問26:コア・コンピタンスの「価値(Value)」を測定する際、どのような視点が最も重要か。
- A:競合他社と比較した時の、自社製品の利益率の高さ
- B:顧客が認識する「顧客価値(便益)」の大きさであり、それがどれだけ差別化されているか
- C:自社の研究開発費の投資総額
- D:特許の保有件数
- E:従業員の平均給与水準
【第26問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:利益率は経営効率の指標だが、顧客がその価値にいくら支払うか(顧客価値)が前提にあるため、これ単体では不十分。
・B:経済価値(Value)とは、単なる自社の強みではなく「顧客が対価を支払う価値」を提供できることであり、他社との比較でそれが際立っているかが核心であるため正解。
・C:投資額は投入資源であり、価値という結果ではないため不適切。
・D:特許は手段であり、それ自体が顧客価値を直接示すわけではないため不適切。
・E:給与水準は内部的な要素であり、顧客価値とは直接関係ないため不適切。
問27:コア・コンピタンスを「再構成・変革」するために、トップマネジメントが果たすべき役割として最も適切なものはどれか。
- A:既存のルーチンを守るために、変化を提案する社員を抑圧すること
- B:将来の脅威を過小評価し、既存事業の安定を強調すること
- C:組織の硬直化を防ぎ、新たな環境下でもコア・コンピタンスを活用・変革できるような戦略的ビジョンと組織環境を整備すること
- D:全権限を各現場に丸投げし、一切の関与を避けること
- E:過去の成功体験が今後も永遠に続くという確信を全社員に植え付けること
【第27問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:変化を抑圧することは組織の適応力を奪うため不適切。
・B:脅威の過小評価は戦略的誤りであるため不適切。
・C:経営トップの最も重要な責務は、不確実な環境下で組織が適応し、強みを進化させ続けられるような方向性(ビジョン)を示すことであるため正解。
・D:現場の自律性は重要だが、全社的なリソース配分や戦略的方向性の決定はトップの責任であるため不適切。
・E:成功体験への固執は陳腐化の主因となるため不適切。
問28:市場環境が「不連続」に変化する時、コア・コンピタンスの価値はどうなるか。
- A:不連続な環境変化が起こっても強みは常に市場で高評価を維持する
- B:不連続な変化が起こると既存の強みは例外なく無価値化する
- C:既存の強みが無価値化したり、逆に大きなチャンスとなったりする
- D:不連続な環境変化はコア・コンピタンスに影響を与えず価値は不変である
- E:コア・コンピタンスの価値は市場の不連続変化ではなく競合の行動のみに依存する
【第28問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不連続変化では強みが無価値化するリスクもあり常に高評価とはならず不適切。
・B:不連続変化により強みが無価値化する場合もあるが、逆に大きなチャンスになることもあるため「例外なく無価値化」は誤りであり不適切。
・C:不連続な環境変化(技術革新・規制転換・市場構造変化等)は既存の強みを一気に無価値化することも、逆に蓄積してきた強みが新環境下で突出した優位性を持つチャンスをもたらすこともあるため正解。
・D:不連続な変化は強みの価値に大きな影響を与えうるため「不変」は誤りであり不適切。
・E:強みの価値は競合だけでなく顧客ニーズ・技術変化・規制など多様な外部環境要因に依存するため不適切。
問29:コア・コンピタンス経営において「外部提携」を推奨する場合、その理由は何か。
- A:自社が保有しない業務を外部に任せることで従業員の負担を減らすため
- B:社内リソースをコア領域に集中させつつ、不足する能力や新技術を外部から補完・融合し、競争力を高めるため
- C:社内の研究開発部門のコストを削減して、広告費に回すため
- D:外部のコンサルタントによる経営アドバイスを長期的に受けるため
- E:自社のコア・コンピタンスを他社に提供して、ロイヤリティ収入を得るため
【第29問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:負担軽減は目的の一つであり得るが、コア・コンピタンス経営の主目的ではないため不適切。
・B:自社の強みを活かしつつ、社外の強みを「掛け合わせる」ことで、自社単独では到達できない価値創造や能力強化を図るのが戦略的意図であり正解。
・C:コスト削減は手段であり、能力強化が目的であるため不適切。
・D:アドバイスを受けること自体は提携の目的ではないため不適切。
・E:技術供与も戦略の一つだが、コア・コンピタンス経営の「提携」の核心である能力の補完・融合という視点から見ると限定的で不適切。
問30:コア・コンピタンス経営の「成功」を長期間持続させるために必要な姿勢はどれか。
- A:過去の成功に満足し、現状の強みを防衛することに専念する
- B:自社の能力を客観的に評価し続け、環境変化に合わせて「破壊と再構築」を繰り返す
- C:市場のトレンドに完全に依存し、自社の強みを柔軟に捨てる
- D:競合他社の製品をすべて模倣し、多様性を排除する
- E:短期的な利益確保を最優先し、将来への投資を最小限に抑える
【第30問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:現状防衛は停滞の始まりであり、持続は困難なため不適切。
・B:環境変化は不可避であるため、自社のコア・コンピタンスを過信せず、常に客観視し、必要に応じて自らを再定義・変革し続ける姿勢が持続の鍵であり正解。
・C:強みを捨てるのは行き過ぎであり、活かし方を変えることが重要であるため不適切。
・D:模倣は追随戦略であり、持続的な競争優位にはなりにくいため不適切。
・E:長期投資を犠牲にすれば、将来のコンピタンスが育たず持続しないため不適切。

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