問16:原価の費目別分類に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:間接工の賃金は、直接労務費に分類される。
- B:工場建物の減価償却費は、間接経費に分類される。
- C:外注加工賃は、間接経費に分類される。
- D:買入部品費は、労務費に分類される。
【第16問:正解と解説】
正解:B
・A
【選択肢解説】間接工の賃金は特定の製品との関連を直接把握できないため、間接労務費に分類される。
・B
【論点】形態別分類(材料費・労務費・経費)と製品との関連による分類(直接費・間接費)の組み合わせ。【考え方】工場建物の減価償却費は、物品・労働以外の原価要素である経費に該当し、特定の製品に直接跡付けられないため間接経費に分類される。【選択肢解説】正しい。
・C
【選択肢解説】外注加工賃は特定の製品(加工対象)との関連が明確であるため、直接経費に分類されるのが通常である。
・D
【選択肢解説】買入部品費は物品の消費による原価であり、材料費(通常は直接材料費)に分類される。
関連過去問:R1,問9/H29,問10
問17:原価の操業度との関連による分類に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:固定費は、操業度がゼロの場合には発生しない。
- B:準固定費は、操業度の増加に応じて比例的・連続的に増加する原価である。
- C:直接材料費は、一般に固定費に分類される。
- D:基本料金部分と使用量に応じた従量料金部分からなる電力料は、準変動費に該当する。
【第17問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】固定費は操業度の増減にかかわらず一定額発生する原価であり、操業度がゼロであっても発生する(減価償却費・賃借料等)。
・B
【選択肢解説】準固定費は、一定の操業度の範囲では固定的であるが、それを超えると段階的(階段状)に増加する原価である。比例的・連続的に増加するのは変動費の特徴である。
・C
【選択肢解説】直接材料費は生産量(操業度)に比例して発生する代表的な変動費である。
・D
【論点】操業度との関連による原価分類(変動費・固定費・準変動費・準固定費)。【考え方】電力料のように、操業度がゼロでも発生する固定的部分(基本料金)と、操業度に比例して発生する変動的部分(従量料金)の両方を持つ原価は準変動費に分類される。【選択肢解説】正しい。
関連過去問:R3,問9/H27,問8
問18:総合原価計算における仕損・減損の処理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:正常仕損費は、異常仕損費とともに非原価項目として処理する。
- B:正常減損が工程の終点で発生した場合、正常減損費は完成品と月末仕掛品の両者に負担させる。
- C:仕損品に処分価値(評価額)がある場合でも、仕損費の計算上これを控除してはならない。
- D:正常減損が工程の始点で発生した場合、正常減損費は完成品と月末仕掛品の両者に負担させる。
【第18問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】正常仕損費は良品を得るために不可避的に発生する原価として製品原価(良品の原価)に算入する。非原価項目となるのは異常仕損費である。
・B
【選択肢解説】終点発生の場合、月末仕掛品はまだ減損の発生点を通過していないため、正常減損費は完成品のみに負担させる。
・C
【選択肢解説】仕損品に処分価値がある場合には、その評価額を仕損品原価から控除した額を正常仕損費とする。
・D
【論点】正常仕損・減損費の負担関係(発生点と月末仕掛品の進捗度の関係)。【考え方】減損が工程の始点で発生した場合、完成品も月末仕掛品もその発生点をすでに通過しているため、正常減損費は完成品と月末仕掛品の両者に負担させる。【選択肢解説】正しい。
関連過去問:R5,問10/H30,問10
問19:原価企画・原価維持・原価改善に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:原価企画とは、製造段階において標準原価を維持する活動をいう。
- B:原価企画では、企画・開発設計段階からの源流管理が重視される。
- C:原価維持とは、VE(バリュー・エンジニアリング)を用いて目標原価を製品に作り込む活動をいう。
- D:原価改善は、設定された標準原価の達成のみを目的とし、原価水準の引下げは目的としない。
【第19問:正解と解説】
正解:B
・A
【選択肢解説】原価企画は製品の企画・開発設計段階で目標原価を作り込む活動である。製造段階で標準原価を維持するのは原価維持である。
・B
【論点】原価企画・原価維持・原価改善の区別。【考え方】製品原価の大部分は企画・開発設計段階で決定されてしまうため、原価企画では市場で許容される価格から目標利益を差し引いて目標原価を設定し、VE等を活用して源流(上流)段階で原価を作り込む源流管理が重視される。【選択肢解説】正しい。
・C
【選択肢解説】VEにより目標原価を作り込むのは原価企画の説明である。原価維持は標準原価管理等により所与の原価水準を維持する活動をいう。
・D
【選択肢解説】原価改善は、製造段階において現状の原価水準をさらに計画的に引き下げていく活動であり、標準の維持にとどまらない。
関連過去問:R4,問9/H29,問11
問20:部門別原価計算に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:直接配賦法は、補助部門間の用役の授受を考慮するため、最も正確な配賦計算方法である。
- B:相互配賦法は、補助部門間の用役の授受を計算上無視する方法である。
- C:部門別原価計算は、製品原価計算の正確性を高めるとともに、部門別の原価管理に役立つ。
- D:階梯式配賦法では、すべての補助部門費を製造部門へ同時に一度で配賦する。
【第20問:正解と解説】
正解:C
・A
【選択肢解説】直接配賦法は補助部門間の用役授受を計算上「無視」する簡便な方法であり、正確性の面では相互配賦法に劣る。
・B
【選択肢解説】補助部門間の用役授受を無視するのは直接配賦法である。相互配賦法は補助部門相互の用役授受を配賦計算上考慮する方法である。
・C
【論点】部門別原価計算の目的と補助部門費の配賦方法の特徴。【考え方】製造間接費を部門別に集計し部門ごとの配賦率を用いることで、工場全体で単一の配賦率(総括配賦率)を用いる場合よりも製品原価計算の正確性が高まる。また、部門別に原価を把握することで各部門管理者の責任による原価管理にも役立つ。【選択肢解説】正しい。
・D
【選択肢解説】階梯式配賦法は補助部門に順位を付け、順位の高い補助部門から段階的に配賦していく方法であり、同時に一度で配賦するものではない。
関連過去問:R2,問10/H28,問10
