企業経営理論⑧応用編_STP分析16問〜20問

問16:ポジショニング戦略において、ターゲット顧客が競合他社と比較して自社を選ぶための「決定的な違い」を明確にする必要がある。この際、差別化の切り口として「サービス差別化」を選択する企業が目指すべき本質的な状態はどれか。

  • A:とにかく製品の単価を競合よりも安くすること
  • B:納品スピード、アフターケア、専門的なアドバイス、保証体制など、製品以外の付加価値で他社が追随できない信頼を築くこと
  • C:製品の機能をとにかく増やすこと
  • D:広告代理店にお金を払い、ブランドロゴを高級にすること
  • E:すべての顧客の要望を無条件に受け入れること
【第16問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・B:サービス差別化は、機能や価格で勝負できない市場において、顧客体験や信頼性を向上させることで、競合に対する「スイッチングコスト」を高める効果的な戦略であるため正解。


問17:STP分析と「ブランドアイデンティティ」の整合性について、ポジショニングを決定する際に「ブランドの本来の強み」と「市場からの期待」が乖離している場合、とるべき最も適切な判断はどれか。

  • A:市場の期待に迎合し、自社の強みを捨てる
  • B:自社の本来の強みを活かせるよう、ポジショニングを再定義するか、あるいは強みを補完するための新しい事業や製品開発を並行する
  • C:市場が間違っていると主張し、従来の方針を貫く
  • D:広告費用を減らして静観する
  • E:競合他社に事業を売却する
【第17問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・B:ブランドの根幹(強み)と市場のニーズがズレている場合、どちらかに極端に偏るのではなく、ブリッジ(橋渡し)となる製品・サービス開発や、コミュニケーション戦略による再定義(リポジショニング)が戦略的に不可欠であるため正解。


問18:BtoBビジネスにおけるSTP分析では、BtoCと異なり「DMU(Decision Making Unit:意思決定関与者)」を考慮したセグメンテーションが重要になる。この理由として適切なものはどれか。

  • A:BtoBでは意思決定者が一人だけだから
  • B:購買に関与する人物(技術者、購買担当、経営者など)によって、重視するベネフィットや関心が根本から異なるから
  • C:BtoBの製品はすべて高額だから
  • D:法人には性格がないから
  • E:BtoBの方が市場規模が小さいから
【第18問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・B:BtoBでは、技術担当は「性能」を、購買担当は「コスト」を、経営者は「投資対効果」を重視するなど、関与者ごとに異なるニーズ(ベネフィット)が存在するため、彼らを個別にセグメント化・ターゲティングする必要があるため正解。


問19:STP分析のターゲティング戦略における「カニバリゼーション(共食い)」の防止について、自社が複数のセグメントを狙う際に最も注意すべき点は何か。

  • A:全製品のデザインを同一にすること
  • B:既存のセグメントの顧客を、新しいターゲット向け製品に流出させ、結果として売上合計が伸び悩むこと
  • C:価格を全ての製品で同じにすること
  • D:広告を全く出さないこと
  • E:新製品を開発しないこと
【第19問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・B:新製品や新セグメントへのアプローチが、既存顧客のニーズを奪ってしまう事態(カニバリゼーション)は、ポートフォリオ全体の収益性を悪化させるため、ターゲットごとの提供価値を明確に分ける必要があるため正解。


問20:ポジショニングマップにおいて「高価格・高品質」と「低価格・低機能」の両端で競合がひしめき合っている「レッドオーシャン」に対し、第3の軸(例:利便性、デザイン性、特定の用途特化)を見つけることの戦略的意義はどれか。

  • A:競合の製品をコピーしやすくなる
  • B:競争の激しい軸(価格・機能)から競争の場をずらし、自社独自の価値を顧客に提示して「独自市場」を形成できるため
  • C:広告費を大幅に削減できる
  • D:オフィスを豪華にするため
  • E:社員の残業を増やすため
【第20問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・B:激しい競争軸で戦うことは、価格競争や機能の過剰化を招くため、顧客が別の基準(新しい軸)で価値を感じる領域を見つけることは、戦略的優位を築くための最も有効な手段であるため正解。


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