重要度:A 論点:小国の関税と厚生
問11:小国が輸入品に関税を課す場合の経済的厚生への影響として正しい記述はどれか。
- A:小国が関税を課すと輸入品の価格は下がるため、消費者の負担は軽減される
- B:小国であっても関税を課すことで交易条件が改善し、経済的厚生は高まる
- C:関税は国内の消費・生産の歪みによる損失(厚生損失)を生み、経済的厚生を低下させる傾向がある
【第11問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:関税は輸入品の国内価格を上昇させ消費者の負担を増やすため、価格が下がり負担が軽減するとするのは誤りである。
・B:小国は世界価格に影響を与えられず交易条件改善効果を持たないため、厚生が高まるとするのは結論と矛盾する。
・C:正解はCです。小国は世界価格に影響を与えられず、関税は消費・生産の歪み(死重損失)のみを生じ経済的厚生を低下させる。【試験対策】小国の関税=交易条件改善なし・厚生損失のみ。
関連過去問:R7,問18
重要度:A 論点:絶対的・相対的購買力平価
問12:購買力平価説における「絶対的購買力平価」と「相対的購買力平価」の違いとして正しい記述はどれか。
- A:絶対的は物価水準の比そのものが為替レートと等しいとし、相対的は物価水準の変化率の差が為替レートの変化率に等しいとする
- B:両者は名称が異なるだけで、内容上の本質的な違いは特にない
- C:相対的購買力平価は物価水準ではなく、両国間の金利水準の比較に基づく
【第12問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:正解はAです。絶対的購買力平価は物価水準の比そのもの、相対的購買力平価は物価水準の変化率(インフレ率)の差に着目する緩やかな考え方。【試験対策】絶対的=水準の比、相対的=変化率の差。
・B:絶対的は水準の比、相対的は変化率の比に基づく異なる前提の概念であり、本質的違いがないとするのは誤りである。
・C:相対的購買力平価は物価水準の変化率に基づく理論であり、金利水準の比較に基づくとするのは本質と矛盾する。
関連過去問:基礎知識
重要度:A 論点:金利差と資金移動
問13:各国間の金利差に着目した国際的な資金移動の基本的な方向性として正しい記述はどれか。
- A:国際的な資金移動は金利差を主な動機とせず、別の要因によって主に決まる
- B:資金は金利の高い国から低い国へ移動する傾向が強い
- C:資金は一般に、より高い利回りを求めて金利の低い国から高い国へ移動する傾向がある
【第13問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:内外の金利差は国際資本移動の主要な動機の一つであり、金利と無関係とするのは基本的メカニズムと矛盾する。
・B:資金移動の動機は高い利回りを求めることなので、高金利国から低金利国へ移動するとするのは方向が逆である。
・C:正解はCです。資本移動の基本的動機は高い利回りを求めることで、資金は金利の低い国から高い国へ移動する傾向がある。【試験対策】資金は低金利国→高金利国へ。
関連過去問:R4,問9
重要度:A 論点:比較優位説の機会費用
問14:比較優位説における「機会費用」の考え方として正しい記述はどれか。
- A:ある財を1単位多く生産するために、断念しなければならない他の財の生産量を指す
- B:生産する量の水準に関わらず、常に一定の値を保つ
- C:労働者の熟練度によって大きく左右される、生産技術に関する固定的な数値である
【第14問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:正解はAです。機会費用はある財を1単位多く生産するために断念する他財の生産量で、生産可能性フロンティアの傾きとして表される。【試験対策】機会費用=諦める他財の量。
・B:機会費用は生産可能性フロンティア上の位置によって変化し得るため、常に一定の値を保つとするのは不正確である。
・C:機会費用は複数の要因で決まる概念であり、労働者の熟練度で大きく左右される固定値とするのは定義を正確に反映していない。
関連過去問:R4,問18
重要度:A 論点:経常収支の黒字
問15:ある国の経常収支が「黒字」である場合の基本的な意味として正しい記述はどれか。
- A:経常収支の黒字は対外的な収入が支出を上回るため、当該国にとって望ましい状態である
- B:経常収支の黒字は、政府の財政収支における黒字と同じ意味を持つ
- C:財・サービスの輸出や投資収益等の受取が、輸入や支払を上回っている状態を意味する
【第15問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:黒字・赤字いずれが望ましいかは発展段階や経済状況で異なり、黒字を一概に望ましいとするのは適切でない。
・B:経常収支は対外取引の受払を記録する概念で、政府の予算の黒字赤字(財政収支)とは異なる概念である。
・C:正解はCです。経常収支の黒字は、財・サービスの輸出・投資収益等の受取が輸入や対外支払を上回っている状態。【試験対策】経常黒字=対外受取>対外支払。財政収支とは別概念。
関連過去問:R5,問2

コメント