企業経営理論④入門編_コア・コンピタンス_1問〜5問

問1:コア・コンピタンスとは、端的に言うとどのようなものか。

  • A:自社が保有する独自の製品ライン
  • B:他社に売却可能な有形資産の総称
  • C:他社には模倣困難な独自の強み
  • D:事業規模の大きさを示す指標
  • E:短期的な売上や利益の水準
【第1問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:独自の製品ラインはコア・コンピタンスの結果として生まれるものであり、定義そのものではなく不適切。
・B:有形資産は模倣されやすく、コア・コンピタンスの本質(模倣困難性)とは異なり不適切。
・C:コア・コンピタンスとは、企業が長年蓄積した他社には模倣困難な能力の束であり、顧客価値の創造と競争優位の源泉となるものであり正解。
・D:事業規模の大きさは競争優位の一因になりうるが、コア・コンピタンスの定義とは異なり不適切。
・E:売上・利益はコア・コンピタンスの成果として現れるものであり定義ではなく不適切。


問2:コア・コンピタンスの要件として、一般的でないものはどれか。

  • A:顧客価値の提供
  • B:模倣のしやすさ
  • C:競合他社との差別化
  • D:応用範囲の広さ(複数事業への展開可能性)
  • E:長期間にわたる組織的蓄積
【第2問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:顧客に独自の価値を提供できることはコア・コンピタンスの必須要件であり適切。
・B:コア・コンピタンスは「模倣困難性」が重要であり、模倣のしやすさは要件ではないため正解。
・C:他社との明確な差別化を図れることは、競争優位を築くための必須要件であり適切。
・D:多様な市場や製品へ展開できる応用範囲の広さは、コア・コンピタンスの定義に含まれる重要な特性であり適切。
・E:一朝一夕には構築できず、長期間の組織的な学習と蓄積が必要不可欠であるため適切。


問3:コア・コンピタンス経営において、企業が自社のリソースを評価する際に最も重視すべき視点はどれか。

  • A:会計上の資産価値の合計額
  • B:業界内での現在のシェアランキング
  • C:顧客に対して提供できる独自の価値創造能力
  • D:株主から要求される配当利回りの水準
  • E:過去3年間の売上成長率の平均値
【第3問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:会計上の価値は企業の潜在的な競争力を完全には反映せず、コア・コンピタンスの評価指標としては不十分。
・B:市場シェアはあくまで結果であり、コア・コンピタンスの源泉(能力)そのものの評価とは異なる。
・C:コア・コンピタンス経営の本質は、顧客が求める価値をいかに独自の方法で実現するかにあり、この視点が最も重要であるため正解。
・D:財務指標は短期的な成果の一部であり、企業の長長期的な競争力を決定づけるコア・コンピタンスの評価とは異なる。
・E:成長率は過去の業績に依存しており、将来にわたって競争優位を維持するための能力評価としては不十分。


問4:コア・コンピタンスを特定するためのアプローチとして、適切なものはどれか。

  • A:競合他社の製品を直接分解してコピーを作成する
  • B:短期的な利益率が最も高い事業部門のみを抽出する
  • C:自社の強みと市場のニーズが重なる領域を分析する
  • D:全従業員のスキルを個別に評価し平均値をとる
  • E:外部のトレンド予測のみに基づいて将来の需要を予測する
【第4問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:模倣は短期的な追随に過ぎず、独自の競争優位(コア・コンピタンス)の構築にはつながらないため不適切。
・B:利益率は一時的な要因に左右されやすく、企業固有の能力(コア・コンピタンス)の抽出基準としては不適切。
・C:自社の模倣困難な強みが、顧客にどのような価値をもたらすかを分析することがコア・コンピタンス特定の本質であるため正解。
・D:個別のスキルを集計しても組織的な能力の束(コア・コンピタンス)としては把握できず不適切。
・E:外部環境への対応は重要だが、自社独自の「強み」との適合性を検討しなければコア・コンピタンスは特定できないため不適切。


問5:コア・コンピタンスが「模倣困難」である理由として、最も適切なものはどれか。

  • A:特許権によって法的に完全に守られているから
  • B:組織内での複雑な学習経験や企業文化が積み重なっているから
  • C:莫大な資本を投じれば他社もすぐに構築できるから
  • D:インターネットで情報を公開していないから
  • E:特定の高価な機械設備に依存しているから
【第5問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:特許は重要な保護手段だが、それだけでコア・コンピタンスが模倣困難と説明することは不十分。
・B:組織に深く根ざした暗黙知や独特の企業文化、経験の蓄積は、競合が容易にコピーできないため模倣困難性の本質であるため正解。
・C:資本投下だけで構築できるものは模倣が容易であり、コア・コンピタンスとは言えないため不適切。
・D:情報の公開の有無だけで競争優位が決まるわけではなく、能力そのものの移転可能性が低いため不適切。
・E:機械設備は金銭で購入可能な「有形資産」であり、競合他社も調達できるため模倣困難の理由としては不適切。


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