問21:社内の情報共有や意思決定のスピード向上、リモートワーク時の円滑なコミュニケーションを目的として、多くの企業で従来の電子メールに代わって導入が進んでいる、チャンネル(ルーム)ごとのテキスト会話やファイル共有、Web会議連携を特徴とするツール群の総称として、最も適切なものはどれか。
- A:ERP(企業資源計画システム)
- B:ビジネスチャット・社内SNS
- C:ワークフローシステム
- D:SFA(営業支援システム)
- E:メーリングリストシステム
【第21問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切:ERPは、財務、人事、生産、販売などの基幹業務データを一元管理し、経営資源を最適化するための大規模な「基幹システム」です。
・B:適切:SlackやTeamsなどに代表されるビジネスチャットツールを指します。メールよりも迅速・気軽な対話が可能になり、中小企業の業務スピード改革に欠かせないソリューションです。
・C:不適切:ワークフローシステムは、社内の稟議書や各種申請・決裁の手続きを電子化し、承認ルートを管理するためのソフトウェアです。
・D:不適切:SFAは、営業活動の進捗や顧客との交渉履歴を記録・管理し、営業部門の効率を高めるための専用システムです。
・E:不適切:メーリングリストは、特定のメールアドレスに送信すると、登録されている全員に電子メールが一斉配信される、従来のメールシステムの拡張機能に過ぎません。
問22:社内LANから外部のインターネットへWebサイトの閲覧アクセスを行う際、各PCの代わりにアクセスを「中継(代理接続)」し、一度見たWebページを保存(キャッシュ)して通信を高速化したり、不正なWebサイトへのアクセスを遮断(フィルタリング)したりする役割を持つサーバーとして、最も適切なものはどれか。
- A:DNSサーバー
- B:Webサーバー
- C:プロキシ(Proxy)サーバー
- D:DHCPサーバー
- E:FTPサーバー
【第22問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不適切:DNSサーバーは、ドメイン名とIPアドレスを相互変換する(名前解決)ためのサーバーであり、Webアクセスの代理中継やキャッシュ、有害サイトの遮断は行いません。
・B:不適切:Webサーバーは、ホームページのデータ(HTMLファイル等)を自ら保持し、外部からの要求に応じて「配信する側(コンテンツ提供者)」のサーバーです。
・C:適切:プロキシサーバー(代理サーバー)の定義と機能を正しく述べています。企業ネットワークのセキュリティ境界において、内部PCの身元(IP)を隠しつつ安全なインターネット利用を統制する役割を持ちます。
・D:不適切:DHCPサーバーは、社内LANに接続された端末にIPアドレス等の設定情報を自動的に貸し出すためのサーバーです。
・E:不適切:FTPサーバーは、ネットワークを介してファイル(データ)をアップロード・ダウンロードして「転送・共有」するためだけに特化したサーバーです。
問23:企業の社内ネットワーク(安全な内部網)とインターネット(危険な外部網)の間に設けられる隔離された区域であり、外部に公開するWebサーバーやメールサーバーなどを配置することで、万が一それらが乗っ取られた場合でも社内LANへの直接の侵入を防ぐために構築されるネットワーク領域を何というか。
- A:イントラネット (Intranet)
- B:ローカルループバックエリア
- C:仮想プライベートクラウド (VPC)
- D:デフォルトゲートウェイ領域
- E:DMZ (DeMilitarized Zone)
【第23問:正解と解説】
正解:E
【解説】
・A:不適切:イントラネットは、インターネットの技術を利用して構築された「社内関係者専用の完全に閉じられたプライベートネットワーク」そのもののことです。
・B:不適切:ローカルループバックは、自分自身の端末(127.0.0.1)を指すテスト用の特殊な通信ルートであり、ネットワーク上の隔離区域とは関係がありません。
・C:不適切:VPC(Virtual Private Cloud)は、パブリッククラウド環境内において、自社専用の隔離されたネットワーク空間を仮想的に切り出す技術のことです。
・D:不適切:デフォルトゲートウェイは、外部へのパケット送信を最初に行うルータ等のIPアドレスの設定値を指す言葉であり、公開サーバーを隔離するための特定のネットワーク領域の名称ではありません。
・E:適切:DMZ(非武装地帯)の解説です。ファイアウォールでネットワークを「外部網・DMZ・内部網(社内LAN)」の3つに隔離制御することで、公開サーバーを踏み台にした社内情報資産への不正侵入を防御する、診断士試験最重要のセキュリティ設計概念です。
問24:企業のECサイトやWebシステムにおいて、アクセスが集中して特定のサーバーがダウン(過負荷状態)するのを防ぐため、インターネットからの接続要求を検知し、あらかじめ用意された複数のサーバーへ通信を動的に均等に振り分ける(負荷分散)役割を持つ機器や仕組みとして、最も適切なものはどれか。
- A:スイッチングハブ
- B:ロードバランサ (Load Balancer)
- C:UPS (無停電電源装置)
- D:NAS (Network Attached Storage)
- E:回線終端装置 (ONU)
【第24問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切:スイッチングハブは、同一ネットワーク内でMACアドレスを見て特定のポートへパケットを中継するだけの集線装置であり、Webアクセスを複数のサーバーへインテリジェントに負荷分散する機能はありません。
・B:適切:ロードバランサ(負荷分散装置)の解説です。各サーバーの稼働状態(ヘルスチェック)を監視し、正常なサーバーだけに通信を割り振ることで、システムの高可用性と安定運用を担保します。
・C:不適切:UPSは停電などの電源トラブル発生時に内蔵バッテリーから電力を供給しサーバーを安全にシャットダウンさせるための電源保護ハードウェアです。
・D:不適切:NASはLANに直接接続して複数ユーザーでファイル共有を行うためのネットワーク対応ストレージです。
・E:不適切:ONU(回線終端装置)は、光ファイバーを伝わってくる「光信号」と、PC等が理解できる「電気信号」を相互に変換するための物理的なインフラ変換機器です。
問25:オフィス内で複数の従業員がExcelファイルや画像データなどの業務ファイルを共通で保存・閲覧・共有するために設置される、ネットワーク(LAN)に直接接続して手軽に運用できるファイルサーバー専用の記憶装置(ストレージ)を何というか。
- A:SSD内蔵ストレージ
- B:SAN (Storage Area Network)
- C:USB外付けハードディスク
- D:NAS (Network Attached Storage)
- E:メインフレーム
【第25問:正解と解説】
正解:D
【解説】
・A:不適切:内蔵ストレージは、個々のPCの内部基盤に直接組み込まれた記憶媒体そのものを指し、ネットワークを介して全員で共有する独立したインフラ機器ではありません。
・B:不適切:SAN(サン)は、ファイバチャネルなどの超高速な専用ネットワークを組み、大規模なサーバー群とストレージ群を1対多で接続する、大企業向けの複雑かつ高額なストレージ専用ネットワークです。
・C:不適切:USB外付けHDDは、1台のPCのUSBポートに「1対1」で直接物理接続(DAS)して使うものであり、それ自体が単独でLANケーブルに繋がりファイル共有サーバーとして機能するものではありません。
・D:適切:NAS(ナス)の定義を正しく説明しています。専用のファイルサーバーを構築するよりも安価で設定が容易なため、多くの中小企業でファイル共有インフラとして第一選択されます。
・E:不適切:メインフレームは、大企業や金融機関の基幹系大規模データ処理に用いられる巨大な「汎用コンピュータ(超大型機)」のことであり、ファイル共有専用ストレージではありません。

コメント