問1:ハーシーとブランチャードのSL理論(状況適応リーダーシップ)において、部下の成熟度が「中程度(能力はあるが意欲が低い)」の場合に推奨されるスタイルはどれか。
- A:説得型(指示的かつ支援的)
- B:教示型(指示的)
- C:参加型(支援的・協調的)
- D:委任型(権限移譲)
- E:権威型
【第1問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:説得型は能力が低く意欲がある部下に適したスタイルであり、中程度の成熟度への最適スタイルとは異なるため不適切。
・B:教示型は能力も意欲も低い最も未熟な部下(最低成熟度)に適したスタイルであり不適切。
・C:SL理論では、ある程度の能力はあるが意欲や自信が不安定な部下に対しては、意思決定プロセスに参加させて主体性を引き出す「参加型」が適しているため正解。
・D:委任型は能力も意欲も高い最も成熟した部下に適したスタイルであるため不適切。
・E:権威型はSL理論のモデルに含まれないため不適切。
問2:PM理論における「PM型リーダー」のマネジメントが組織にもたらす最大のメリットはどれか。
- A:目標達成(P)と人間関係維持(M)の両面において高い成果を上げ、組織のバランスの取れた成長を促す
- B:人間関係を重視することで離職を減らすが、売上目標は達成できなくなる
- C:目標達成を厳しく追求することで、人間関係に関わらず短期間で結果を出す
- D:ルールを厳格化することで、リーダーの主観に左右されない組織を作る
- E:リーダーの個人的な魅力を最大化し、メンバーの心酔を促す
【第2問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:PM理論ではP機能(目標達成機能)とM機能(集団維持機能)の両方が高いリーダーが最も高いパフォーマンスを発揮するとされており正解。
・B:売上目標も追求するスタイルであるため不適切。
・C:M機能も高いため人間関係を無視するわけではないため不適切。
・D:ルール厳格化のみではPとMのバランスを説明する理論の本質と異なるため不適切。
・E:カリスマ的リーダーシップの説明に近いが、PM理論の本質は機能バランスであるため不適切。
問3:変革型リーダーシップの構成要素である「知的刺激(Intellectual Stimulation)」の具体的な組織行動はどれか。
- A:部下に過去の成功パターンを厳守するよう指示すること
- B:部下の創造性を刺激し、既存の業務プロセスや課題を批判的に再検討するよう促すこと
- C:リーダー自身がすべての決定を下し、部下を効率的に動かすこと
- D:部下の個別の生活環境を調査し、精神的なサポートをすること
- E:金銭的な報奨金を提示することで、業務効率を最大化すること
【第3問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:現状維持を促す行動は知的刺激とは逆であるため不適切。
・B:知的刺激は、リーダーが部下に従来の枠組みにとらわれない思考や創造的な解決策を求めることで、組織の学習能力を高める行動であり正解。
・C:リーダーへの依存を強めるため知的刺激とは言えず不適切。
・D:これは「個別的配慮」の説明であるため不適切。
・E:金銭報酬は取引型リーダーシップの要素であるため不適切。
問4:分散型リーダーシップ(シェアード・リーダーシップ)がグローバル・多拠点組織で重要視される、経営学上の本質的な理由はどれか。
- A:本社トップへの情報集約を加速し、統制を強めることができるから
- B:特定のリーダーに依存せず、現場レベルでの自律的な意思決定を促すことで環境変化への即応性を高められるから
- C:全拠点のリーダーを入れ替えることで、公平な競争を組織内に作り出せるから
- D:海外拠点の文化的な違いを無視して、本社基準を徹底できるから
- E:特定の拠点の業績が悪化しても、他の拠点がカバーしやすくなるから
【第4問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:分散型は統制の分散を目指すため不適切。
・B:現代のような不確実な環境下では、トップへの意思決定集中はボトルネックとなるため、各拠点が自律的に判断する分散型が組織の機動力を高めるため正解。
・C:組織の意思決定の質を高めることが主目的であり不適切。
・D:文化的な違いへの適応はむしろ重要な課題であるため不適切。
・E:拠点の相互扶助は重要だが、分散型リーダーシップの定義の本質ではないため不適切。
問5:サーバント・リーダーシップにおける「共感(Empathy)」がリーダーの行動に与える影響として最も適切なものはどれか。
- A:部下の意見を無視し、リーダー自身の論理を説得させる
- B:部下の感情や視点に寄り添い、真に理解することで信頼を構築し、個々の能力を引き出す
- C:部下のミスを一切追求せず、組織の規律を緩める
- D:部下のプライベートな悩みを共有することで、上司の権威を強める
- E:組織の利益よりも、特定の部下の個人的な幸福を優先して経営する
【第5問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:自己中心的な行動であり共感とは正反対であるため不適切。
・B:サーバント・リーダーシップにおける共感は、部下の視点や心情を深く受け止めることで、個々人との深い信頼関係を築き、その動機付けを支援するための不可欠な要素であるため正解。
・C:規律を維持しつつ心理的サポートを行うのが本来のリーダーシップであるため不適切。
・D:権威を強めるためではなく、あくまで支援と信頼構築のためであるため不適切。
・E:個人の幸福を支援することと組織の経営は矛盾するものではなく、バランスが重要であるため不適切。

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