問16:自己株式の会計処理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:取得した自己株式は、資産の部に計上する。
- B:自己株式を消却すると、発行済株式数は増加する。
- C:自己株式の取得は、損益計算書に売却損益として計上する。
- D:自己株式は純資産の部の控除項目として表示され、消却すると発行済株式数が減少する。
【第16問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】自己株式の表示(純資産の控除項目)と、消却が発行済株式数に与える影響を問う。【考え方】自己株式の会計上の位置づけと、消却の効果を確認する。【選択肢解説】自己株式は純資産の部の控除項目であり、資産の部に計上するとする記述は誤り。
・B
【選択肢解説】自己株式を消却すると発行済株式数は減少するため、増加するとする記述は誤り。
・C
【選択肢解説】自己株式の取得自体は純資産の減少として処理し損益計算書に計上しないため、売却損益として計上するとする記述は誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。自己株式は純資産の控除項目として表示され、消却により発行済株式数が減少する。
関連過去問:R6,問14
問17:株式分割および株式併合に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:株式分割は1株を複数の株式に分けるもので、理論上、1株当たりの株価やEPSは分割比率に応じて低下するが、株主全体の価値は変わらない。
- B:株式分割によって、企業価値や株主の保有価値は増加する。
- C:株式併合は、発行済株式数を増加させる。
- D:株式分割を行うと、1株当たり利益(EPS)は上昇する。
【第17問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】株式分割・株式併合が株価・EPS・株主価値・発行済株式数に与える影響を問う。【考え方】分割・併合による1株価値の変化と、株主全体の価値が不変である点を確認する。【選択肢解説】正しい。株式分割では1株当たりの株価やEPSは低下するが、株主全体の価値は変わらない。
・B
【選択肢解説】株式分割は1株を分けるだけで企業価値や株主の保有価値は変わらないため、増加するとする記述は誤り。
・C
【選択肢解説】株式併合は発行済株式数を減少させるため、増加させるとする記述は誤り。
・D
【選択肢解説】株式分割により株式数が増えEPSは低下するため、上昇するとする記述は誤り。
関連過去問:R6,問14
問18:MMの配当無関連命題に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:MMの配当無関連命題によれば、配当政策は企業価値を必ず高める。
- B:MMの配当無関連命題によれば、完全市場では配当政策は企業価値に影響を与えない。
- C:配当無関連命題は、税金や取引コストが存在する現実の市場を前提としている。
- D:配当無関連命題によれば、配当を増やすほど株主資本コストは低下する。
【第18問:正解と解説】
正解:B
・A
【論点】MMの配当無関連命題の内容と、その前提(完全市場)を問う。【考え方】完全市場を前提とした配当政策と企業価値の関係を確認する。【選択肢解説】配当無関連命題では配当政策は企業価値に影響を与えないため、必ず高めるとする記述は誤り。
・B
【選択肢解説】正しい。完全市場では配当政策は企業価値に影響を与えないとするのが配当無関連命題である。
・C
【選択肢解説】配当無関連命題は税金や取引コストのない完全市場を前提とするため、現実の市場を前提とするとする記述は誤り。
・D
【選択肢解説】配当を増やしても株主資本コストは低下しないため、低下するとする記述は誤り。
関連過去問:R6,問14
問19:配当政策をめぐる諸効果に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:シグナリング効果によれば、増配は将来の業績悪化を示すシグナルと受け取られる。
- B:顧客効果とは、企業が特定の顧客を優遇する政策である。
- C:増配は将来の好業績を示すシグナルと受け取られること(シグナリング効果)があり、余剰資金を還元することは非効率な投資(フリーキャッシュフロー問題)の抑制につながる。
- D:フリーキャッシュフロー問題とは、企業に資金が不足して投資できない問題をいう。
【第19問:正解と解説】
正解:C
・A
【論点】シグナリング効果・顧客効果・フリーキャッシュフロー問題の意味を問う。【考え方】配当が発するシグナルと、余剰資金の還元が持つ規律づけの意味を確認する。【選択肢解説】増配は一般に将来の好業績を示すシグナルと受け取られるため、業績悪化を示すとする記述は誤り。
・B
【選択肢解説】顧客効果は投資家層ごとの配当への選好の違いを指すため、特定の顧客を優遇する政策とする記述は誤り。
・C
【選択肢解説】正しい。増配はシグナリング効果を持ち、余剰資金の還元はフリーキャッシュフロー問題の抑制につながる。
・D
【選択肢解説】フリーキャッシュフロー問題は余剰資金の非効率な投資に関する問題であり、資金不足で投資できない問題とする記述は誤り。
関連過去問:R6,問14
問20:剰余金の配当に関する財源規制について、最も適切なものはどれか。
- A:会社法上、分配可能額を超える配当も適法に行うことができる。
- B:配当性向が100%を超えることは、会社法上あり得ない。
- C:自己株式の取得には、財源規制は適用されない。
- D:会社法は剰余金の配当や自己株式の取得に財源規制を設けており、分配可能額を超える分配は認められない。
【第20問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】会社法の財源規制(分配可能額)と、配当・自己株式取得への適用を問う。【考え方】分配可能額による規制の範囲と、配当性向100%超の可否を確認する。【選択肢解説】分配可能額を超える配当は会社法上認められないため、適法に行えるとする記述は誤り。
・B
【選択肢解説】内部留保を取り崩すことで配当性向が100%を超えることはあり得るため、あり得ないとする記述は誤り。
・C
【選択肢解説】自己株式の取得にも財源規制が適用されるため、適用されないとする記述は誤り。
・D
【選択肢解説】正しい。会社法は配当や自己株式の取得に財源規制を設け、分配可能額を超える分配は認められない。
関連過去問:R6,問14

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