問11:国際取引契約における紛争解決手段の比較に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:訴訟による判決は、外国においては仲裁判断よりも広く承認・執行される傾向がある。
- B:仲裁は、原則として一審制であり、訴訟に比べて手続を柔軟に進めやすいが、控訴による是正は原則としてできない。
- C:仲裁は手続が公開されるのに対し、訴訟は非公開で行われるのが原則である。
- D:仲裁と訴訟は、いずれも当事者間の合意がなければ利用することができない。
【第11問:正解と解説】
正解:B
・A
【論点】仲裁と訴訟の比較【考え方】仲裁は原則一審制で非公開・柔軟だが控訴による是正ができず、仲裁判断はニューヨーク条約により広く承認・執行される。訴訟との違いを多面的に整理する。【選択肢解説】誤り。仲裁判断はニューヨーク条約により広く承認・執行され、訴訟判決の方が広く承認されるとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】正しい。仲裁は原則一審制で柔軟だが、控訴による是正は原則としてできない。
・C
【選択肢解説】誤り。仲裁は非公開が原則で訴訟は公開が原則であり、公開・非公開が逆で誤り。
・D
【選択肢解説】誤り。訴訟は合意がなくても利用でき、いずれも合意がなければ利用できないとするのは誤り。
関連過去問:R2,問14
問12:英文契約における分離可能性条項(Severability)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:分離可能性条項は、契約の全部が当事者間の合意のすべてであることを定める条項である。
- B:分離可能性条項は、契約上の権利義務を第三者に譲渡する方法を定める条項である。
- C:分離可能性条項は、契約締結前の交渉や合意を契約内容から排除する条項である。
- D:分離可能性条項は、契約の一部の条項が無効・違法とされても、契約の他の部分の効力には影響を及ぼさないことを定める条項である。
【第12問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】分離可能性条項【考え方】分離可能性条項は一部の条項が無効等となっても他の部分の効力を維持することを定める条項で、完全合意条項や譲渡条項とは機能が異なる。各条項の役割を区別する。【選択肢解説】誤り。合意のすべてであることを定めるのは完全合意条項であり、分離可能性条項の説明として誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。権利義務の譲渡方法を定めるのは譲渡条項であり、分離可能性条項の説明として誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。締結前の交渉等を排除するのは完全合意条項であり、分離可能性条項の説明として誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。分離可能性条項は、一部の条項が無効等となっても他の部分の効力に影響しないことを定める。
関連過去問:R5,問15
問13:国際取引と製造物責任に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:製品を輸出する場合、輸出先の国の製造物責任に関する法制度が適用される可能性がある。
- B:製造物責任は、契約関係のある当事者間でのみ問題となり、輸出取引では考慮する必要がない。
- C:日本の製造業者が製品を外国に輸出する場合、常に日本の製造物責任法のみが適用される。
- D:製造物責任のリスクは、契約書に責任制限条項を設けても、輸出先の第三者との関係で完全に回避できる。
【第13問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】国際取引と製造物責任【考え方】製品輸出では輸出先国の製造物責任法制が適用され得るため、各国の法制度への対応が重要となる。適用法や契約による責任制限の限界を整理する。【選択肢解説】正しい。製品を輸出する場合、輸出先国の製造物責任に関する法制度が適用される可能性がある。
・B
【選択肢解説】誤り。製造物責任は契約関係のない第三者との関係でも問題となり、考慮不要とするのは誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。輸出先国の法が適用され得るため、常に日本の製造物責任法のみが適用されるとするのは誤り。
・D
【選択肢解説】誤り。責任制限条項でも第三者との関係で完全には回避できず、完全に回避できるとするのは誤り。
関連過去問:R4,問15
問14:英文契約における秘密保持条項(Confidentiality)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:秘密保持条項は、契約締結の事実自体を公表することを義務づける条項である。
- B:秘密保持条項は、開示された秘密情報を目的外に使用しないことや第三者に開示しないこと等を定める条項であり、その義務は契約終了後も一定期間存続する旨を定めることが多い。
- C:秘密保持条項の対象となる情報には、公知の情報も当然に含まれる。
- D:秘密保持条項は、契約が終了すると同時に一切の効力を失うのが原則である。
【第14問:正解と解説】
正解:B
・A
【論点】秘密保持条項【考え方】秘密保持条項は秘密情報の目的外使用や第三者開示を禁止する条項で、契約終了後も一定期間存続させることが多い。対象情報の範囲や存続期間を整理する。【選択肢解説】誤り。秘密保持条項は情報の保護を定めるものであり、契約締結の事実の公表を義務づけるとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】正しい。秘密保持条項は秘密情報の目的外使用や第三者開示を禁止し、契約終了後も一定期間存続させることが多い。
・C
【選択肢解説】誤り。公知の情報は対象から除外されるのが通常であり、当然に含まれるとするのは誤り。
・D
【選択肢解説】誤り。契約終了後も存続させる定めが多く、終了と同時に効力を失うのが原則とするのは誤り。
関連過去問:R3,問15
問15:国際的な代理店契約・販売店契約に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:代理店契約と販売店契約は、法的にも実務的にも全く同一の契約類型である。
- B:代理店は、通常、自己の名と計算で商品を仕入れて転売する。
- C:販売店契約では、販売店が自ら在庫リスクを負って商品を仕入れ、自己の名と計算で再販売するのが一般的である。
- D:販売店契約では、販売店は本人(メーカー)の代理人として、本人の名で契約を締結する。
【第15問:正解と解説】
正解:C
・A
【論点】代理店契約と販売店契約【考え方】販売店(ディストリビューター)は自己の名と計算で再販売し在庫リスクを負うのに対し、代理店(エージェント)は本人のために契約を仲介・締結する。両者の違いを整理する。【選択肢解説】誤り。代理店契約と販売店契約は法的性質が異なり、全く同一の類型とするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。自己の名と計算で仕入れて転売するのは販売店であり、代理店の説明として誤り。
・C
【選択肢解説】正しい。販売店は自ら在庫リスクを負って仕入れ、自己の名と計算で再販売するのが一般的である。
・D
【選択肢解説】誤り。本人の名で契約を締結するのは代理店であり、販売店の説明として誤り。
関連過去問:R2,問15

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