問6:安全資産(利子率2%)に資金の40%を、市場ポートフォリオ(期待収益率8%、標準偏差15%)に残りの60%を投資するポートフォリオの期待収益率と標準偏差の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
- A:期待収益率4.4%、標準偏差6.0%
- B:期待収益率5.6%、標準偏差6.0%
- C:期待収益率5.6%、標準偏差9.0%
- D:期待収益率5.6%、標準偏差15.0%
【第6問:正解と解説】
正解:C
・A
【選択肢解説】投資比率を逆に適用した誤り(期待収益率=0.6×2%+0.4×8%=4.4%、標準偏差=0.4×15%=6.0%)。
・B
【選択肢解説】期待収益率は正しいが、標準偏差の計算で市場ポートフォリオへの投資比率を40%と取り違えた誤り。
・C
【論点】安全資産と危険資産(市場ポートフォリオ)の組合せの期待収益率とリスク。安全資産の標準偏差はゼロであるため、ポートフォリオの標準偏差は市場ポートフォリオの標準偏差×投資比率となる。【考え方】期待収益率=0.4×2%+0.6×8%=0.8%+4.8%=5.6%。標準偏差=0.6×15%=9.0%。この組合せは資本市場線(CML)上の点となる。【選択肢解説】正しい。
・D
【選択肢解説】標準偏差を市場ポートフォリオの15%のままとした誤り。安全資産を組み入れることでリスクは比例的に低下する。
関連過去問:R4,問20/H29,問21
問7:以下の資料に基づき、株式Yのベータ値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資料】
・株式Yの収益率と市場ポートフォリオの収益率の共分散 0.036
・市場ポートフォリオの収益率の分散 0.02
・株式Yの収益率の分散 0.09
- A:0.4
- B:約0.56
- C:1.8
- D:4.5
【第7問:正解と解説】
正解:C
・A
【選択肢解説】分母に株式Y自身の分散を用いた誤り(0.036÷0.09=0.4)。
・B
【選択肢解説】分子と分母を逆にした誤り(0.02÷0.036≒0.56)。
・C
【論点】ベータ値の定義式(β=個別証券と市場の共分散÷市場の分散)による計算。株式Y自身の分散は用いない紛れの資料である。【考え方】β=Cov(Ry,Rm)÷σm²=0.036÷0.02=1.8。市場全体が1%変動したとき株式Yは平均1.8%変動する感応度を意味する。【選択肢解説】正しい。
・D
【選択肢解説】株式Yの分散を市場の分散で除した誤り(0.09÷0.02=4.5)。
関連過去問:R1,問19/H28,問21
問8:額面100円、表面利率(クーポン・レート)年2%、残存期間4年の利付債券を96円で購入した。この債券の単利による最終利回りとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
- A:2.00%
- B:約2.08%
- C:3.00%
- D:約3.13%
【第8問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】2.00%は表面利率そのものであり、購入価格が額面と異なる場合の最終利回りではない。
・B
【選択肢解説】約2.08%は直接利回り(年間クーポン2円÷購入価格96円)であり、償還差益が考慮されていない。
・C
【選択肢解説】年間収益(クーポン2円+償還差益1円)を購入価格ではなく額面100円で除した誤り(3円÷100円=3.00%)。
・D
【論点】単利最終利回りの計算(クーポン収入と償還差益の両方を考慮)。【考え方】1年当たりの償還差益=(100-96)÷4年=1円。単利最終利回り=(クーポン2円+1円)÷購入価格96円=3円÷96円≒3.13%。額面より安く購入しているため、利回りは表面利率を上回る。【選択肢解説】正しい。
関連過去問:R3,問18/H30,問20
問9:額面100円、残存期間3年の割引債(クーポンなし)の現在の価格は88.9円である。この割引債の複利最終利回り(年率)として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
- A:約3.70%
- B:約4.00%
- C:約4.16%
- D:約12.49%
【第9問:正解と解説】
正解:B
・A
【選択肢解説】償還差益を単純に3等分し額面で除した値(11.1÷3÷100≒3.70%)であり、複利利回りではない。
・B
【論点】割引債の複利最終利回りの計算。【考え方】88.9×(1+r)³=100となるrを求める。100÷88.9≒1.1249=(1.04)³であるから、r≒4.00%。割引債はクーポンがなく、償還差益のみが収益源となる。【選択肢解説】正しい。
・C
【選択肢解説】単利による最終利回り(11.1÷88.9÷3年≒4.16%)であり、複利ベースの利回りではない。
・D
【選択肢解説】3年間の総収益率(11.1÷88.9≒12.49%)であり、年率に換算されていない。
関連過去問:R5,問19/H29,問20
問10:株式A(標準偏差10%)と株式B(標準偏差20%)からなるポートフォリオを考える。両株式の収益率の相関係数が0(ゼロ)であるとき、ポートフォリオの分散を最小にする株式Aへの投資比率として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
- A:20%
- B:50%
- C:約67%
- D:80%
【第10問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】株式AとBの比率を逆にした誤り。リスクの大きい株式Bの比率を80%とするとかえって分散は大きくなる。
・B
【選択肢解説】50%ずつの等分投資は最小分散とはならない。リスクの小さい資産により多く配分することで分散をさらに小さくできる。
・C
【選択肢解説】標準偏差の逆数比(20:10)による配分(2/3≒67%)であり、分散(標準偏差の2乗)に基づく最小分散比率ではない。
・D
【論点】相関係数ゼロの場合の最小分散ポートフォリオの構成比率。【考え方】ρ=0のとき、最小分散となるAの比率wA=σB²÷(σA²+σB²)=400÷(100+400)=0.8=80%。このときの分散=0.8²×100+0.2²×400=64+16=80(標準偏差約8.9%)となり、株式A単独(分散100)よりも小さくなる。【選択肢解説】正しい。
関連過去問:R6,問20/R2,問20
