財務・会計 ⑥応用編_意思決定会計_6問〜10問

問6:差額原価収益分析において、将来の現金流入から現金流出を差し引いた「差額利益」が負になる場合、意思決定はどうすべきか。

  • A:将来のプラスを信じて採用すべきである
  • B:定性的要因だけで判断すべきである
  • C:原則として当該意思決定を採用してはならない
  • D:利益が出ないなら製造すべきである
  • E:全部原価計算で再計算すべきである
【第6問:正解と解説】

正解:Option_C
【解説】
・A:経済的合理性に反する選択を根拠なく採用することは適切でないため不適切。
・B:定性的要因は補完的評価であり差額利益がマイナスの決定を定性要因のみで覆すことは適切でないため不適切。
・C:差額利益がマイナスとはその意思決定を採用することで全体の利益が減少することを意味するため原則として採用すべきではないという差額分析の基本判断として適切。
・D:利益が出ない決定は原則として避けるべきであり誤りのある選択肢であるため不適切。
・E:全部原価計算での再計算は意思決定の本質を変えないため不適切。


問7:意思決定会計における「感度分析」の目的として適切なものはどれか。

  • A:推定値(販売数量や単価)が変化した場合に、意思決定の結果がどう変わるかを確認するため
  • B:計算ミスを防ぐため
  • C:すべての数値を正確に予測するため
  • D:税務調査に備えるため
  • E:損益分岐点をゼロにするため
【第7問:正解と解説】

正解:Option_A
【解説】
・A:感度分析は将来予測の不確実性を前提として販売数量や単価等の主要変数が変化した場合に意思決定の結果がどう変わるかを検証しリスク評価を行うための手法であり適切。
・B:計算ミスの防止は感度分析の目的ではないため不適切。
・C:将来の数値を完全に正確に予測することは不可能であり感度分析はその不確実性への対応手法であるため不適切。
・D:税務調査への対応は感度分析の目的とは無関係であるため不適切。
・E:損益分岐点をゼロにすることは感度分析の目的ではないため不適切。


問8:外注加工費を選択する場合の判断基準として、「差額利益」に含めるべきコストはどれか。

  • A:自社製造時の全工場固定費
  • B:本社管理費の配賦額
  • C:昨年の製造原価
  • D:販売費の一部
  • E:外注単価 × 予想販売数量
【第8問:正解と解説】

正解:Option_E
【解説】
・A:工場全体の固定費は外注・自社製造いずれを選択しても変化しない非関連原価であるため不適切。
・B:本社管理費の配賦額は意思決定によって変化しない非関連原価であるため不適切。
・C:昨年の製造原価は過去のデータでありサンクコストに相当するため不適切。
・D:販売費は外注選択によって変化しない限り非関連原価として考慮不要であるため不適切。
・E:外注を選択した場合に新たに追加発生する外注コスト(外注単価×予想販売数量)は差額原価として意思決定の差額利益計算に含めるべき関連原価であるため適切。


問9:意思決定会計において、製品の「販売価格」を上げる意思決定を行った際、予想すべきマイナス影響はどれか。

  • A:価格弾力性により、販売数量が減少し、限界利益総額が減るリスク
  • B:売上総利益が増える
  • C:製造原価が下がる
  • D:変動費率が上がる
  • E:固定費が減る
【第9問:正解と解説】

正解:Option_A
【解説】
・A:価格弾力性により単価の引き上げが販売数量の減少を招き結果として限界利益の総額が減少するリスクがあることが意思決定上の最大の検討項目であるため適切。
・B:売上総利益の増加は期待されるプラス効果でありマイナス影響ではないため不適切。
・C:製造原価は販売価格の変更によって下がるわけではないため不適切。
・D:販売価格を上げると単位変動費は変わらず売上高が増えるため変動費率(変動費÷売上高)は下がるのが正確であり「上がる」は誤りであるため不適切。
・E:固定費は販売価格の変更によって減少しないため不適切。


問10:意思決定における「制約資源」が「機械の稼働時間」である場合、何を基準に判断すべきか。

  • A:売上高合計
  • B:機械1時間あたりの限界利益
  • C:製品1単位あたりの限界利益
  • D:製造原価の低さ
  • E:機械の購入単価
【第10問:正解と解説】

正解:Option_B
【解説】
・A:売上高合計は利益を直接示さないため制約条件下の優先基準として不適切。
・B:最も希少な資源(機械時間)を最大限活用して利益を最大化するためには制約リソース(機械時間)あたりの貢献度(機械1時間あたりの限界利益)を基準にすることが適切。
・C:製品1単位あたりの限界利益は機械稼働時間の消費量を考慮していないため制約下では不適切。
・D:製造原価の低さは収益を考慮していないため適切な優先基準にはならないため不適切。
・E:機械の購入単価は過去の投資(サンクコスト)であり優先順位の判断基準にはならないため不適切。


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