問11:設備投資の意思決定において、既存設備の「帳簿価額」を無視すべき理由はどれか。
- A:税務上の要請だから
- B:減価償却の計算が面倒だから
- C:それは過去に支払った費用であり、現時点でどう意思決定しても取り戻せないサンクコストだから
- D:利益が減るから
- E:負債を減らしたいから
【第11問:正解と解説】
正解:Option_C
【解説】
・A:税務上の要請によるものではなく意思決定の論理的原則によるものであるため不適切。
・B:計算の手間は帳簿価額を無視する理由にはならないため不適切。
・C:既存設備の帳簿価額は過去の投資に基づく費用でありどのような意思決定をしても変更できないサンクコストであるため意思決定の関連原価から除外するという意思決定会計の基本原則として適切。
・D:帳簿価額を無視することと利益の増減は直接関係しないため不適切。
・E:負債の管理は帳簿価額を無視すべき理由とは無関係であるため不適切。
問12:特別注文の受諾判断において、「製造間接費」をどのように扱うべきか。
- A:全額考慮する
- B:すべて無視する
- C:変動費として全額考慮する
- D:税務上の損金算入額として考慮する
- E:追加的に発生する変動製造間接費のみを考慮し、固定製造間接費は考慮しない
【第12問:正解と解説】
正解:Option_E
【解説】
・A:固定製造間接費まで全額考慮すると特別注文が不利に見えて正しい判断を誤る可能性があるため不適切。
・B:変動製造間接費は追加発生する増分コストとして考慮すべきであるため全て無視するは誤りであるため不適切。
・C:固定製造間接費を変動費として扱うことは原価の性質を誤って認識していることになるため不適切。
・D:税務上の損金算入は意思決定の関連原価の判断基準ではないため不適切。
・E:特別注文への対応で追加的に発生する変動製造間接費のみが増分コスト(関連原価)であり固定製造間接費は特別注文の有無に関わらず変化しないため考慮しないという原則であり適切。
問13:製造可否判断(Make or Buy)において、自社製造を選択したほうが良いケースはどれか。
- A:購入の方が圧倒的に安く、自社ラインが老朽化している場合
- B:自社製造の固定費が極めて高い場合
- C:購入先との関係性が重要でない場合
- D:自社製造の差額原価が購入価格より安く、かつ自社製造の品質が優れている場合
- E:販売価格が低い場合
【第13問:正解と解説】
正解:Option_D
【解説】
・A:購入が有利な条件であり自社製造を選ぶべきケースの説明ではないため不適切。
・B:固定費が極めて高い場合は自社製造の差額原価が購入より高くなる可能性があり自社製造が不利になるため不適切。
・C:購入先との関係性は自社製造を選ぶ積極的な理由にはならないため不適切。
・D:差額原価収益分析の結果として自社製造が購入より安く(定量的優位)かつ品質面でも優れている(定性的優位)場合が自社製造選択の典型的に有利なケースとして適切。
・E:販売価格は自社製造か購入かの選択いずれでも変わらない外部要因であるため判断根拠にはならないため不適切。
問14:意思決定会計で将来CFを「割引率」で現在価値に割り引く目的はどれか。
- A:計算を複雑にするため
- B:時間の経過による資金の価値の変化(貨幣の時間価値)を反映させるため
- C:将来の利益を正確にするため
- D:税率の変化を考慮するため
- E:インフレ率を無視するため
【第14問:正解と解説】
正解:Option_B
【解説】
・A:計算の複雑化は割引計算の目的ではないため不適切。
・B:現在受け取る資金と将来受け取る同額の資金では現在の方が価値が高い(貨幣の時間価値)という原則を反映させるために将来CFを割引率で現在価値に換算するのが目的であり適切。
・C:将来の利益を正確に確定することは不可能であり割引の目的は時間価値の反映であるため不適切。
・D:税率の変化は別途税引後CFとして計算に反映させるものであり割引率の目的とは別であるため不適切。
・E:割引率はインフレ率を無視するためではなくむしろ時間価値(インフレ等を含む)を反映させるために用いるため不適切。
問15:事業継続の意思決定において、「赤字製品」を廃止した際、その固定費が全社に配賦されていた場合どうなるか。
- A:全社利益が必ず増える
- B:配賦額がゼロになるので利益が増える
- C:売上原価が減る
- D:製品製造が中止できる
- E:廃止してもその固定費は減らず、他製品の負担が増え、全社利益が減少する可能性がある
【第15問:正解と解説】
正解:Option_E
【解説】
・A:廃止によって限界利益が喪失するため全社利益が必ず増えるとは言えないため不適切。
・B:配賦額がゼロになっても共通固定費は消えないため利益が増えるとは限らないため不適切。
・C:製品廃止で変動費は減少するが固定費は残るため全体利益への影響は単純ではないため不適切。
・D:製造中止は廃止の手段であり廃止の意思決定の結果の説明としては不十分であるため不適切。
・E:製品廃止後も共通固定費は消滅せず他製品に再配賦されるため他製品の採算が悪化し全社利益が改善されないどころか悪化する可能性があるという現象として適切。

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