企業経営理論④入門編コア・コンピタンス21問〜25問

問21:コア・コンピタンスと「アウトソーシング」の関係において、適切な判断基準はどれか。

  • A:全ての業務をコスト削減のためにアウトソーシングすべきである
  • B:コア・コンピタンスに関連する中核業務は自社で保持し、それ以外をアウトソーシングするのが合理的である
  • C:アウトソーシングを行うと、コア・コンピタンスは自動的に強化される
  • D:コア・コンピタンスそのものを外部企業にアウトソーシングすべきである
  • E:アウトソーシングはコア・コンピタンス経営とは無関係である
【第21問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:全てを委託すると独自の能力が育たず、競争優位を喪失するため不適切。
・B:自社の核心となる強みは社内に留めて深化させ、ノンコア業務を外部委託することでリソースを最適化するのがコア・コンピタンス経営の定石であるため正解。
・C:委託先次第であり、自動的に強化されるものではないため不適切。
・D:コア・コンピタンスを委託してしまえば、自社の競争優位自体が消滅するため不適切。
・E:経営資源をどこに集中させるかという判断において、アウトソーシングは極めて重要な経営上の意思決定であるため不適切。


問22:コア・コンピタンス経営を実践する企業が「製品の多様化」を行う際の成功要因は何か。

  • A:全く関連のない市場へ手当たり次第に参入すること
  • B:各事業が個別に独立して技術を蓄積し、協力しないこと
  • C:核となる共通のコア・コンピタンスを複数の事業で共有・活用すること
  • D:各事業の売上目標を競わせ、負けた事業を即座に撤退させること
  • E:全ての事業で同じ製品を販売すること
【第22問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:無関連多角化はコア・コンピタンスが活かせず、リスクが高まるため不適切。
・B:協力しなければ相乗効果(シナジー)が生まれないため不適切。
・C:共通の強み(コンピタンス)を軸に多角化することで、それぞれの事業で競争優位性を効率的に発揮できるため正解。
・D:競争は重要だが、コア・コンピタンスの活用によるシナジー創出という視点が欠けているため不適切。
・E:多様化とは製品を広げることであり、同じ製品を売ることではないため不適切。


問23:コア・コンピタンスの概念において、「製品ポートフォリオ管理(PPM)」との決定的な違いは何か。

  • A:PPMは財務的な結果(売上や成長率)に焦点を当て、コア・コンピタンスは「能力の蓄積」に焦点を当てる
  • B:コア・コンピタンスは短期的な指標のみを扱う
  • C:PPMは現在、コア・コンピタンスは未来の事業のみを扱う
  • D:両者に違いはなく、同じ理論に基づいている
  • E:PPMは社内、コア・コンピタンスは社外の分析のみに特化している
【第23問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:PPMが主に財務的な指標に基づく事後的な評価であるのに対し、コア・コンピタンスは将来の優位性を生む「企業能力」そのものに焦点を当てているため正解。
・B:コア・コンピタンスは長期的視点に立つため不適切。
・C:コア・コンピタンスも現在存在する能力を分析するため不適切。
・D:全く異なる視点(結果重視と源泉重視)に基づいているため不適切。
・E:どちらも社内外の要因を考慮するが、焦点が異なるため不適切。


問24:コア・コンピタンス経営における「技術革新」の位置付けはどれか。

  • A:技術革新は無視しても、市場ニーズがあれば成功する
  • B:技術革新は、コア・コンピタンスを更新・進化させるための重要な要素である
  • C:技術革新は競合他社がやることであり、自社は模倣するだけでよい
  • D:技術革新に投資すると、コア・コンピタンスは直ちに陳腐化する
  • E:技術革新は全ての事業で同時に行う必要がある
【第24問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:独自の技術基盤(コア・コンピタンス)と市場ニーズの結びつきが重要であり、技術を軽視するのは不適切。
・B:市場は常に変化するため、技術革新を取り込みながら自社のコア・コンピタンスを磨き続ける必要があるため正解。
・C:模倣だけでは持続的な優位は築けないため不適切。
・D:投資は強化のために行うものであり、陳腐化を防ぐ行為であるため不適切。
・E:全事業同時である必要はなく、戦略的優先順位に基づくため不適切。


問25:企業がコア・コンピタンスを維持・発展させるために必要な「組織文化」とはどのようなものか。

  • A:現状維持を尊び、過去の慣習を厳守する文化
  • B:知識の共有を恐れ、情報を秘匿する文化
  • C:失敗を学習の機会と捉え、継続的なイノベーションを奨励する文化
  • D:個人の能力にのみ依存し、組織的な協力は不要とする文化
  • E:競合他社を徹底的に排除し、外部との接触を断つ文化
【第25問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:変化を拒む文化は陳腐化を招くため不適切。
・B:コンピタンスを共有・活用するには情報共有が不可欠であるため不適切。
・C:組織学習を促し、柔軟に変化に対応する文化こそが、模倣困難な能力(コア・コンピタンス)を長期間維持する基盤となるため正解。
・D:コア・コンピタンスは「組織的な能力の束」であるため、協力が不可欠であり不適切。
・E:オープンな学びや環境変化への対応が求められるため、閉鎖的な態度は不適切。


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