問16:中小企業の事業承継に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:事業承継においては、後継者への自社株式の集中は問題とならない。
- B:親族内承継では、遺留分の問題を考慮する必要はない。
- C:経営承継円滑化法に基づく遺留分に関する民法の特例は、後継者以外の推定相続人の合意がなくても適用される。
- D:中小企業の事業承継では、後継者への株式・事業用資産の集中と、遺留分や税負担への対応が重要な課題となる。
【第16問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】事業承継の課題【考え方】事業承継では後継者への株式・資産の集中が鍵となる一方、遺留分や税負担が障害となる。経営承継円滑化法の民法特例の要件と併せて課題を整理する。【選択肢解説】誤り。後継者への株式集中は事業承継の中心的課題であり、問題とならないとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。親族内承継でも遺留分の考慮が必要であり、不要とするのは誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。民法特例の適用には推定相続人全員の合意等が必要であり、合意がなくても適用されるとするのは誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。事業承継では株式・事業用資産の集中と、遺留分・税負担への対応が重要な課題となる。
関連過去問:R5,問4
問17:吸収合併の手続に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:吸収合併では、合併契約の締結、事前開示、株主総会の特別決議による承認、債権者保護手続、効力の発生、事後開示という手続を経る。
- B:合併契約は、株主総会の承認を得なくても当然に効力を生じる。
- C:吸収合併の効力は、合併契約で定めた効力発生日ではなく、変更登記の時に生じる。
- D:吸収合併においては、事前開示・事後開示のいずれの手続も不要である。
【第17問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】合併手続の流れ【考え方】吸収合併は契約締結から事前開示・特別決議・債権者保護・効力発生・事後開示という一連の手続を経る。効力発生の時期や開示手続の要否を正確に押さえる。【選択肢解説】正しい。吸収合併は契約締結・事前開示・特別決議・債権者保護手続・効力発生・事後開示を経る。
・B
【選択肢解説】誤り。合併契約は株主総会の承認を要し、承認なく効力を生じるとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。吸収合併の効力は契約で定めた効力発生日に生じ、変更登記の時とするのは誤り。
・D
【選択肢解説】誤り。合併には事前開示・事後開示が必要であり、いずれも不要とするのは誤り。
関連過去問:R4,問2
問18:会社分割における労働者の保護に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:会社分割においては、承継される事業に従事する労働者の保護に関する定めは存在しない。
- B:会社分割では、労働契約承継法により、承継される事業に主として従事する労働者について、一定の場合に異議を申し出る機会等が保障されている。
- C:会社分割により承継される事業に従事する労働者は、その意思にかかわらず、常に承継会社に承継される。
- D:労働契約承継法は、事業譲渡についても当然に適用される。
【第18問:正解と解説】
正解:B
・A
【論点】会社分割と労働者保護【考え方】会社分割では労働契約承継法により労働者の保護が図られ、主として従事する労働者には異議申出の機会等がある。適用対象が会社分割である点を事業譲渡と区別する。【選択肢解説】誤り。労働契約承継法による保護があり、定めが存在しないとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】正しい。会社分割では労働契約承継法により、労働者に異議申出の機会等が保障されている。
・C
【選択肢解説】誤り。労働者の意思や異議の有無が考慮される場合があり、常に承継されるとするのは誤り。
・D
【選択肢解説】誤り。労働契約承継法は会社分割を対象とし、事業譲渡に当然適用されるとするのは誤り。
関連過去問:R3,問5
問19:組織再編の対価に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:吸収合併において、存続会社が消滅会社の株主に交付できる対価は、存続会社の株式に限られる。
- B:いわゆる三角合併とは、存続会社が自社の社債のみを対価として交付する合併をいう。
- C:吸収合併等では、対価として存続会社の株式のほか、金銭や親会社の株式等を交付することもでき、親会社株式を対価とする合併はいわゆる三角合併と呼ばれる。
- D:対価の柔軟化により、存続会社は消滅会社の株主に対して何らの対価も交付しないことができる。
【第19問:正解と解説】
正解:C
・A
【論点】組織再編の対価の柔軟化【考え方】組織再編の対価は株式に限られず金銭や親会社株式等も認められる。三角合併の意味や、対価を全く交付しないことができるかを整理する。【選択肢解説】誤り。対価は株式に限られず金銭等も交付でき、株式に限られるとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。三角合併は親会社株式を対価とする合併であり、社債のみとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】正しい。吸収合併等では金銭や親会社株式等も対価とでき、親会社株式を対価とするのが三角合併である。
・D
【選択肢解説】誤り。合併では消滅会社の株主に対価を交付するのが原則であり、何らの対価も交付しないとするのは誤り。
関連過去問:R2,問2
問20:名義株と事業承継における株式の集中に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:名義株とは、株主名簿上の名義人が実質的な株主でもある株式をいう。
- B:事業承継の場面において、名義株の存在は後継者への株式の集中を容易にする。
- C:分散した株式を後継者に集中させる手段として、株式の併合を用いることはできない。
- D:名義株は名義人と実質的な出資者が異なる株式であり、事業承継においては後継者への株式集中を妨げる要因となり得るため、その整理が課題となる。
【第20問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】名義株と株式の集中【考え方】名義株は名義人と実質的出資者が食い違う株式で、事業承継における株式集中の障害となり得る。整理の必要性や、株式集中の手段と併せて理解する。【選択肢解説】誤り。名義株は名義人と実質株主が異なる株式であり、一致するとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。名義株の存在は権利関係を複雑にし株式集中を妨げるため、容易にするとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。株式の併合等は株式集中の手段となり得るため、用いることができないとするのは誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。名義株は名義人と実質的出資者が異なる株式であり、事業承継では株式集中を妨げる要因となり得る。
関連過去問:R5,問4

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