問6:フィードラーのコンティンジェンシー理論において、リーダーにとって「状況が好意的ではない(管理困難な)」場合に有効とされるリーダーシップ・スタイルはどれか。
- A:人間関係を重視する支援型スタイル
- B:部下の自律性を尊重する委任型スタイル
- C:タスクの達成を最優先する指示型スタイル
- D:部下の意見を詳細に聞く参加型スタイル
- E:リーダー自身が状況を無視し、放任するスタイル
【第6問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:人間関係重視のスタイルは、状況が中程度の好意度の場合に有効とされています。
・B:状況が不安定な中で委任を行うと組織が機能不全に陥るため不適切。
・C:フィードラーの理論では、状況が「極めて好意的」または「極めて非好意的」な場合、業務遂行を強力にリードする指示型のスタイルが最も有効であるとされています。
・D:参加型は、状況が中程度の好意度の場合に最も適しています。
・E:放任はリーダーシップとして適切ではなく不適切。
問7:オーセンティック・リーダーシップにおいて、リーダーが重視する「透明性(Transparency)」が組織にもたらす本質的な効果はどれか。
- A:リーダーの弱みや失敗を隠すことで、組織の権威を維持する
- B:意思決定プロセスや価値観を部下と共有し、組織内の信頼と心理的安全性を高める
- C:部下の情報を監視し、不正を未然に防ぐ
- D:リーダー自身の個人的な報酬情報を公開し、部下の意欲を削ぐ
- E:情報を適宜制限することで、情報の価値を高める
【第7問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:弱みを隠すことは透明性と逆の行動であり不適切。
・B:透明性は、自身の本音や考えをオープンにすることで部下からの信頼を得て、組織全体の心理的安全性と倫理的な文化を醸成するために不可欠であり正解。
・C:監視は透明性の本質とは異なり不適切。
・D:報酬情報の公開が意欲を削ぐとは限らず、目的も信頼構築にあるため不適切。
・E:情報の制限は透明性を妨げるため不適切。
問8:変革型リーダーシップにおける「鼓舞的高揚(Inspirational Motivation)」の主な目的はどれか。
- A:金銭的なインセンティブを提示し、部下の行動をコントロールする
- B:魅力的なビジョンを掲げ、部下の期待や熱意を高めて高い目標への挑戦を促す
- C:個別の業務のミスを指摘し、完璧な作業を強いる
- D:他部署との競争を煽り、組織内部の緊張感を維持する
- E:リーダーの個人的な生活習慣を部下に模倣させる
【第8問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:取引型リーダーシップの要素であり不適切。
・B:鼓舞的高揚は、リーダーが情熱的なビジョンを示すことで部下に「自分たちは大きなことを成し遂げられる」という自信と意欲を与え、高い目標へ向かわせる行動であり正解。
・C:例外による管理(取引型)の説明であり不適切。
・D:対立の煽りはビジョンによるモチベーションとは質が異なるため不適切。
・E:私生活の模倣はリーダーシップの効果とは無関係であり不適切。
問9:分散型リーダーシップ(シェアード・リーダーシップ)を機能させるために、従来の「一人のリーダー」が担うべき役割の変化として最も適切なものはどれか。
- A:情報の独占を強め、決定権を維持する
- B:権力者から「ファシリテーター(支援者)」や「環境整備者」への転換
- C:すべての部下に対して詳細な指示を出し続ける
- D:現場の意見を一切聞かず、トップダウンで方針を決定する
- E:部下の行動を細かく管理し、ミスを減らすことに注力する
【第9問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:権力の集中は分散型とは逆行するため不適切。
・B:分散型リーダーシップでは、リーダーは指示を出す存在から、各メンバーがリーダーシップを発揮できる場を整え、対話や協働を促す存在へ役割を変化させる必要があるため正解。
・C:指示型リーダーシップに戻ってしまい分散型とは異なるため不適切。
・D:トップダウンの強化は分散型とは矛盾するため不適切。
・E:マイクロマネジメントは部下の自律的なリーダーシップの発揮を阻害するため不適切。
問10:リーダーシップ研究における「コンティンジェンシー理論」がビジネスにもたらした最大のパラダイムシフトは何か。
- A:優れたリーダーには、IQが不可欠であると証明したこと
- B:リーダーシップには「絶対的な正解の型」は存在せず、状況に合わせて選択すべきものだと定義したこと
- C:リーダーシップは先天的な性格に依存するため、訓練は無意味であると示したこと
- D:報酬が多ければ多いほど、リーダーシップは不要になることを示したこと
- E:リーダーは現場作業を一切せず、指示のみを出すべきだと定義したこと
【第10問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:特性理論の一部に近い考え方であり不適切。
・B:リーダーシップ研究を、時代遅れの「特性理論」から、柔軟な「状況適応」の考え方へと進化させた点が最大の貢献であり、実務的にも状況判断力が重要視される契機となったため正解。
・C:理論はむしろ状況に応じた行動の調整を促すものであり訓練を否定していないため不適切。
・D:金銭とリーダーシップの代替関係を定義したものではないため不適切。
・E:作業指示のみを推奨したものではなく状況適応を提唱したため不適切。

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