問6:価格の上限規制(上限価格)の余剰分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:均衡価格より低い水準に上限価格を設定すると、需要量が供給量を上回り超過需要(品不足)が生じ、死荷重が発生する
- B:均衡価格より低い上限価格を設定すると、供給量が需要量を上回り超過供給が生じる
- C:上限価格を均衡価格より高く設定すると、直ちに品不足が生じる
- D:上限価格の設定は、必ず総余剰を増加させる
- E:上限価格の規制は、生産者余剰を増加させ消費者余剰を減少させる
【第6問:正解と解説】
正解:A
・A
適切。均衡より低い上限価格では需要量が供給量を上回り超過需要(品不足)が生じ、取引量の減少により死荷重が発生する。
・B
不適切。均衡より低い上限価格では超過需要(品不足)が生じるのであり、超過供給とする記述は誤りである。
・C
不適切。均衡価格より高い上限価格は拘束力を持たず、直ちに品不足が生じるとする記述は誤りである。
・D
不適切。上限価格の設定は取引量を減らし死荷重を生むため、必ず総余剰を増加させるとする記述は誤りである。
・E
不適切。上限価格は生産者から消費者へ余剰を移転しうるが生産者余剰を増加させるものではなく、記述は方向が誤りである。
問7:需要の所得弾力性に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:需要の所得弾力性が負の財は、上級財に分類される
- B:需要の所得弾力性は所得の変化率に対する需要量の変化率であり、これが正なら上級財、負なら下級財、1を超える財は所得の増加につれて支出割合が高まる奢侈品とされる
- C:需要の所得弾力性がゼロと1の間の財は、奢侈品に分類される
- D:需要の所得弾力性は、価格の変化率に対する需要量の変化率として定義される
- E:需要の所得弾力性が1を超える財は、下級財に分類される
【第7問:正解と解説】
正解:B
・A
不適切。需要の所得弾力性が負の財は下級財に分類されるのであり、上級財とする記述は誤りである。
・B
適切。所得弾力性は所得変化率に対する需要量変化率であり、正なら上級財、負なら下級財、1超なら奢侈品とされる。
・C
不適切。所得弾力性が0と1の間の財は必需品に分類されるものであり、奢侈品とする記述は誤りである。
・D
不適切。需要の所得弾力性は所得の変化率に対する需要量の変化率で定義されるものであり、価格の変化率に対する変化率ではない。
・E
不適切。所得弾力性が1を超える財は奢侈品に分類されるのであり、下級財とする記述は誤りである。
問8:従量税課税の余剰分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:従量税を課しても取引量は変化しないため、死荷重は発生しない
- B:従量税による死荷重は、需要・供給の弾力性が小さいほど大きくなる
- C:財に従量税を課すと均衡取引量が減少し、消費者余剰と生産者余剰の減少分のうち税収にならない部分が死荷重(厚生の損失)として発生する
- D:従量税による税負担は、常に生産者がすべて負担する
- E:従量税を課すと総余剰は増加する
【第8問:正解と解説】
正解:C
・A
不適切。従量税は取引量を減少させ死荷重を生むため、取引量が変化せず死荷重が生じないとする記述は誤りである。
・B
不適切。死荷重は弾力性が大きいほど取引量の減少が大きくなり大きくなるため、小さいほど大きいとする記述は誤りである。
・C
適切。従量税は均衡取引量を減らし、余剰の減少分のうち税収にならない部分が死荷重として発生する。
・D
不適切。従量税の負担は需要・供給の弾力性に応じて消費者と生産者に分かれるため、常に生産者がすべて負担するとする記述は誤りである。
・E
不適切。従量税は死荷重を生じ総余剰を減少させるため、増加するとする記述は誤りである。
問9:供給の価格弾力性に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:供給曲線が垂直(供給量が固定)のとき、供給の価格弾力性は無限大である
- B:一般に、生産の調整に時間を要する短期の方が長期より供給の価格弾力性は大きい
- C:供給の価格弾力性は、需要曲線の傾きによって決まる
- D:生産の調整に時間がかかるほど供給の価格弾力性は小さくなる傾向があり、原点を通る直線の供給曲線では傾きにかかわらず弾力性は1となる
- E:供給の価格弾力性は、常に1に等しい
【第9問:正解と解説】
正解:D
・A
不適切。供給曲線が垂直のときは価格が変わっても供給量が変化しないため供給の価格弾力性はゼロであり、無限大とする記述は誤りである。
・B
不適切。長期の方が生産調整の余地が大きく供給の価格弾力性は大きくなるため、短期の方が大きいとする記述は誤りである。
・C
不適切。供給の価格弾力性は供給曲線の性質で決まるものであり、需要曲線の傾きで決まるとする記述は誤りである。
・D
適切。生産調整に時間がかかるほど供給の価格弾力性は小さくなる傾向があり、原点を通る直線の供給曲線では傾きにかかわらず弾力性は1となる。
・E
不適切。供給の価格弾力性は財や時間の長さによって異なるため、常に1に等しいとする記述は誤りである。
問10:需要曲線・供給曲線のシフトと均衡の変化に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:需要の増加と供給の増加が同時に起こると、均衡価格は必ず上昇する
- B:供給が減少すると、均衡価格は下落し均衡取引量は増加する
- C:需要の減少は、均衡価格を上昇させ均衡取引量を増加させる
- D:需要と供給がともに増加すると、均衡取引量は減少する
- E:需要の増加と供給の減少が同時に起これば均衡価格は上昇するが、均衡取引量は両者のシフトの大きさの相対関係によって増加も減少もしうる
【第10問:正解と解説】
正解:E
・A
不適切。需要増と供給増が同時に起こると取引量は増えるが、価格は両シフトの相対的大きさ次第で上昇も下落もしうるため、必ず上昇とする記述は誤りである。
・B
不適切。供給の減少は均衡価格を上昇させ均衡取引量を減少させるため、価格下落・取引量増加とする記述は誤りである。
・C
不適切。需要の減少は均衡価格を下落させ均衡取引量を減少させるため、価格上昇・取引量増加とする記述は誤りである。
・D
不適切。需要と供給がともに増加すると均衡取引量は増加するため、減少するとする記述は誤りである。
・E
適切。需要増と供給減が同時に起これば均衡価格は上昇するが、均衡取引量は両シフトの相対的大きさによって増加も減少もしうる。

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