問11:顕示選好理論に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:顕示選好理論は、消費者の効用関数を直接観察せずとも、実際の選択行動から選好を推論しようとする考え方である
- B:顕示選好の弱公理は、消費者の選択が非合理的であることを前提とする
- C:顕示選好理論では、無差別曲線の形状をあらかじめ仮定する必要がある
- D:顕示選好理論は、消費者の心理的な効用の大きさを直接測定する手法である
- E:顕示選好の弱公理が満たされると、需要曲線は右上がりになる
【第11問:正解と解説】
正解:A
・A
適切。顕示選好理論は、効用関数を直接観察せずとも実際の選択行動から選好を推論しようとする考え方である。
・B
不適切。顕示選好の弱公理は選択の一貫性(合理性)を前提とするものであり、非合理を前提とするとする記述は誤りである。
・C
不適切。顕示選好理論は選択行動から選好を推論するもので、無差別曲線の形状をあらかじめ仮定する必要はない。
・D
不適切。顕示選好理論は選択行動から選好を推論する手法であり、心理的効用の大きさを直接測定するものではない。
・E
不適切。顕示選好の弱公理が満たされても通常の財の需要曲線は右下がりであり、右上がりになるとする記述は誤りである。
問12:代替効果と補償需要に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:代替効果は、価格が上昇した財の需要量を増やす方向に働く
- B:価格が上昇した財の代替効果は、その財の需要量を減らす方向に働き、これは財が上級財・下級財のいずれであっても変わらない
- C:代替効果の符号は、財が上級財か下級財かによって変わる
- D:補償需要曲線は、名目所得を一定に保ったときの需要を表す
- E:ギッフェン財では、代替効果によって価格上昇時に需要量が増える
【第12問:正解と解説】
正解:B
・A
不適切。価格が上昇した財の代替効果はその財の需要量を減らす方向に働くため、増やす方向とする記述は誤りである。
・B
適切。価格上昇の代替効果はその財の需要量を減らす方向に働き、これは上級財・下級財のいずれでも変わらない。
・C
不適切。代替効果は常に価格上昇財の需要量を減らす方向であり符号は一定であるため、財の種類で変わるとする記述は誤りである。
・D
不適切。補償需要曲線は効用(実質所得)を一定に保ったときの需要を表すものであり、名目所得を一定に保つものではない。
・E
不適切。ギッフェン財でも代替効果は価格上昇時に需要量を減らす方向に働き、需要増は所得効果によるものであるため記述は誤りである。
問13:コーナー解(端点解)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:コーナー解では、無差別曲線と予算制約線が接している
- B:コーナー解は、2財の限界効用が等しいときに生じる
- C:コーナー解では消費者が一方の財のみを消費し、限界代替率と価格比が一致せず、無差別曲線と予算制約線が接しない点で最適が成立する
- D:コーナー解は、無差別曲線が原点に対して凸であるときには決して生じない
- E:コーナー解では、限界代替率が価格比にちょうど一致している
【第13問:正解と解説】
正解:C
・A
不適切。無差別曲線と予算制約線が接するのは内点解であり、コーナー解では接しない。
・B
不適切。コーナー解は限界代替率と価格比が一致しない場合に一方の財のみを消費する解であり、限界効用が等しいときに生じるとする記述は誤りである。
・C
適切。コーナー解では消費者が一方の財のみを消費し、限界代替率と価格比が一致しない端点で最適が成立する。
・D
不適切。原点に凸の無差別曲線でも選好が一方の財に強く偏る場合などにコーナー解は生じうるため、決して生じないとする記述は誤りである。
・E
不適切。限界代替率が価格比に一致するのは内点解であり、コーナー解の説明としては誤りである。
問14:異時点間の消費選択に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:利子率が上昇すると、貯蓄者の現在消費は必ず増加する
- B:異時点間の予算制約線の傾きは、利子率とは無関係である
- C:利子率が上昇すると、借入者は必ず借入を増やす
- D:異時点間の消費選択では、利子率の上昇が現在消費と将来消費の相対価格を変え、貯蓄者にとっては将来消費が相対的に割安になる(現在消費の機会費用が高まる)
- E:異時点間の消費選択では、利子率の変化は消費に何ら影響を与えない
【第14問:正解と解説】
正解:D
・A
不適切。利子率上昇の代替効果と所得効果は貯蓄者の現在消費に反対方向に働きうるため、必ず増加するとする記述は誤りである。
・B
不適切。異時点間の予算制約線の傾きは(1+利子率)を反映するため、利子率と無関係とする記述は誤りである。
・C
不適切。利子率の上昇は借入コストを高めるため借入者は借入を減らす方向に働きやすく、必ず増やすとする記述は誤りである。
・D
適切。利子率の上昇は現在消費と将来消費の相対価格を変え、貯蓄者にとっては将来消費が相対的に割安(現在消費の機会費用が高い)になる。
・E
不適切。利子率の変化は異時点間の相対価格を変え消費配分に影響するため、影響を与えないとする記述は誤りである。
問15:ある消費者の効用がU=X・Y(コブ=ダグラス型)で表され、X財の価格が2、Y財の価格が4、所得が40である。効用最大化を達成するX財とY財の需要量の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- A:X=5、Y=10
- B:X=20、Y=10
- C:X=10、Y=10
- D:X=5、Y=5
- E:X=10、Y=5
【第15問:正解と解説】
正解:E
・A
不適切。X財とY財への支出配分を取り違えており、予算制約や最適条件を満たさない。
・B
不適切。予算制約2X+4Y=40を満たさず、支出額が過大である。
・C
不適切。最適条件(限界代替率=価格比)を満たさない組み合わせである。
・D
不適切。予算をすべて使い切っておらず、効用最大化点とはならない。
・E
適切。コブ=ダグラス型U=XYでは各財に所得を均等配分し、X財に20(→X=20÷2=10)、Y財に20(→Y=20÷4=5)となる。

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