問16:会計監査人に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:会計監査人には、税理士または税理士法人が就任することができる。
- B:会計監査人の任期は、選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までである。
- C:監査役は、その会社の会計監査人を兼ねることができる。
- D:会計監査人は、公認会計士または監査法人でなければならない。
【第16問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】税理士・税理士法人は会計監査人にはなれない。なお、会計参与には税理士・税理士法人も就任できる点と混同しないよう注意する。
・B
【選択肢解説】会計監査人の任期は選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであり、別段の決議がなければ再任されたものとみなされる。
・C
【選択肢解説】監査する側とされる側の独立性を確保する必要があるため、監査役がその会社の会計監査人を兼ねることはできない。
・D
【論点】会計監査人の資格要件(会社法337条)。【考え方】会計監査人は計算書類等の会計監査を行う専門的な機関であり、公認会計士または監査法人でなければならない。大会社等には設置が義務付けられる。【選択肢解説】正しい。
関連過去問:R3,問6/H27,問5
問17:株式会社の決算公告に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:株式会社は、原則として、定時株主総会の終結後遅滞なく貸借対照表(大会社にあっては貸借対照表および損益計算書)を公告しなければならない。
- B:非公開会社(株式譲渡制限会社)には、決算公告の義務はない。
- C:決算公告は、官報によって行わなければならず、他の方法は認められない。
- D:すべての株式会社は、損益計算書を公告しなければならない。
【第17問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】会社法上の決算公告制度(会社法440条)。【考え方】株式会社は原則として定時株主総会の終結後遅滞なく貸借対照表を公告する義務を負い、大会社は損益計算書もあわせて公告する。なお、有価証券報告書提出会社は決算公告が免除される。【選択肢解説】正しい。
・B
【選択肢解説】決算公告義務は公開・非公開を問わずすべての株式会社に課される(有価証券報告書提出会社を除く)。
・C
【選択肢解説】公告方法は定款の定めにより、官報のほか日刊新聞紙や電子公告によることもできる。
・D
【選択肢解説】損益計算書の公告まで義務付けられるのは大会社である。それ以外の会社は貸借対照表(またはその要旨)の公告でよい。
関連過去問:R2,問6/H28,問5
問18:「中小企業の会計に関する基本要領」(中小会計要領)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:中小会計要領は、金融商品取引法の適用を受ける会社を主な対象として策定されたものである。
- B:中小会計要領は、すべての中小企業に強制適用される。
- C:中小会計要領は、国際会計基準の影響を受けにくい、安定的に継続利用可能な会計処理を示すことを目指して策定されている。
- D:中小会計要領は、税務申告のためだけに利用することを目的としている。
【第18問:正解と解説】
正解:C
・A
【選択肢解説】中小会計要領は、金商法適用会社や会計監査人設置会社「以外」の中小企業を対象として策定されたものである。
・B
【選択肢解説】中小会計要領の適用は任意であり、強制適用されるものではない。
・C
【論点】中小会計要領の目的と性格。【考え方】中小会計要領は、中小企業の実態に即した簡便で実行可能な会計処理を示すものであり、国際会計基準の影響を受けにくい、安定的に継続利用可能なものとすることを策定の考え方として掲げている。経営者が自社の経営状況を把握し、金融機関等への情報提供に役立てることを目的とする。【選択肢解説】正しい。
・D
【選択肢解説】税務申告のみを目的とするものではなく、経営者自身による経営状況の把握や、金融機関・取引先等への信頼性のある情報提供に資することを目的としている。
関連過去問:R5,問4/H29,問6
問19:後発事象に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:後発事象とは、決算日前に発生した重要な事象をいう。
- B:発生した後発事象は、その種類を問わず、すべて財務諸表本体の金額を修正して反映しなければならない。
- C:重要な後発事象であっても、財務諸表への注記は任意である。
- D:翌事業年度以降の財政状態・経営成績に重要な影響を及ぼす開示後発事象は、注記により開示する。
【第19問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】後発事象とは、決算日後、財務諸表の作成日(監査報告書日等)までに発生した事象をいう。決算日前の事象ではない。
・B
【選択肢解説】財務諸表を修正するのは、決算日現在すでに存在していた状態に関する修正後発事象である。開示後発事象は本体を修正せず注記による。
・C
【選択肢解説】重要な後発事象の注記は、財務諸表利用者の判断を誤らせないために必要な開示であり、任意ではない。
・D
【論点】修正後発事象と開示後発事象の区別。【考え方】決算日後に発生し、翌事業年度以降の財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす事象(火災、合併、多額の増資等)は開示後発事象として、財務諸表に注記して開示する。【選択肢解説】正しい。
関連過去問:R1,問5/H27,問4
問20:株主資本等変動計算書に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:株主資本の各項目については、当期変動額を変動事由ごとに表示する。
- B:当期純利益は、株主資本等変動計算書には表示されない。
- C:評価・換算差額等の各項目は、変動事由ごとに変動額を表示することが強制される。
- D:新株予約権は、株主資本等変動計算書の記載対象に含まれない。
【第20問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】株主資本等変動計算書の表示方法。【考え方】株主資本の各項目(資本金、資本剰余金、利益剰余金、自己株式等)は、当期首残高・当期変動額・当期末残高に区分し、当期変動額は新株の発行、剰余金の配当、当期純利益の計上などの変動事由ごとに表示する。【選択肢解説】正しい。
・B
【選択肢解説】当期純利益は繰越利益剰余金の変動事由として株主資本等変動計算書に表示される。
・C
【選択肢解説】評価・換算差額等および新株予約権については、当期変動額を純額で表示することが認められている(変動事由ごとの表示は任意)。
・D
【選択肢解説】新株予約権は純資産の部の項目であり、株主資本等変動計算書の記載対象に含まれる。
関連過去問:R4,問5/H30,問4
