問11:コア・コンピタンスの「VRIO分析」において、経済価値(Value)はあるが希少性(Rarity)がないリソースは、競争優位においてどのような位置付けになるか。
- A:持続的な競争優位
- B:一時的な競争優位
- C:競争劣位
- D:競争均衡(パリティ)
- E:未使用の強み
【第11問:正解と解説】
正解:D
【解説】
・A:持続的な競争優位は、VRIN(またはVRIO)の全ての条件を満たす場合に得られるため不適切。
・B:希少性はあるが模倣困難性がない場合は一時的な競争優位となるが、本問は希少性がないため不適切。
・C:価値があるため競争劣位(競争力が負けている状態)ではないため不適切。
・D:経済価値はあるが、競合他社も同様に保有している(希少性がない)ため、競争において横並びの「競争均衡(Competitive Parity)」状態となるため正解。
・E:未使用の強みという分類はVRIO分析の標準的な結果判定ではないため不適切。
問12:企業の「ドメイン(事業領域)」を再定義する際、コア・コンピタンスの視点を取り入れるメリットは何か。
- A:現在の事業領域を厳格に維持することで、リスクを最小限に抑えられるから
- B:単一事業に固執することで、管理効率を最大化できるから
- C:物理的な製品ではなく、提供する独自の「能力」を軸に市場を捉え直すことで、新たな成長機会を発見できるから
- D:競合他社のドメインをそのまま模倣することで、安全に市場シェアを拡大できるから
- E:法規制に合わせた事業分類に変更することで、コンプライアンスリスクを回避できるから
【第12問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:事業の固定化は変化の激しい市場では衰退を招くため不適切。
・B:単一事業への固執は成長の限界を生むため不適切。
・C:製品軸から「当社は何が得意か(能力軸)」へ視点を移すことで、これまで見えていなかった周辺市場や新規事業への応用可能性(ドメインの拡大)が見えてくるため正解。
・D:模倣は差別化にならないため不適切。
・E:コンプライアンスは必要条件だが、競争戦略としての成長機会発見とは論点が異なるため不適切。
問13:コア・コンピタンスの「模倣困難性」を高める要因の一つである「因果関係の曖昧さ(Causal Ambiguity)」とはどのような状態か。
- A:どのリソースが競争優位に貢献しているのか、競合他社が因果関係を解明できない状態
- B:社内でも誰が成果を出しているのか不明な状態
- C:業績が悪化している原因が分からない状態
- D:製品の機能と価格の因果関係が不明な状態
- E:どの広告が売上に貢献したか測定できない状態
【第13問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:企業の成功要因が組織的な複雑さや暗黙知に由来するため、競合他社が「具体的に何が優位の源泉か」を特定できず、模倣を困難にする状態を指すため正解。
・B:個人の特定はマネジメントの問題であり、模倣困難性の概念とは異なるため不適切。
・C:業績悪化の原因追求は経営課題だが、競争優位の模倣困難性とは論点が異なるため不適切。
・D:価格設定のロジックであり、競争優位の源泉分析とは異なるため不適切。
・E:マーケティングの分析手法の話であり、模倣困難性の概念とは異なるため不適切。
問14:イノベーションの「ジレンマ」とコア・コンピタンスの関係として、正しい説明はどれか。
- A:コア・コンピタンスを磨くほど、破壊的イノベーションへの適応が困難になる可能性がある
- B:コア・コンピタンスがあれば、破壊的イノベーションの影響は全く受けない
- C:破壊的イノベーションはコア・コンピタンスの一部である
- D:コア・コンピタンスを強化すれば、イノベーションのジレンマは自動的に解消される
- E:イノベーションのジレンマは、小規模企業には発生しない
【第14問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:既存のコア・コンピタンスに過度に適応すると、新しい技術や市場(破壊的イノベーション)を過小評価し、既存の成功体験が足かせとなるため正解。
・B:影響を免れる保証はないため不適切。
・C:両者は異なる経営概念であり、包含関係ではないため不適切。
・D:強化するほど既存事業への固執が強まり、ジレンマが深まる可能性もあるため不適切。
・E:規模に関係なく、既存の成功体験を持つ企業に発生するため不適切。
問15:コア・コンピタンス経営において「オープンイノベーション」を組み合わせる戦略的意図は何か。
- A:自社のコア・コンピタンスを全て無償で公開するため
- B:社外の技術やアイデアを柔軟に取り入れることで、自社のコア・コンピタンスを進化・補完するため
- C:社内の研究開発を完全に停止するため
- D:競合他社との共同開発のみを行うため
- E:広告費を抑えるため
【第15問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:自社の強みは守る必要があり、全公開は戦略ではないため不適切。
・B:自社にない要素を社外から補完し、コア・コンピタンスの適用範囲を広げたり質を高めたりすることで、競争力を加速させるのが意図であるため正解。
・C:自社開発が不要になるわけではないため不適切。
・D:他社との共同開発は手段の一つに過ぎず、目的ではないため不適切。
・E:広告費はオープンイノベーションの主目的ではないため不適切。

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