は平均費用と平均可変費用の最低点にそれぞれ対応し一致しないため、常に一致するとする記述は誤りである。
問8:完全競争企業の短期供給曲線に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:完全競争企業の短期供給曲線は、限界費用曲線の全体である
- B:完全競争企業の短期供給曲線は、平均費用曲線の右上がり部分である
- C:完全競争企業の短期供給曲線は、限界費用曲線のうち平均可変費用曲線の最低点(操業停止点)より上の右上がり部分に対応する
- D:完全競争企業の供給曲線は右下がりである
- E:完全競争企業は、価格にかかわらず一定量を供給する
【第8問:正解と解説】
正解:C
・A
不適切。短期供給曲線は限界費用曲線のうち操業停止点より上の部分であり、限界費用曲線全体とする記述は誤りである。
・B
不適切。短期供給曲線は限界費用曲線の一部であり、平均費用曲線の右上がり部分とする記述は誤りである。
・C
適切。完全競争企業の短期供給曲線は、限界費用曲線のうち操業停止点(平均可変費用の最低点)より上の右上がり部分に対応する。
・D
不適切。完全競争企業の供給曲線は限界費用曲線に対応して右上がりであり、右下がりとする記述は誤りである。
・E
不適切。完全競争企業は価格=限界費用となる量を供給するため価格に応じて供給量が変わり、一定量とする記述は誤りである。
問9:規模に関する収穫(収穫の性質)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:すべての生産要素を2倍にしたとき産出量が2倍未満になる場合を、規模に関する収穫逓増という
- B:規模に関する収穫一定のもとでは、長期平均費用は生産量の増加につれて低下する
- C:規模に関する収穫逓増は、必ず短期の収穫逓減と矛盾する
- D:すべての生産要素を同じ割合で増やしたとき産出量がそれ以上の割合で増える場合を規模に関する収穫逓増といい、これは長期平均費用の低下(規模の経済)と結びつく
- E:規模に関する収穫逓減のもとでは、長期平均費用は生産量の増加につれて低下する
【第9問:正解と解説】
正解:D
・A
不適切。要素を2倍にして産出が2倍未満になるのは規模に関する収穫逓減であり、収穫逓増とする記述は誤りである。
・B
不適切。規模に関する収穫一定のもとでは長期平均費用は一定となり、低下するとする記述は誤りである。
・C
不適切。規模に関する収穫(長期・全要素の変化)と短期の収穫逓減(一要素の変化)は異なる概念であり、必ず矛盾するとする記述は誤りである。
・D
適切。全要素を同じ割合で増やして産出がそれ以上の割合で増えるのが規模に関する収穫逓増であり、長期平均費用の低下(規模の経済)と結びつく。
・E
不適切。規模に関する収穫逓減のもとでは長期平均費用は上昇するため、低下するとする記述は誤りである。
問10:長期費用曲線と包絡線に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:長期平均費用曲線は、短期平均費用曲線の各最低点を結んだ線である
- B:長期には固定費用が存在するため、長期総費用は生産量ゼロでも正の値をとる
- C:長期平均費用曲線は、すべての短期平均費用曲線の上方に位置する
- D:長期限界費用曲線は、長期平均費用曲線の最高点を通る
- E:長期平均費用曲線は各生産量で最も低い短期平均費用を与える短期平均費用曲線群の包絡線であり、通常は規模の経済と規模の不経済を反映してU字型となる
【第10問:正解と解説】
正解:E
・A
不適切。長期平均費用曲線は短期平均費用曲線群の包絡線であり、各短期曲線の最低点を結んだ線とは一致しない。
・B
不適切。長期にはすべての要素が可変であり固定費用は存在しないため、長期総費用は生産量ゼロでゼロとなる。
・C
不適切。長期平均費用曲線は各生産量で最も低い短期平均費用を与えるため、短期平均費用曲線の下方(下側の包絡線)に位置する。
・D
不適切。長期限界費用曲線は長期平均費用曲線の最低点を通るのであり、最高点とする記述は誤りである。
・E
適切。長期平均費用曲線は短期平均費用曲線群の包絡線であり、規模の経済と不経済を反映して通常U字型となる。

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