企業経営理論⑦応用編_リーダーシップ11問〜15問

問11:リーダーシップの「交換理論(LMX理論:Leader-Member Exchange)」において、リーダーと部下の関係性が「イングループ(内集団)」にある場合の特徴として適切なものはどれか。

  • A:リーダーと部下は契約に基づいた最低限の交流しか行わない
  • B:リーダーと部下の間に高い信頼関係があり、特別な支援や権限委譲が優先的に行われる
  • C:部下はリーダーの指示をただ待つだけで、自発的な行動は求められない
  • D:リーダーは部下に対して厳格な規律を課し、ミスを公表する
  • E:互いに情報を隠し合い、競争関係にある
【第11問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:これは「アウトグループ(外集団)」の関係性の特徴です。
・B:LMX理論において、イングループに属する部下はリーダーとの信頼関係が深く、リーダーから多くの資源、支援、機会を得るため正解。
・C・E:これらはグループの質を著しく下げており、LMX理論が説く良好な関係性とは異なります。
・D:規律の重視は取引型リーダーシップの「例外による管理」に近い側面があり、イングループの特性とは直接関係しません。


問12:サーバント・リーダーシップにおいて、リーダーが「聴く(Listening)」ことを重視する真の目的は何か。

  • A:部下の弱みを特定し、人事評価を下げる材料にするため
  • B:部下の抱えるニーズや考えを深く理解し、彼らが最大限に力を発揮できるよう支援するため
  • C:部下の発言をすべて記録し、言質をとってコントロールするため
  • D:リーダーが話す時間を減らし、楽をするため
  • E:組織のルールに違反していないか監視するため
【第12問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A・C・E:これらは支配やコントロールを目的としており、サーバント(奉仕者)の精神と相反します。
・B:サーバント・リーダーシップにおける「聴く」ことは、他者への深い敬意と理解を表し、部下を内面から支えるための重要な基盤であるため正解。
・D:聴くことは多大なエネルギーを要する能動的な行為であり、楽をするための手段ではありません。


問13:分散型リーダーシップにおいて、「特定の人物にリーダーシップを集中させない」ことで得られる組織的メリットはどれか。

  • A:リーダーへの責任追及が曖昧になり、誰も責任をとらなくなる
  • B:リーダーの属人化を防ぎ、組織内の多様なメンバーが能力を発揮することで、組織の強靭性と創造性が高まる
  • C:意思決定のスピードが極端に遅くなり、慎重な経営ができる
  • D:情報の透明性が低下し、秘密保持が容易になる
  • E:リーダー個人の影響力を最大化し、メンバーを熱狂させる
【第13問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:分散型でも個々の責任は明確化されるべきであり、責任回避はメリットではありません。
・B:特定のリーダーに依存せず、各メンバーが状況に応じてリーダーシップをとることで、組織全体の知見が活かされ、変化への対応力が向上するため正解。
・C:分散型の目的はむしろ迅速な対応にあります。
・D:分散型はむしろ情報共有を前提としています。
・E:分散型の目的は特定の個人への依存からの脱却です。


問14:変革型リーダーシップにおける「理想化された影響力(Idealized Influence)」が部下に与える心理的効果として適切なものはどれか。

  • A:リーダーを恐れ、ミスを隠蔽するようになる
  • B:リーダーの倫理観や高潔な姿勢を尊敬し、自分もそうありたいと願うようになる
  • C:リーダーから金銭をもらうことだけを仕事の目的とするようになる
  • D:リーダーの行動をすべて無視し、自分のやり方を貫く
  • E:リーダーをただの管理職としてのみ認識し、特別な感情を抱かない
【第14問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:心理的安全性を損なう行動であり変革型とは異なります。
・B:理想化された影響力(カリスマ性)は、リーダーの誠実さや信念に対する尊敬を呼び起こし、部下の模範となることで組織に良い影響を与えるため正解。
・C:これは取引型リーダーシップの範疇です。
・D:変革型リーダーシップは組織全体に統一的な熱意を生むため逆の効果です。
・E:カリスマ性を否定する状態であり、変革型の定義と矛盾します。


問15:フィードラーのコンティンジェンシー理論において、状況の好意性を判定する3つの指標は「リーダーとメンバーの関係」「タスクの構造化」「職位権限」であるが、これらを組み合わせた結論として最も正しいものはどれか。

  • A:いかなる状況下でも「人間関係重視」のリーダーが必ず成功する
  • B:状況に応じて、タスク重視型と人間関係重視型を適材適所で配置(または状況を調整)すべきである
  • C:状況に関わらず「職位権限」が最も重要な要素である
  • D:リーダーシップは訓練でいかなる状況にも適応できるものに変えられる
  • E:状況の好意性は、常にリーダーの給与水準によってのみ決まる
【第15問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:状況により有効なスタイルは異なるため不適切。
・B:フィードラーは、リーダーの特性を変化させるよりも、状況に合わせてリーダーを配置する、あるいは状況を変えることの重要性を説いたため正解。
・C:3つの要素はすべて重要であり、職位権限のみを絶対視していません。
・D:フィードラーはリーダーシップのスタイルは比較的固定的なものと見なしていました。
・E:給与水準は状況要因に含まれません。


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