企業経営理論⑦応用編_リーダーシップ21問〜25問

問21:リーダーシップの交換理論(LMX理論)において、リーダーと部下の関係性が「イングループ(内集団)」にある場合、一般的にどのような影響が組織にもたらされるか。

  • A:部下はリーダーから優先的に権限や資源を与えられ、高い業績や組織への貢献が期待される
  • B:リーダーはイングループの部下に対してのみ、厳格な業務制限を課す
  • C:部下はリーダーに対して批判的な意見を持つことが禁止され、服従のみが求められる
  • D:リーダーと部下の関係が深まることで、他部署とのコミュニケーションが完全に遮断される
  • E:リーダーはイングループの部下にのみ低い給与を提示し、コスト削減を図る
【第21問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:LMX理論において、イングループの部下はリーダーから高い信頼を得て、特別な支援、情報共有、権限委譲などのリソースを優先的に割り当てられるため正解。
・B・C・E:これらは良好な信頼関係とは逆の、抑圧的あるいは不合理な対応であり不適切。
・D:グループ内の結束が他部署との対立を招くとは限らず、LMX理論の主要な影響ではありません。


問22:サーバント・リーダーシップにおける「癒し(Healing)」がリーダーの役割として重要視される理由は何か。

  • A:部下の仕事のミスを隠蔽し、責任を回避させるため
  • B:部下が抱える精神的な傷や人間関係の葛藤を癒し、全体的な健康と意欲を回復させるため
  • C:部下をリーダーのカウンセリングに依存させ、言いなりにさせるため
  • D:リーダー自身が癒されることで、業務効率を上げるため
  • E:部下のプライベートを全て掌握し、コントロールするため
【第22問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A・C・E:リーダーシップの本来の目的(組織貢献・成長支援)と反しており不適切。
・B:サーバント・リーダーシップにおける「癒し」は、メンバーが全人的に健やかで意欲的であることを支援し、組織全体のパフォーマンスを底上げするための重要な要素であるため正解。
・D:癒しの対象は主にリーダー自身ではなくメンバー(部下)であるため不適切。


問23:分散型リーダーシップにおいて、「リーダーシップを特定の個人に固定させない」ことの最大の組織的利点はどれか。

  • A:リーダーが不在でも組織の意思決定が停滞せず、状況に応じて柔軟に対応できること
  • B:リーダーの権限がなくなることで、組織内の競争がなくなること
  • C:誰も責任を取らなくて済むようになるため、心理的ストレスが軽減されること
  • D:リーダー個人の趣味嗜好が組織に反映されなくなること
  • E:意思決定のプロセスが複雑化し、ミスが起こりにくくなること
【第23問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:特定の個人への依存を減らすことで、環境変化に即応し、組織の持続可能性と機動力を高めるため正解。
・B:競争は必要に応じて発生するものであり、分散型の目的ではありません。
・C:分散型でも各メンバーが自律的に責任を負うため、責任の放棄ではありません。
・D:リーダーの個性が反映されないわけではなく、集団の知恵が反映されるため不適切。
・E:複雑化はむしろスピードを低下させる懸念があり、メリットとは言えません。


問24:変革型リーダーシップにおける「個別的配慮(Individualized Consideration)」の具体的な実践として適切なものはどれか。

  • A:全従業員に一律の研修を義務付けること
  • B:リーダーの個人的な好みを基準に、特定の部下だけを可愛がること
  • C:部下一人ひとりの能力、志向、キャリアの目標を理解し、その成長に合わせた個別のコーチングや機会を提供すること
  • D:部下の個別の意見は聞かず、リーダーのビジョンを押し通すこと
  • E:部下の家庭環境を監視し、業務外の行動を制限すること
【第24問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:一律対応は個別的配慮とは逆の概念であるため不適切。
・B:特定の人物だけを優遇する行動は「えこひいき」であり、適切なリーダーシップ行動ではありません。
・C:個別的配慮は、部下を個として尊重し、彼らの強みを活かし成長をサポートするための、変革型リーダーシップの中核となる要素であるため正解。
・D:意見を無視することは、相手を尊重する個別的配慮と矛盾します。
・E:業務外の制限はハラスメントのリスクが高く不適切。


問25:フィードラーのコンティンジェンシー理論における「状況の好意性」の3要素のうち、リーダーが最も「コントロールしにくい」要素はどれか。

  • A:タスクの構造化(仕事のやり方が決まっているか)
  • B:リーダーとメンバーの関係(信頼関係があるか)
  • C:職位権限(リーダーに与えられた権力)
  • D:リーダー自身の給与
  • E:メンバーの人数
【第25問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:タスクの構造化はリーダーが業務プロセスを定義することで調整可能です。
・B:メンバーとの信頼関係は、長期的な行動の蓄積や人間性の影響を強く受け、短期間で直接的にコントロールすることが最も難しいため正解。
・C:職位権限は組織制度で規定されているため比較的コントロール可能です。
・D・E:これらはコンティンジェンシー理論の主要な3要素に含まれておらず、理論上の比較対象として不適切。


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