問16:以下の資料に基づき、決算にあたり見越し計上すべき未払利息の金額として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資料】
・当期は4月1日から翌年3月31日までの1年間
・当期の12月1日に1,000,000円を年利3%、利払いは毎年11月末の年1回後払いの条件で借り入れた
- A:15,000円
- B:10,000円
- C:20,000円
- D:30,000円
【第16問:正解と解説】
正解:B
・A
【論点】費用の見越し(未払費用)における当期経過分の月割計算を問う。前払費用との方向の違いも意識する。【考え方】利息は翌年11月末に後払いされるため、当期末の時点では12月1日から3月31日までの4か月分が未払いとなっている。年間利息=1,000,000×3%=30,000円であり、未払利息=30,000×4÷12=10,000円となる。【選択肢解説】経過月数を6か月として按分した誤りで、30,000×6÷12=15,000円。当期経過は12月から3月までの4か月である。
・B
【選択肢解説】正しい。当期経過4か月分は30,000×4÷12=10,000円。
・C
【選択肢解説】当期に属さない翌期以降分(8か月)を計上した誤りで、30,000×8÷12=20,000円。
・D
【選択肢解説】月割按分をせず年間利息の全額を計上した誤りで、30,000円。
関連過去問:R6,問2/H30,問7
問17:簿記の基礎概念に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:転記とは、取引を借方と貸方に分けて記録する手続きをいう。
- B:費用とは、商品販売やサービス提供などにより企業の純資産を増加させる原因をいう。
- C:借方とは、仕訳において勘定科目を右側に記入する欄をいう。
- D:純資産とは、資産から負債を差し引いた、株主などに帰属する部分をいう。
【第17問:正解と解説】
正解:D
・A
【論点】仕訳・転記の手続き、簿記の5要素(収益・費用の方向)、借方・貸方の位置といった簿記の最も基礎的な概念の区別を問う。【考え方】取引の記録手続き(仕訳と転記)、費用が純資産に与える方向、借方の位置、純資産の定義を確認する。【選択肢解説】取引を借方と貸方に分けて記録するのは仕訳であり、転記の説明として誤り。転記は仕訳を総勘定元帳へ移す手続きである。
・B
【選択肢解説】純資産を増加させる原因は収益であり、費用の説明として誤り。費用は純資産を減少させる原因である。
・C
【選択肢解説】仕訳で勘定科目を右側に記入する欄は貸方であり、借方の説明として誤り。借方は左側である。
・D
【選択肢解説】正しい。資産から負債を差し引いた株主等への帰属分が純資産である。
関連過去問:R7,問2/R6,問2
問18:売上取引の販売形態および収益の認識基準に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:委託販売とは、買手に商品を試用してもらい、買取意思を示した時点で販売が成立する取引をいう。
- B:検収基準とは、買手が商品を検査し受け入れた時点で売上を認識する基準をいう。
- C:出荷基準は、検収基準よりも遅い時点で売上を認識する基準である。
- D:履行義務とは、企業が顧客に対して代金を請求できる権利のことをいう。
【第18問:正解と解説】
正解:B
・A
【論点】販売形態(委託販売・試用販売)の区別と、各認識基準(出荷基準・検収基準)の認識時点の前後関係、履行義務の意味を問う。【考え方】販売形態の定義と、出荷から検収に至る時系列における各基準の認識時点、履行義務の意味を確認する。【選択肢解説】買手に試用させ買取意思の表示時点で販売が成立するのは試用販売であり、委託販売の説明として誤り。委託販売は受託者に販売を委託する形態である。
・B
【選択肢解説】正しい。買手が検査し受け入れた時点で売上を認識するのが検収基準である。
・C
【選択肢解説】出荷基準は商品の出荷時点で認識するため、買手の検収時点で認識する検収基準よりも早い。遅いとする記述は誤り。
・D
【選択肢解説】顧客に代金を請求できる権利は請求権(債権)であり、履行義務の説明として誤り。履行義務は財・サービスを顧客に移転する約束である。
関連過去問:R6,問1/R5,問2/R3,問6
問19:給与取引に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:会社が負担する健康保険料や厚生年金保険料は、法定福利費として費用処理する。
- B:源泉所得税や社会保険料の従業員負担分は、給料として費用処理する。
- C:住民税は、会社が負担して費用計上する税金である。
- D:賞与は、従業員に支給されるため会社の資産として計上する。
【第19問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】給与取引における会社負担分(法定福利費)と従業員負担分(預り金)の区別、住民税・賞与の処理を問う。【考え方】会社負担の社会保険料、従業員負担分の預り金処理、住民税の負担者、賞与の費用性を確認する。【選択肢解説】正しい。会社が負担する健康保険料・厚生年金保険料は法定福利費として費用処理する。
・B
【選択肢解説】従業員負担分は会社が一時的に預かるため預り金(負債)として処理するのであり、給料として費用処理するとする記述は誤り。
・C
【選択肢解説】住民税は従業員が負担する税金であり、会社は給与から預かって納付する。会社が負担して費用計上するとする記述は誤り。
・D
【選択肢解説】賞与は従業員に支給する報酬であり費用として処理するため、会社の資産として計上するとする記述は誤り。
関連過去問:R4,問8
問20:サービス取引および本支店会計に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- A:本店集中計算制度とは、支店間の取引を本店を通さず、支店間で直接処理する制度をいう。
- B:本店勘定と支店勘定は、相互の取引を記録する勘定であるが、通常その残高は一致しない。
- C:役務収益はサービスの提供により発生する収益であり、これに対応して発生した原価は役務原価として処理する。
- D:役務収益とは、商品の販売によって発生する収益をいい、サービスの提供では用いない。
【第20問:正解と解説】
正解:C
・A
【論点】サービス取引の収益・原価(役務収益・役務原価)の対応と、本支店会計における本店集中計算制度・相互勘定(本店勘定と支店勘定)の性質を問う。【考え方】役務収益と役務原価の対応関係、本店集中計算制度の内容、本店勘定と支店勘定の相互勘定としての残高の関係を確認する。【選択肢解説】本店集中計算制度は、支店間の取引を本店を通じて処理する制度であり、支店間で直接処理するとする記述は誤り。
・B
【選択肢解説】本店勘定と支店勘定は相互勘定であり、通常その残高は貸借逆で一致する。一致しないとする記述は誤り。
・C
【選択肢解説】正しい。サービス提供による収益が役務収益、これに対応する原価が役務原価である。
・D
【選択肢解説】役務収益はサービスの提供によって発生する収益であり、商品の販売による収益とする記述は誤り。
関連過去問:R3,問11/H30,問3

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