問11:監査役に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:監査役の任期は選任後4年以内であり、定款によっても伸長することはできない。
- B:監査役の任期は、定款によって2年に短縮することができる。
- C:非公開会社では、監査役の任期を定款によって選任後10年まで伸長することができる。
- D:監査役は取締役会に出席する義務を負わず、意見を述べることもできない。
【第11問:正解と解説】
正解:C
・A
【論点】監査役の任期・権限【考え方】監査役の任期は原則4年で、短縮は原則できないが、非公開会社では伸長が認められる。取締役会への出席・意見陳述義務の有無と併せて、独立した監査機関としての地位を確認する。【選択肢解説】誤り。非公開会社では任期を10年まで伸長でき、一切伸長できないとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。監査役の任期は原則として短縮できず、2年に短縮できるとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】正しい。非公開会社では監査役の任期を定款で選任後10年まで伸長することができる。
・D
【選択肢解説】誤り。監査役は取締役会に出席し必要に応じ意見を述べる義務を負い、これを否定するのは誤り。
関連過去問:R4,問5
問12:取締役会設置会社における取締役会の決議に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:取締役会の決議は、定款で定めれば、議決に加わることができる取締役の3分の1以上の出席で足りるとすることができる。
- B:特別の利害関係を有する取締役は、議決に加わることはできないが、定足数には算入される。
- C:取締役会には、代理人を出席させて議決権を行使させることができる。
- D:取締役会の決議の省略(書面決議)は、定款の定めがあり、かつ議決に加わることができる取締役の全員が書面等により同意し、監査役が異議を述べないときに認められる。
【第12問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】取締役会の決議要件・書面決議【考え方】取締役会の決議は定足数と決議要件を定款で加重できるが軽減はできない。特別利害関係人の扱い、代理出席の可否、書面決議の要件を、それぞれの制度趣旨から整理する。【選択肢解説】誤り。定足数・決議要件は定款で加重できるが軽減はできず、3分の1へ引き下げられるとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。特別利害関係取締役は議決に加われず、定足数にも算入されない点で誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。取締役は個人的信頼に基づき選任されるため、代理人による議決権行使は認められない点で誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。書面決議は、定款の定めと議決に加わることができる取締役全員の書面等による同意、かつ監査役が異議を述べないことが要件である。
関連過去問:R2,問6
問13:代表取締役等に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:代表取締役の代表権に加えた内部的な制限は、善意の第三者にも対抗することができる。
- B:取締役会設置会社の代表取締役は、株主総会の決議によってのみ選定される。
- C:表見代表取締役の規定による会社の責任は、相手方が善意であれば足り、過失の有無は一切問われない。
- D:社長・副社長等の名称を付した取締役の行為について、会社は善意の第三者に対して責任を負うが、第三者に重大な過失がある場合は保護されない。
【第13問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】代表取締役・表見代表取締役【考え方】代表取締役の代表権の範囲と、その内部的制限の第三者への対抗の可否、名称を信頼した第三者の保護範囲を整理する。表見代表の保護は善意で足りるのか、重過失まで問うのかが分かれ目となる。【選択肢解説】誤り。代表権に加えた内部的制限は善意の第三者に対抗できず、対抗できるとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。取締役会設置会社では取締役会が代表取締役を選定するのが原則であり、株主総会のみとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。表見代表取締役による保護は善意でも重大な過失がある第三者には及ばず、過失を一切問わないとするのは誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。表見代表取締役の行為につき会社は善意の第三者に責任を負うが、重大な過失のある第三者は保護されない。
関連過去問:R5,問7
問14:取締役会設置会社における取締役の競業取引および利益相反取引に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:競業取引を行う取締役は、取引後に重要な事実を取締役会に報告すれば足り、事前の承認は不要である。
- B:利益相反取引について取締役会の承認を得ていれば、その取引により会社に損害が生じても、当該取締役の任務懈怠は問われない。
- C:取締役が第三者の代理人として会社と取引する場合は、利益相反取引に該当しない。
- D:競業取引および利益相反取引は、いずれも取締役会の承認を要し、承認を受けた取締役は取引後遅滞なく当該取引についての重要な事実を取締役会に報告しなければならない。
【第14問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】競業取引・利益相反取引【考え方】競業取引と利益相反取引はいずれも事前承認と事後報告が求められる。承認を得た場合の任務懈怠責任の帰趨、間接取引が利益相反に含まれるかを、制度の趣旨から判断する。【選択肢解説】誤り。競業取引は事前に取締役会の承認を要し、事後報告で足りるとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。承認を得ても会社に損害が生じれば任務懈怠が推定され、責任を免れるとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。取締役が第三者の代理人・代表として会社と取引する間接取引も利益相反取引に含まれる点で誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。競業取引・利益相反取引はいずれも取締役会の承認を要し、取引後は遅滞なく重要な事実を取締役会に報告しなければならない。
関連過去問:R3,問7
問15:取締役の報酬等に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:取締役の個人別の報酬額は、必ず株主総会の決議で個別に定めなければならない。
- B:報酬額が定款または株主総会の決議で定められていなくても、取締役会の決議のみで報酬を支給することができる。
- C:いったん株主総会で具体的に定められた取締役の報酬額は、その後、取締役の同意がなくても会社が一方的に減額することができる。
- D:確定額の報酬については、その総額(上限)を株主総会の決議で定め、各取締役への配分を取締役会の決定に委ねることができる。
【第15問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】取締役の報酬等の決定【考え方】取締役の報酬はいわゆるお手盛りを防ぐため定款または株主総会決議による決定を要する。総額決定と個別配分の委任の可否、確定した報酬請求権の一方的減額の可否を区別する。【選択肢解説】誤り。総額を定めて個別配分を委任することも認められ、常に個別決議が必要とするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。報酬は定款または株主総会の決議で定めることを要し、取締役会決議のみで支給できるとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。具体的に定まった報酬請求権は取締役の同意なく一方的に減額できず、減額できるとするのは誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。確定額報酬は総額(上限)を株主総会で定め、各取締役への配分を取締役会の決定に委ねることができる。
関連過去問:R4,問6

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