問11:デリバティブ取引に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:先物取引は、取引所を介さない相対(店頭)取引のみで行われる。
- B:先渡(フォワード)取引は、取引所において取引条件が標準化された取引である。
- C:オプションの買い手の最大損失は、支払ったプレミアムの額に限定される。
- D:スワップ取引は、権利を取得する取引であり、義務は負わない。
【第11問:正解と解説】
正解:C
・A
【選択肢解説】先物取引は取引所で行われる標準化された取引である。相対で行われるのは先渡取引である。
・B
【選択肢解説】先渡取引は当事者間の相対取引であり、条件を自由に設計できる。標準化されているのは先物取引である。
・C
【論点】デリバティブの基本的性質(先物・先渡・オプション・スワップ)。【考え方】オプションの買い手は権利を持つが義務を負わないため、不利な状況では権利を放棄すればよく、最大損失は当初支払ったプレミアムに限定される。一方、利益は理論上大きくなりうる(コールの場合は無限大)。【選択肢解説】正しい。
・D
【選択肢解説】スワップは将来のキャッシュ・フローを交換する契約であり、双方が義務を負う取引である。権利のみを取得するのはオプションである。
関連過去問:R2,問24/H30,問24
問12:先物取引と先渡取引の相違に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:先物取引は取引所で行われる標準化された取引であり、証拠金の差入れや値洗い(時価評価)の制度がある。
- B:先渡取引は、取引所に上場された取引である。
- C:先物取引では、当事者間で受渡日や数量を自由に設計できる。
- D:先渡取引には、取引相手の契約不履行リスク(信用リスク)が存在しない。
【第12問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】先物(フューチャーズ)と先渡(フォワード)の制度的相違。【考え方】先物取引は取引所取引であり、取引条件(銘柄・限月・単位)が標準化され、清算機関の介在、証拠金制度、日々の値洗いにより信用リスクが抑えられ、反対売買による差金決済が容易である。【選択肢解説】正しい。
・B
【選択肢解説】先渡取引は当事者間の相対(店頭)取引であり、取引所には上場されていない。
・C
【選択肢解説】条件を自由に設計できるのは相対取引である先渡取引の特徴である。
・D
【選択肢解説】先渡取引は清算機関が介在しない相対取引であるため、相手方の信用リスクが存在する。
関連過去問:R4,問25/H28,問24
問13:オプション取引に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:コール・オプションとは、原資産をあらかじめ定めた価格で「売る」権利をいう。
- B:オプションの売り手は、買い手の権利行使に応じる義務を負う対価としてプレミアムを受け取る。
- C:プット・オプションの買い手は、原資産価格が上昇するほど大きな利益を得る。
- D:オプションの買い手は、権利行使の義務を負う。
【第13問:正解と解説】
正解:B
・A
【選択肢解説】コール・オプションは「買う」権利である。「売る」権利はプット・オプションである。
・B
【論点】オプション取引における買い手と売り手の権利義務関係。【考え方】オプションの買い手はプレミアムを支払って権利(行使するか否かの選択権)を取得し、売り手はプレミアムを受け取る対価として、買い手が権利を行使した場合にそれに応じる義務を負う。【選択肢解説】正しい。
・C
【選択肢解説】プットの買い手は原資産価格の「下落」により利益を得る。上昇時に利益となるのはコールの買い手である。
・D
【選択肢解説】買い手は権利を有するのみで義務は負わず、不利な場合は権利を放棄できる。
関連過去問:R1,問24/H29,問25
問14:オプションの価値(プレミアム)の決定要因に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:満期までの残存期間が長いほど、オプションの時間的価値は一般に小さくなる。
- B:コール・オプションの価値は、行使価格が高いほど高くなる。
- C:オプションの時間的価値は、満期日に向けて増加していく。
- D:原資産価格のボラティリティ(変動性)が大きいほど、オプションの価値は一般に高くなる。
【第14問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】残存期間が長いほど有利な価格変動の可能性が大きいため、時間的価値は一般に大きくなる。
・B
【選択肢解説】コールは「買う権利」であるため、行使価格が低いほど有利であり価値は高くなる。
・C
【選択肢解説】時間的価値は満期の接近とともに減少し(タイム・ディケイ)、満期時点ではゼロとなる。
・D
【論点】オプション価格の決定要因(原資産価格・行使価格・残存期間・ボラティリティ・金利)。【考え方】オプションの買い手は損失がプレミアムに限定される一方、有利な方向への変動は利益となるため、原資産価格の変動性(ボラティリティ)が大きいほど利益の期待が高まり、コール・プットいずれの価値も高くなる。【選択肢解説】正しい。
関連過去問:R3,問24/H30,問25
問15:先物取引によるヘッジに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:保有資産の価格下落リスクをヘッジするには、先物を買い建てればよい。
- B:将来購入する予定の資産の価格上昇リスクをヘッジするには、先物を売り建てればよい。
- C:保有資産の価格下落リスクをヘッジするには、先物を売り建てる「売りヘッジ」を行う。
- D:先物によるヘッジを行うと、リスクの低減と同時に利益の機会も拡大する。
【第15問:正解と解説】
正解:C
・A
【選択肢解説】保有資産の下落リスクに先物の買建てを合わせると、下落時に現物・先物の両方で損失が生じ、リスクはむしろ拡大する。
・B
【選択肢解説】将来の購入予定(価格上昇が不利)に対しては先物の「買いヘッジ」を行う。
・C
【論点】売りヘッジと買いヘッジの使い分け。【考え方】現物を保有している(または将来売却する)場合の価格下落リスクには先物の売建て(売りヘッジ)を、将来購入する場合の価格上昇リスクには先物の買建て(買いヘッジ)を用いる。現物の損失を先物の利益で相殺する仕組みである。【選択肢解説】正しい。
・D
【選択肢解説】ヘッジは価格変動の影響を固定化する行為であり、損失リスクの低減と引換えに有利な変動による利益機会も放棄する。
関連過去問:R5,問25/H28,問25
