経営情報システム ②応用編_ネットワークと通信26問〜30問

問26:インターネット上でWebブラウザとWebサーバーが通信を行うためのプロトコルのうち、通信内容(ID、パスワード、クレジットカード情報など)をSSL/TLS技術によって完全に暗号化し、第三者によるデータの盗聴や改ざん、なりすましを防ぐ安全な通信規格として、最も適切なものはどれか。

  • A:FTP
  • B:HTTP
  • C:TELNET
  • D:HTTPS
  • E:SSH
【第26問:正解と解説】

正解:D
【解説】
・A:不適切:FTPは、ファイルを転送(送受信)するためのプロトコルですが、通信内容やパスワードが暗号化されずに「平文」で流れるため、セキュリティ上のリスクがあります。
・B:不適切:HTTPは、通常のWeb閲覧プロトコルですが、通信データが全て平文のまま送受信されるため、機密情報を扱うページでの利用は不適切です。
・C:不適切:TELNETは、遠隔地にあるサーバーやルータをコマンドラインでリモート操作するための古いプロトコルですが、パスワードを含め全ての通信が暗号化されない弱点があります。
・D:適切:HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)は、HTTPの通信をSSL/TLSでカプセル化し安全性を担保したプロトコルです。現在のWebサイトでは常時暗号化(常時HTTPS化)が標準となっています。
・E:不適切:SSHは、サーバーをリモート操作する通信を安全に「暗号化」するプロトコルですが、Webサイトを閲覧・配信するための規格(HTTPの暗号化)ではなく、主にシステム管理者がサーバーメンテナンスで用いる技術です。


問27:企業における電子メールシステムの運用において、クライアントPCからメールを「送信・転送」する際に利用するプロトコルと、メールサーバーの個人ボックスから自分宛てのメールを端末へ「受信・ダウンロード」する際に利用する基本プロトコルの組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

  • A:送信:POP3 / 受信:SMTP
  • B:送信:HTTP / 受信:FTP
  • C:送信:SMTP / 受信:POP3
  • D:送信:IMAP4 / 受信:SMTP
  • E:送信:DHCP / 受信:DNS
【第27問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:不適切:送信と受信のプロトコル関係が完全に真逆になっています。POP3は受信、SMTPは送信を担います。
・B:不適切:HTTPはWebサイト閲覧の規格、FTPは一般的なファイル転送の規格であり、通常の電子メール送受信で使われる基本プロトコルではありません。
・C:適切:メールシステムの最も基礎的なプロトコルの組み合わせです。送信にSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)、受信にPOP3(Post Office Protocol version 3)を使用します。
・D:不適切:送信にIMAP4を使うことはできません。IMAP4はPOP3と同様に「受信(閲覧)」をコントロールするためのプロトコルです。
・E:不適切:DHCPはIPアドレスの自動割り当て、DNSはドメイン名の名前解決を行うプロトコルであり、メールシステムとは全く関係がありません。


問28:スマートフォンや自宅のPCなど、複数の異なる端末から同一のビジネスメールアカウント(社名ドメインメール等)を並行して利用する場合に最適な、メールデータを手元の端末へ引き落とさず、サーバー側で一元管理したままフォルダの同期や未読・既読状態を一瞬で同期できる受信プロトコルはどれか。

  • A:POP3
  • B:SMTP
  • C:IMAP4
  • D:MIME
  • E:NTP
【第28問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:不適切:POP3は、サーバーからメールデータを手元の端末へ完全に「ダウンロード(引き落とし)」してローカル環境で管理するのが基本であるため、複数の端末からアクセスすると、ある端末で受信したメールが別の端末で見えなくなるなど、マルチデバイス運用には不向きです。
・B:不適切:SMTPはメールを受信するプロトコルではなく、メールを「送信・転送」するための通信規格です。
・C:適切:IMAP4(アイマップフォー)の解説です。メールの実体が常にサーバー上にあるため、スマホ、タブレット、PCのどこからアクセスしても、既読状態や送信済みフォルダが完全に同一に同期されるため、現代のビジネスで必須のプロトコルです。
・D:不適切:MIMEはメールの通信プロトコルではなく、本文に日本語や画像・音声ファイルを添付して送れるよう機能を拡張したデータフォーマット規格です。
・E:不適切:NTPは、ネットワークに接続された機器の内部時計の時刻を標準時に同期させるためのプロトコルであり、メールの受信処理とは関係ありません。


問29:スマートフォンのビジネス活用を大きく加速させた移動通信システム(キャリア回線)の歴史において、従来の3G回線から劇的に通信速度が向上し、外出先での大容量データの送受信や、クラウドサービスの快適なモバイル利用を可能にした「第4世代(4G)」の標準的な高速通信規格として、最も適切なものはどれか。

  • A:LTE (Long Term Evolution)
  • B:GSM規格
  • C:アナログ移動通信規格
  • D:PHS通信規格
  • E:ミリ波Wi-Fi規格
【第29問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:適切:LTE(および4G)は、スマートフォンの普及期を支え、企業のモバイルシステム活用やテレワークを一気に実用レベルへと押し上げた第4世代の高速モバイルデータ通信規格です。
・B:不適切:GSMは、海外(特に欧州)を中心に世界で広く普及した「第2世代(2G)」のデジタル携帯電話の通信規格であり、超高速な4Gとは異なります。
・C:不適切:アナログ移動通信は、音声信号をそのまま電波に乗せていた「第1世代(1G)」の古い携帯電話の方式です。データ通信は行えませんでした。
・D:不適切:PHSは、簡易型の携帯電話システム(日本独自に発達)であり、1つの基地局のカバーエリアが狭く移動時の通信に制限があった、4Gとは全く異なる過去の無線規格です。
・E:不適切:ミリ波は5Gなどの特定の超高周波数帯を指す言葉であり、またWi-Fiは宅内・建物内の限定された無線LANの規格であるため、4Gの広域キャリア通信規格の説明としては不適切です。


問30:通信キャリアが全国展開する公衆移動通信網とは異なり、企業や自治体が、自社の工場敷地内、ビル内、農場などの限定された特定のエリアに、独自の自営用「5G(第5世代)」ネットワークを個別に構築・運用できる電波法上の仕組みとして、最も適切なものはどれか。

  • A:パブリックWi-Fi
  • B:Bluetoothメッシュ
  • C:自営無線PHS
  • D:テザリングネットワーク
  • E:ローカル5G
【第30問:正解と解説】

正解:E
【解説】
・A:不適切:パブリックWi-Fiは、カフェや公共施設などで不特定多数に提供される無料・有料の公衆無線LANサービスであり、企業が自営でライセンスを保持して構築する5Gインフラではありません。
・B:不適切:Bluetoothメッシュは、イヤホン等の至近距離無線技術を網の目状(メッシュ)に繋いでIoTセンサー等を配置する超短距離の低電力技術であり、5Gの電波を用いた自営移動通信網の仕組みとは異なります。
・C:不適切:自営PHSは、病院や大規模オフィス内で内線電話のワイヤレス化のために導入されていた過去のナローバンド技術であり、大容量・低遅延な5G技術とは全く異なります。
・D:不適切:テザリングは、個人のスマートフォンを簡易的な中継機として他のPCをネットに繋ぐための機能であり、自社敷地内に基地局を立てて運用するマクロなインフラネットワークの仕組みではありません。
・E:適切:ローカル5G(Local 5G)の解説です。他社の通信障害の影響を受けず、セキュアで超高速・低遅延な自社専用の移動通信環境を敷地内に構築できるため、製造業のスマートファクトリー(ロボット制御やリアルタイム検品)等において、今非常に注目されている最新テーマです。


コメント

タイトルとURLをコピーしました