問1:需要曲線のシフトと需要量の変化に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:ある財の価格の変化による需要量の変化は同じ需要曲線上の移動であり、所得や関連財価格の変化による変化は需要曲線そのもののシフトとして表される
- B:ある財の価格が下落して需要量が増えることを「需要の増加」と呼び、需要曲線が右方にシフトする
- C:所得の増加は、その財の価格の変化として需要曲線上の移動をもたらす
- D:需要曲線のシフトは、もっぱらその財自身の価格変化によって生じる
- E:嗜好の変化は需要量の変化(曲線上の移動)をもたらすが、需要曲線をシフトさせることはない
【第1問:正解と解説】
正解:A
・A
適切。財自身の価格変化による変化は需要曲線上の移動、所得や関連財価格・嗜好などの変化は需要曲線そのもののシフトとして区別される。
・B
不適切。財自身の価格下落による需要量の増加は曲線上の移動(需要量の変化)であり、需要曲線の右方シフト(需要の増加)とは区別される。
・C
不適切。所得の増加は財自身の価格変化ではなく需要曲線のシフト要因であり、曲線上の移動をもたらすとする記述は誤りである。
・D
不適切。需要曲線のシフトは所得・関連財価格・嗜好などの変化によって生じるものであり、財自身の価格変化はシフト要因ではない。
・E
不適切。嗜好の変化は需要曲線をシフトさせる要因であり、曲線上の移動にとどまるとする記述は誤りである。
問2:代替財・補完財と交差弾力性に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:補完財の関係にある2財では、一方の価格上昇が他方の需要を増加させる
- B:2財が代替財であれば需要の交差弾力性は正、補完財であれば負となり、一方の価格上昇は代替財の需要を増やし補完財の需要を減らす
- C:需要の交差弾力性が正であることは、2財が補完財であることを意味する
- D:代替財の関係にある2財では、一方の価格上昇が他方の需要を減少させる
- E:交差弾力性がゼロの2財は、必ず強い補完関係にある
【第2問:正解と解説】
正解:B
・A
不適切。補完財では一方の価格上昇が他方の需要を減少させるため、増加させるとする記述は誤りである。
・B
適切。代替財では交差弾力性が正、補完財では負であり、一方の価格上昇は代替財の需要を増やし補完財の需要を減らす。
・C
不適切。交差弾力性が正であることは2財が代替財であることを意味し、補完財とする記述は誤りである。
・D
不適切。代替財では一方の価格上昇が他方の需要を増加させるため、減少させるとする記述は誤りである。
・E
不適切。交差弾力性がゼロの2財は互いに独立とみなされるものであり、強い補完関係にあるとする記述は誤りである。
問3:市場均衡と余剰に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:消費者余剰とは、消費者が実際に支払った金額の総額を指す
- B:生産者余剰とは、生産者が受け取った収入の総額そのものを指す
- C:完全競争市場の均衡では消費者余剰と生産者余剰の合計(総余剰)が最大化され、需要曲線と供給曲線の交点で資源配分の効率性が達成される
- D:総余剰は、需要曲線と供給曲線が交わらないほど大きくなる
- E:市場均衡では、消費者余剰と生産者余剰は常に等しくなる
【第3問:正解と解説】
正解:C
・A
不適切。消費者余剰は支払ってもよいと考える額と実際の支払額との差であり、実際に支払った金額の総額ではない。
・B
不適切。生産者余剰は受け取った収入から可変費用(供給価格の下限)を差し引いた差であり、収入の総額そのものではない。
・C
適切。完全競争市場の均衡では総余剰が最大化され、需要曲線と供給曲線の交点で資源配分の効率性が達成される。
・D
不適切。総余剰は需給が交わる均衡において最大化されるものであり、交わらないほど大きくなるとする記述は誤りである。
・E
不適切。消費者余剰と生産者余剰は需給曲線の形状に依存して決まり、常に等しくなるわけではない。
問4:需要の価格弾力性と総収入(売上高)の関係に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:需要が価格に対して弾力的な財では、価格を引き上げると総収入が増加する
- B:需要が非弾力的な財では、価格を引き下げると総収入が増加する
- C:需要の価格弾力性が1のとき、価格を変えると総収入は大きく変化する
- D:需要が弾力的な財では価格引き下げにより総収入が増加し、非弾力的な財では価格引き下げにより総収入が減少する
- E:需要の価格弾力性は価格の変化率を数量の変化率で割った値である
【第4問:正解と解説】
正解:D
・A
不適切。弾力的な財では価格引き上げが需要量を大きく減らすため総収入は減少し、増加するとする記述は誤りである。
・B
不適切。非弾力的な財では価格引き下げによる需要量の増加が小さく総収入は減少するため、増加するとする記述は誤りである。
・C
不適切。需要の価格弾力性が1のとき価格を変えても総収入はほとんど変化しない(一定に近い)ため、大きく変化するとする記述は誤りである。
・D
適切。弾力的な財では価格引き下げで総収入が増加し、非弾力的な財では価格引き下げで総収入が減少する。
・E
不適切。需要の価格弾力性は数量の変化率を価格の変化率で割った値であり、分子・分母が逆である。
問5:上級財・下級財・ギッフェン財に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:上級財とは、価格が上昇すると需要量が増える財を指す
- B:下級財では、所得が増加すると需要量が増加する
- C:ギッフェン財では、価格の上昇に対して代替効果が所得効果を上回るため需要量が減少する
- D:上級財では、価格が下落したときに所得効果が需要量を減らす方向に働く
- E:ギッフェン財は下級財の一種であり、価格が上昇すると需要量が増える例外的な財で、所得効果(負)が代替効果を上回るために右上がりの需要曲線を持つ
【第5問:正解と解説】
正解:E
・A
不適切。上級財は所得が増えると需要量が増える財を指すのであり、価格上昇で需要量が増える財とする記述は誤りである。
・B
不適切。下級財は所得が増加すると需要量が減少する財であり、増加するとする記述は誤りである。
・C
不適切。ギッフェン財では所得効果(負)が代替効果を上回るために価格上昇で需要量が増えるのであり、代替効果が上回るとする記述は誤りである。
・D
不適切。上級財では価格下落時に所得効果も需要量を増やす方向に働くため、減らす方向とする記述は誤りである。
・E
適切。ギッフェン財は下級財の一種で、負の所得効果が代替効果を上回るため価格上昇で需要量が増え、右上がりの需要曲線を持つ。

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