企業経営理論⑤初級編_組織構造26問〜30問

問26:組織の「調整コスト(Coordination Cost)」について、適切な説明はどれか。

  • A:組織の規模が大きくなればなるほど、自然とゼロに近づくものである
  • B:部門間の情報共有や意思決定のすり合わせにかかる手間や費用のこと
  • C:従業員の給与を支払うための振込手数料のこと
  • D:オフィスを新しく購入するための不動産仲介手数料のこと
  • E:調整コストは高ければ高いほど、組織として効率的であるという指標である
【第26問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:組織が大きくなれば部門数も増えるため、調整コストはむしろ増大する傾向があり不適切。
・B:調整コストとは、組織内で複数の部署が協力したり、意思決定を合意したりする際に要する時間、労力、コミュニケーションにかかるコストを指すため正解。
・C:手数料は会計上の管理費用であり、組織論における「調整コスト」ではないため不適切。
・D:不動産費用は施設管理費であり、組織間の調整コストとは異なるため不適切。
・E:調整コストはなるべく低く抑えるのが組織としての効率化目標であるため不適切。


問27:事業部制組織において、本社機能が果たすべき主な役割として適切なものはどれか。

  • A:各事業部の細かい日々の業務フローを全て管理すること
  • B:全社的な戦略立案、リソース配分、各事業部の業績評価とモニタリング
  • C:各事業部の製品を直接販売すること
  • D:各事業部の従業員の休憩時間を監視すること
  • E:各事業部が作成した書類の誤字脱字を全てチェックすること
【第27問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:細かい業務管理は各事業部に任せるべきであり、本社が全て行うと事業部制のメリットが消えるため不適切。
・B:本社は、各事業部の独立性を尊重しつつ、全社としての方向性の提示、資金等のリソース配分、全体の成果管理を行う役割を担うため正解。
・C:販売は各事業部の責任であるため不適切。
・D:勤怠管理は事業部や人事部門の役割であり、本社の戦略的役割ではないため不適切。
・E:事務的な細部チェックは事業部内の業務であり不適切。


問28:組織構造を選択する際に「環境の不確実性」を考慮するのはなぜか。

  • A:組織構造を変えることで企業の外見・ブランドイメージが向上するから
  • B:上位管理職が自分の好みや経験に基づいて組織設計を行えるから
  • C:安定環境と変化の激しい環境では、適した組織構造(効率重視か柔軟性重視か)が異なるから
  • D:広告投資の規模に応じて最適な組織形態が異なるから
  • E:事業所の広さや立地環境に適した組織形態を選択する必要があるから
【第28問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:組織構造はイメージのためのものではないため不適切。
・B:個人的な好みで決めるべきものではないため不適切。
・C:安定した環境では効率性を追求する職能別組織が適し、変化の激しい環境では柔軟性の高い事業部制やマトリックスが適すため、環境の不確実性に応じた設計が必要であり正解。
・D:広告規模は組織構造選択の主要な決定要因ではないため不適切。
・E:立地は主要な決定要因ではないため不適切。


問29:マトリックス組織を導入する際の最大のハードルは何か。

  • A:マトリックス組織では複雑な財務計算や予算管理が必要になるから
  • B:組織図や命令系統が複雑で、一人の従業員が複数の上司から指示を受けることによる混乱
  • C:マトリックス導入に必要な方針・制度のドキュメントが単に不足しているから
  • D:従業員や管理職のコミュニケーション能力が全社員で均一であるから
  • E:マトリックス組織は多くの人員を削減しなければならないため
【第29問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:会計処理の複雑化は主因ではないため不適切。
・B:二重命令系統(複数の上司)によって、優先順位の対立や責任の所在が曖昧になりやすく、従業員が混乱することが最大の問題点であるため正解。
・C:ドキュメント不足は導入準備の課題であり、構造自体のハードルとは異なるため不適切。
・D:コミュニケーション能力が均一であることはハードルにはならないため不適切。
・E:人員削減は組織設計の目的によって異なり、マトリックスの必須条件ではないため不適切。


問30:組織の「ライフサイクル(成長段階)」に応じて組織構造を見直すべき理由は何か。

  • A:組織のロゴを定期的に変えるのが会社のルールだから
  • B:創業期、成長期、成熟期といった段階ごとに、組織が直面する課題や必要な管理体制が異なるから
  • C:従業員の年齢を平均化するため
  • D:オフィスの家具を入れ替える時期に合わせるため
  • E:競合他社が組織構造を頻繁に変えているから
【第30問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:ロゴの変更は組織構造の変更理由ではないため不適切。
・B:組織は成長するにつれて、少人数での運営(創業期)から分業と階層の管理(成長期)、さらには官僚化への対策(成熟期)など、必要な組織構造が変化するため正解。
・C:年齢平均化は組織構造の変更理由とは直接関係ないため不適切。
・D:家具の入れ替えとは論理的関連がないため不適切。
・E:他社の追随のみで組織設計を行うのは不適切。


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