問11:収益認識に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:契約に含まれる財・サービスが複数あっても、収益認識にあたっては契約全体を常に単一の履行義務として処理する。
- B:返品権付き販売において見込まれる返品部分は、返金負債として計上せず、返品が確定した時点で売上高から控除する。
- C:一定の期間にわたり充足される履行義務については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、その進捗度に応じて収益を認識する。
- D:商品を引き渡したものの、対価を受け取る権利が他の履行義務の充足に依存している場合、その対価は売掛金として計上する。
【第11問:正解と解説】
正解:C
・A
【論点】履行義務の識別、返品権付き販売(返金負債)、一定期間にわたる収益認識、契約資産と債権の区別を横断的に問う。【考え方】履行義務の区分、返品見込みの処理、進捗度による認識、対価の権利の性質による区分を確認する。【選択肢解説】別個の財・サービスは複数の履行義務に区分するため、常に単一の履行義務として処理するとする記述は誤り。
・B
【選択肢解説】返品が見込まれる部分は返金負債として計上し収益から除くため、返品確定時に控除するとする記述は誤り。
・C
【選択肢解説】正しい。一定期間にわたり充足される履行義務は進捗度に応じて収益を認識する。
・D
【選択肢解説】対価を受け取る権利が他の履行義務の充足に依存する場合は契約資産であり、売掛金とする記述は誤り。
関連過去問:R7,問1/R5,問2
問12:棚卸資産の評価に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:棚卸資産の取得原価には購入代価のみを含め、引取運賃・購入手数料などの付随費用は発生時の費用として処理する。
- B:物価が継続して上昇する局面では、先入先出法による期末棚卸資産の評価額は、総平均法による評価額よりも低くなる。
- C:正味売却価額まで切り下げた棚卸資産について、切放法を採用している場合には、翌期に正味売却価額が回復しても取得原価まで戻し入れない。
- D:通常の販売目的で保有する棚卸資産は、期末に取得原価と再調達原価を比較し、いずれか低い価額で評価する。
【第12問:正解と解説】
正解:C
・A
【論点】取得原価への付随費用の算入、物価上昇時の払出計算方法の比較、低価法(切放法・洗替法)、評価基準(正味売却価額)を横断的に問う。【考え方】取得原価の範囲、評価方法による期末在庫額の差、収益性低下時の切下げと戻入れ、比較対象となる価額を確認する。【選択肢解説】付随費用は取得原価に算入するため、費用処理するとする記述は誤り。
・B
【選択肢解説】物価上昇局面では先入先出法の期末在庫は新しい高い単価で評価され総平均法より高くなるため、低くなるとする記述は誤り。
・C
【選択肢解説】正しい。切放法では正味売却価額が回復しても取得原価まで戻し入れない。
・D
【選択肢解説】通常の販売目的の棚卸資産は取得原価と正味売却価額を比較するため、再調達原価と比較するとする記述は誤り。
関連過去問:R7,問4
問13:貸倒引当金の設定に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:一般債権については、債権を個別に評価して回収不能見込額を貸倒見積高とする。
- B:貸倒懸念債権について財務内容評価法を用いる場合、担保の処分見込額や保証による回収見込額を控除した残額に対して貸倒見積高を算定する。
- C:破産更生債権等については、担保・保証による回収見込額を控除せず、債権の全額を貸倒見積高とする。
- D:差額補充法では、期末の貸倒見積高の全額を当期の繰入額とし、期首の引当金残高は考慮しない。
【第13問:正解と解説】
正解:B
・A
【論点】債権区分と見積方法(一般債権=実績率法、貸倒懸念債権=財務内容評価法等)、回収見込額の控除、差額補充法を横断的に問う。【考え方】債権区分ごとの見積方法と、担保等の控除、繰入額の算定方法を確認する。【選択肢解説】一般債権は貸倒実績率により総括的に見積もるため、個別に評価するとする記述は誤り。
・B
【選択肢解説】正しい。財務内容評価法では担保・保証による回収見込額を控除した残額に貸倒見積高を算定する。
・C
【選択肢解説】破産更生債権等は回収見込額を控除した残額を貸倒見積高とするため、控除せず全額とする記述は誤り。
・D
【選択肢解説】差額補充法は期首残高との差額のみを繰り入れるため、全額を繰り入れるとする記述は誤り。
関連過去問:R7,問1
問14:有価証券の評価に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:売買目的有価証券の評価差額は、純資産の部に計上し当期の損益には計上しない。
- B:その他有価証券の評価差額は、時価が取得原価を上回る場合も下回る場合も、当期の損益に計上する。
- C:子会社株式は、期末に時価評価し、評価差額をその他有価証券評価差額金として純資産に計上する。
- D:満期保有目的の債券は、取得価額と債券金額との差額が金利の調整と認められる場合、償却原価法により評価する。
【第14問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】保有目的別の評価(時価評価・償却原価法・取得原価)と評価差額の計上区分を横断的に問う。【考え方】各保有目的の評価方法と、評価差額を損益・純資産のいずれに計上するかを確認する。【選択肢解説】売買目的有価証券の評価差額は当期の損益に計上するため、純資産に計上するとする記述は誤り。
・B
【選択肢解説】その他有価証券の評価差額は原則として純資産の部に計上するため、当期の損益に計上するとする記述は誤り。
・C
【選択肢解説】子会社株式は取得原価で評価するため、時価評価して純資産に計上するとする記述は誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。満期保有目的の債券で差額が金利調整と認められる場合は償却原価法により評価する。
関連過去問:R7,問4
問15:有形固定資産に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:固定資産の耐用年数を延長させる支出(資本的支出)は、支出した期の費用として処理する。
- B:定率法では、毎期首の未償却残高に一定の償却率を乗じて減価償却費を計算するため、償却費は初期に多く後期に少なくなる。
- C:国庫補助金で取得した固定資産に圧縮記帳を行った場合、減価償却費は圧縮前の取得原価を基礎に計算する。
- D:固定資産を除却した場合、その帳簿価額はすべて当期の費用とはならず、資産として繰り越す。
【第15問:正解と解説】
正解:B
・A
【論点】資本的支出・収益的支出の区別、定率法の計算構造、圧縮記帳後の減価償却、除却の処理を横断的に問う。【考え方】支出の性質による処理、減価償却方法の特徴、圧縮記帳の影響、除却時の帳簿価額の扱いを確認する。【選択肢解説】耐用年数を延長させる資本的支出は取得原価に加算し減価償却するため、支出期の費用とするのは誤り。
・B
【選択肢解説】正しい。定率法は未償却残高に償却率を乗じるため、償却費は初期に多く後期に少なくなる。
・C
【選択肢解説】圧縮記帳後は圧縮後の帳簿価額を基礎に減価償却するため、圧縮前の取得原価を基礎とするのは誤り。
・D
【選択肢解説】除却した固定資産の帳簿価額(処分価値を除く)は除却損として当期の費用となるため、資産として繰り越すとする記述は誤り。
関連過去問:R7,問4

コメント