問6:会社分割の法的性質に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:会社分割は特定承継であり、承継される権利義務は個別に移転手続を要する。
- B:吸収分割では、分割会社がその事業に関して有する権利義務の全部または一部が、分割契約の定めに従って承継会社に包括的に承継される。
- C:会社分割によって承継される債務については、常に個別に債権者の同意を得なければならない。
- D:新設分割では、既存の他の会社が分割会社の権利義務を承継する。
【第6問:正解と解説】
正解:B
・A
【論点】会社分割の性質(部分的包括承継)【考え方】会社分割は分割契約・計画の定めに従って権利義務が包括的に承継される部分的包括承継である。承継範囲を定められる点や債権者の個別同意が不要な点を整理する。【選択肢解説】誤り。会社分割は包括承継であり、個別の移転手続を要する特定承継とするのは誤り。
・B
【選択肢解説】正しい。吸収分割では分割契約の定めに従い権利義務が包括的に承継される。
・C
【選択肢解説】誤り。承継債務について個別の債権者の同意は原則不要であり、常に必要とするのは誤り。
・D
【選択肢解説】誤り。既存会社が承継するのは吸収分割であり、新設分割の説明として誤り。
関連過去問:R3,問2
問7:会社分割と事業譲渡の異同に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:会社分割は、承継される権利について個別の移転手続を要する点で、事業譲渡と異ならない。
- B:事業譲渡では債権者保護手続が法定されているが、会社分割では法定されていない。
- C:会社分割は権利義務が包括的に承継されるのに対し、事業譲渡は特定承継であり、契約上の地位の移転等に個別の同意を要する点で異なる。
- D:会社分割も事業譲渡も、承継会社が交付できる対価は金銭に限られる。
【第7問:正解と解説】
正解:C
・A
【論点】会社分割と事業譲渡の違い【考え方】会社分割は包括承継で債権者保護手続が法定される一方、事業譲渡は特定承継で個別の同意を要する。承継の方法・手続・対価の違いを対比して整理する。【選択肢解説】誤り。会社分割は包括承継であり、個別の移転手続を要する事業譲渡と異ならないとするのは誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。債権者保護手続が法定されているのは会社分割であり、記述が逆で誤り。
・C
【選択肢解説】正しい。会社分割は包括承継、事業譲渡は特定承継で個別同意を要する点で両者は異なる。
・D
【選択肢解説】誤り。対価は金銭に限られず株式等も交付でき、金銭に限られるとするのは誤り。
関連過去問:R2,問2
問8:株式交換および株式移転に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:株式交換は、完全親会社となる新会社を設立して行う手続である。
- B:株式移転は、既存の他の会社を完全親会社とする手続である。
- C:株式交換・株式移転によって、完全子会社となる会社は消滅する。
- D:株式交換は既存の会社を完全親会社とし、株式移転は新たに設立する会社を完全親会社とする手続であり、いずれも完全子会社となる会社は法人格を維持する。
【第8問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】株式交換・株式移転【考え方】株式交換は既存会社を、株式移転は新設会社を完全親会社とする点で異なるが、いずれも完全子会社は法人格を失わない。親会社が既存か新設かを区別する。【選択肢解説】誤り。新会社を設立するのは株式移転であり、株式交換の説明として誤り。
・B
【選択肢解説】誤り。既存会社を親会社とするのは株式交換であり、株式移転の説明として誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。完全子会社は法人格を維持し消滅せず、消滅するとするのは誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。株式交換は既存会社を、株式移転は新設会社を完全親会社とし、完全子会社は法人格を維持する。
関連過去問:R5,問2
問9:株式交付に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:株式交付は、株式会社が他の株式会社を子会社とするためにその株式を譲り受け、対価として自社の株式を交付する制度であり、対象会社を完全子会社とすることまでは要しない。
- B:株式交付では、対象会社を完全子会社としなければならない。
- C:株式交付の対象となる子会社には、外国会社も含まれる。
- D:株式交付を行うには、対象会社の側でも株主総会の特別決議による承認を要する。
【第9問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】株式交付【考え方】株式交付は自社株を対価として他の株式会社を子会社化する制度で、完全子会社化までは要しない。対象会社の範囲や、対象会社側の決議の要否を正確に押さえる。【選択肢解説】正しい。株式交付は自社株を対価に他の株式会社を子会社化する制度で、完全子会社化までは要しない。
・B
【選択肢解説】誤り。株式交付は子会社化で足り、完全子会社化を要するとするのは誤り。
・C
【選択肢解説】誤り。株式交付の対象は株式会社であり、外国会社も含むとするのは誤り。
・D
【選択肢解説】誤り。株式交付は対象会社側の株主総会決議を要しない制度であり、必要とするのは誤り。
関連過去問:R4,問3
問10:組織再編における債権者保護手続に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:合併や会社分割等の組織再編においては、債権者保護手続は一切不要である。
- B:合併においては、消滅会社・存続会社の債権者は異議を述べることができ、会社は原則として官報による公告と知れている債権者への各別の催告をしなければならない。
- C:債権者が異議を述べた場合であっても、会社は弁済や担保提供等の措置をとる必要はない。
- D:官報のほか定款所定の日刊新聞紙または電子公告により公告した場合でも、知れている債権者への各別の催告を省略することはできない。
【第10問:正解と解説】
正解:B
・A
【論点】債権者保護手続【考え方】組織再編では債権者が異議を述べる機会が保障され、会社は公告・催告を要する。二重公告による各別催告の省略や、異議への対応措置を整理する。【選択肢解説】誤り。合併・会社分割等では債権者保護手続が必要であり、一切不要とするのは誤り。
・B
【選択肢解説】正しい。合併では債権者が異議を述べることができ、会社は原則として公告と各別の催告を行う。
・C
【選択肢解説】誤り。異議に対しては弁済・担保提供等の措置が必要であり、不要とするのは誤り。
・D
【選択肢解説】誤り。官報に加え日刊新聞紙または電子公告で公告すれば各別催告を省略でき、省略できないとするのは誤り。
関連過去問:R3,問3

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