問11:ある財が日本で15,000円、米国で125ドルで販売されており、この財について絶対的購買力平価が成立していると仮定する。このときの購買力平価としての為替レートとして最も適切なものはどれか。
- A:1ドル=120円
- B:1ドル=83円
- C:1ドル=1,875円
- D:1ドル=125円
- E:1ドル=15円
【第11問:正解と解説】
正解:A
・A
適切。絶対的購買力平価より為替レート=日本価格÷米国価格=15,000÷125=1ドル=120円となる。
・B
不適切。ドルを円で割る計算(125÷15,000)を用いており、算出方向を誤っている。
・C
不適切。両国価格を乗じるなど計算を誤っており、過大な値となっている。
・D
不適切。米国価格をそのまま為替レートとしており、購買力平価の計算になっていない。
・E
不適切。桁の取り扱いを誤っており、正しい購買力平価とは一致しない。
問12:交易条件に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:交易条件とは、自国通貨と外国通貨の交換比率(為替レート)を指す
- B:交易条件は輸出財と輸入財の相対価格(輸出価格÷輸入価格)で表され、これが改善すると輸出品1単位でより多くの輸入品を得られ実質的な購買力が高まる
- C:交易条件が悪化するとは、輸出品1単位で輸入品をより多く得られるようになることを指す
- D:交易条件は、貿易利益の大きさとは無関係である
- E:輸入価格が輸出価格より速く上昇すると、交易条件は改善する
【第12問:正解と解説】
正解:B
・A
不適切。交易条件は輸出財と輸入財の相対価格を指すものであり、為替レートそのものとする記述は誤りである。
・B
適切。交易条件は輸出価格÷輸入価格で表され、改善すると輸出品1単位でより多くの輸入品を得られ実質的な購買力が高まる。
・C
不適切。輸出品1単位でより多くの輸入品を得られるのは交易条件の改善であり、悪化とする記述は誤りである。
・D
不適切。交易条件は貿易利益の大きさに影響するため、無関係とする記述は誤りである。
・E
不適切。輸入価格が輸出価格より速く上昇すると交易条件は悪化するため、改善するとする記述は誤りである。
問13:開放経済における貯蓄・投資と経常収支の関係に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:経常収支の黒字は、国内の投資が国内の貯蓄を上回っている状態に対応する
- B:経常収支は国内の貯蓄・投資とは無関係に、為替レートのみで決まる
- C:国民所得の恒等式から経常収支は「国内貯蓄−国内投資」に対応し、貯蓄超過の国は経常収支が黒字になりやすく、経常収支の黒字は対外純資産の増加に対応する
- D:経常収支の黒字は、その国が対外純負債を積み上げていることを意味する
- E:財政赤字が拡大すると、他の条件が一定でも経常収支は必ず黒字化する
【第13問:正解と解説】
正解:C
・A
不適切。経常収支の黒字は国内貯蓄が国内投資を上回る状態に対応するため、投資が貯蓄を上回るとする記述は逆である。
・B
不適切。経常収支は貯蓄・投資バランスと結びついているため、為替レートのみで決まるとする記述は誤りである。
・C
適切。恒等式より経常収支は「国内貯蓄−国内投資」に対応し、貯蓄超過の国は黒字になりやすく、黒字は対外純資産の増加に対応する。
・D
不適切。経常収支の黒字は対外純資産の増加に対応するため、対外純負債の積み上げとする記述は逆である。
・E
不適切。財政赤字の影響は民間の貯蓄・投資次第であり、必ず黒字化するとする記述は誤りである。
問14:大国による最適関税に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:小国は関税によって交易条件を改善でき、最適関税によって利益を得られる
- B:最適関税は、関税率を高くするほど自国の利益が大きくなる
- C:大国の最適関税は、常に自由貿易より世界全体の総余剰を高める
- D:大国が輸入財に関税を課すと国際価格を引き下げて交易条件を改善できるため、交易条件改善の利益と関税による歪みの損失が釣り合う水準に最適関税が存在しうるが、相手国の報復を招けば双方が損失を被りうる
- E:大国が関税を課しても、国際価格には全く影響を与えられない
【第14問:正解と解説】
正解:D
・A
不適切。小国は国際価格に影響できず交易条件を改善できないため、最適関税で利益を得られるとする記述は誤りである。
・B
不適切。関税率を高くしすぎると歪みの損失が交易条件改善の利益を上回るため、高いほど利益が大きいとする記述は誤りである。
・C
不適切。最適関税は自国の利益を高めうるが世界全体の総余剰は自由貿易より減少するため、世界全体の総余剰を高めるとする記述は誤りである。
・D
適切。大国は関税で国際価格を下げ交易条件を改善できるため最適関税が存在しうるが、相手国の報復を招けば双方が損失を被りうる。
・E
不適切。大国は輸入量が大きく国際価格に影響を与えうるため、全く影響を与えられないとする記述は誤りである。
問15:A国とB国が2財(X財・Y財)を労働のみで生産する。1単位の生産に必要な労働量は、A国でX財3時間・Y財6時間、B国でX財8時間・Y財8時間である。比較優位に関する記述として最も適切なものはどれか。
- A:A国は両財に絶対優位を持つため、両財に比較優位を持ち両財を輸出する
- B:B国は両財に絶対劣位であるため、いかなる財にも比較優位を持たない
- C:A国はY財に、B国はX財に比較優位を持つ
- D:両国の比較優位は定まらず、貿易の利益は生じない
- E:A国のX財の機会費用は0.5(Y財単位)、B国のX財の機会費用は1(Y財単位)であり、A国はX財に、B国はY財に比較優位を持つ
【第15問:正解と解説】
正解:E
・A
不適切。A国は両財に絶対優位を持つが比較優位は機会費用で決まり両財に比較優位を持つことはないため、両財を輸出するとする記述は誤りである。
・B
不適切。B国は両財に絶対劣位でも機会費用のより小さい財に比較優位を持つため、いかなる財にも比較優位を持たないとする記述は誤りである。
・C
不適切。機会費用を比べるとA国はX財、B国はY財に比較優位を持つため、A国がY財・B国がX財とする記述は誤りである。
・D
不適切。機会費用が異なるため比較優位は定まり貿易の利益が生じるため、利益が生じないとする記述は誤りである。
・E
適切。A国のX財の機会費用は3÷6=0.5、B国は8÷8=1でA国の方が小さいため、A国がX財に、B国がY財に比較優位を持つ。

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