問1:国際取引における準拠法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:法の適用に関する通則法によれば、当事者が契約の準拠法を選択していないときは、その法律行為に最も密接な関係がある地の法による。
- B:当事者は、契約の準拠法を合意によって選択することが一切できない。
- C:国際取引の契約には、常に日本法が適用される。
- D:準拠法とは、紛争を解決する裁判所がどこかを定めるものである。
【第1問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】国際取引の準拠法【考え方】国際契約では当事者自治により準拠法を選択でき、選択がない場合は最密接関係地法による。準拠法(適用される実体法)と裁判管轄の違いを区別して押さえる。【選択肢解説】正しい。準拠法の選択がないときは、その法律行為に最も密接な関係がある地の法による。
・B
【選択肢解説】誤り。当事者は準拠法を合意により選択でき、一切選択できないとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。国際取引に常に日本法が適用されるわけではなく、常に日本法とするのは誤り。
・D
【選択肢解説】誤り。準拠法は適用される実体法を定めるものであり、裁判所を定めるものとするのは誤り。
関連過去問:R4,問14
問2:ウィーン売買条約(CISG)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:CISGは、消費者が個人的な使用のために購入する物品の売買にも当然に適用される。
- B:CISGは、当事者が合意してもその適用を排除することはできない。
- C:CISGは、当事者双方の営業所が異なる締約国に所在する物品売買契約に、原則として適用される。
- D:CISGは、契約の有効性や所有権の移転についても詳細に規律している。
【第2問:正解と解説】
正解:C
・A
【論点】ウィーン売買条約(CISG)【考え方】CISGは締約国に営業所を有する当事者間の国際物品売買に原則適用されるが、消費者取引は除外され、当事者の合意で適用を排除できる。適用範囲と適用除外を整理する。【選択肢解説】誤り。個人的使用のための消費者取引は適用対象外であり、当然に適用されるとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。当事者はCISGの適用を排除でき、排除できないとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】正しい。CISGは、営業所が異なる締約国に所在する当事者間の物品売買契約に原則として適用される。
・D
【選択肢解説】誤り。CISGは契約の有効性や所有権移転を規律しておらず、詳細に規律するとするのは誤り。
関連過去問:R3,問14
問3:国際取引における仲裁に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:仲裁による解決には、当事者間の仲裁合意は必要とされない。
- B:仲裁判断は、当事者を拘束せず、単なる勧告的な効力しか有しない。
- C:仲裁合意がある場合、当事者は原則として訴訟によらず仲裁により紛争を解決することとなり、仲裁判断はニューヨーク条約により多くの国で承認・執行が図られる。
- D:外国でなされた仲裁判断は、いかなる国においても承認・執行されることはない。
【第3問:正解と解説】
正解:C
・A
【論点】国際商事仲裁【考え方】国際取引では仲裁合意に基づく仲裁が広く用いられ、仲裁判断はニューヨーク条約により締約国間で承認・執行される。仲裁合意の要否や仲裁判断の効力を整理する。【選択肢解説】誤り。仲裁には当事者間の仲裁合意が必要であり、必要とされないとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。仲裁判断は当事者を拘束し、勧告的効力にとどまるとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】正しい。仲裁合意があれば原則として仲裁により解決し、仲裁判断はニューヨーク条約により承認・執行が図られる。
・D
【選択肢解説】誤り。外国仲裁判断はニューヨーク条約等により承認・執行され得るため、いかなる国でも承認・執行されないとするのは誤り。
関連過去問:R2,問14
問4:国際取引における裁判管轄および外国判決の承認・執行に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:国際裁判管轄は、いかなる場合も被告の国籍がある国の裁判所にのみ認められる。
- B:当事者は、合意によって特定の国の裁判所を専属的な管轄裁判所として定めることは一切できない。
- C:外国裁判所の確定判決は、承認の要件を満たすか否かにかかわらず、日本において当然に効力を有する。
- D:外国裁判所の確定判決は、一定の要件(相互の保証、公序に反しないこと等)を満たす場合に日本において承認され、執行判決を得て強制執行が可能となる。
【第4問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】国際裁判管轄・外国判決の承認執行【考え方】国際取引では管轄合意により管轄裁判所を定めることができ、外国判決は一定の要件を満たせば承認され、執行判決を得て執行できる。承認の要件を正確に押さえる。【選択肢解説】誤り。管轄は被告の住所地等さまざまな基準で認められ、被告の国籍国のみとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。管轄合意により専属的管轄を定めることができ、一切できないとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。外国判決は承認要件を満たす場合に効力を有し、当然に効力を有するとするのは誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。外国確定判決は相互の保証・公序等の要件を満たせば承認され、執行判決を得て強制執行できる。
関連過去問:R5,問14
問5:英文契約における表明保証条項(Representations and Warranties)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:表明保証条項は、契約当事者が一定の事実が真実かつ正確であることを表明し保証する条項である。
- B:表明保証条項に違反があっても、相手方は何らの救済も求めることができない。
- C:表明保証条項は、将来の一定の行為を約束する条項である。
- D:表明保証条項は、契約の準拠法を定める条項である。
【第5問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】表明保証条項【考え方】表明保証条項は一定の事実の真実性・正確性を表明・保証する条項で、違反があれば補償等の救済の対象となる。誓約条項(将来の行為の約束)との違いを整理する。【選択肢解説】正しい。表明保証条項は、一定の事実が真実かつ正確であることを表明し保証する条項である。
・B
【選択肢解説】誤り。表明保証違反には補償等の救済があり得るため、何らの救済も求められないとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。将来の行為を約束するのは誓約条項であり、表明保証条項の説明として誤り。
・D
【選択肢解説】誤り。準拠法を定めるのは準拠法条項であり、表明保証条項の説明として誤り。
関連過去問:R4,問15

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