企業経営理論⑥応用編_モチベーション6問〜10問

問6:ハーズバーグの二要因理論において、衛生要因を整備すること(例:職場の安全確保や適切な給与体系)が経営にもたらす本質的な効果はどれか。

  • A:従業員のモチベーションを劇的に向上させ、生産性を最大化する
  • B:従業員の仕事に対する「不満」を未然に防ぎ、モチベーション低下のリスクを抑制する
  • C:仕事そのものの面白さを根本的に変革する
  • D:個人の達成欲求を自動的に高める
  • E:従業員を金銭的な報酬に依存させる
【第6問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:モチベーション(満足)を高めるのは動機付け要因であり、衛生要因の整備のみでは不十分であるため不適切。
・B:ハーズバーグの理論において、衛生要因は「不満足の防止」という消極的かつ基盤的な役割を担っており、環境を整えることはモチベーションを維持するための最低条件として正解。
・C・D・E:これらは動機付け要因が果たすべき役割や、衛生要因への過度な依存による弊害であるため不適切。


問7:期待理論における「手段性(Instrumentality)」を低下させる組織的要因として、最も適切なものはどれか。

  • A:評価基準が不透明で、成果を出しても報酬が得られる確信が持てない状況
  • B:従業員のやる気が元々低いこと
  • C:業務が難しすぎて目標を達成できないこと
  • D:報酬の内容(インセンティブ)に魅力がないこと
  • E:上司が部下の指導に熱心であること
【第7問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:手段性とは「成果が報酬につながる」見込みであるため、評価と報酬の連動が不明確だと手段性は低下し、モチベーションを阻害するため正解。
・B・C:これらはモチベーションを阻害するが、手段性そのものの低下というよりは「誘意性」や「期待」の低下に関わるため不適切。
・D:報酬に魅力がないのは「誘意性(価)」の低さであるため不適切。
・E:熱心な指導は手段性や期待を高める要因となり得るため不適切。


問8:マクレランドの達成動機理論において、「親和欲求」が高い従業員をマネジメントする際に有効な手法はどれか。

  • A:競争を激化させ、ランキングを公表すること
  • B:一人で黙々と作業する専門職を任せること
  • C:チーム内での協調や対話を重視し、周囲との関係性を深める機会を増やすこと
  • D:常に権限を与え、独断で判断させること
  • E:厳しい金銭的ノルマを与えること
【第8問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:競争は親和欲求を阻害する可能性があるため不適切。
・B:孤立した作業は親和欲求を満たさないため不適切。
・C:親和欲求(他者と良好な関係を築きたい欲求)が高い従業員に対しては、チームワークや人間関係が構築できる環境が満足度を高め、パフォーマンス向上につながるため正解。
・D:権力欲求が高い人に適した手法であるため不適切。
・E:金銭的ノルマは達成欲求の刺激にはなるが、親和欲求への配慮としては不適切。


問9:公平理論において、部下が不公平感を感じるリスクが高い「評価制度」の特徴はどれか。

  • A:評価基準が全社に公開されており、納得感があること
  • B:フィードバック面談が定期的に行われること
  • C:評価プロセスがブラックボックス化されており、何が評価されたか不明確なこと
  • D:成果と報酬の連動が極めて明確なこと
  • E:従業員の自己評価と上司の評価が合致していること
【第9問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A・B・D・E:これらは公平感や納得感を高める要素であるため適切。
・C:評価基準やプロセスが曖昧(ブラックボックス)だと、自身の貢献に対する評価の妥当性が判断できず、不公平感が醸成されやすいため正解。


問10:自己効力感(Self-Efficacy)の源泉となる「代理経験(Vicarious Experience)」とはどのようなものか。

  • A:自分自身が過去に成功した体験
  • B:自分と似た立場の人(同僚など)が成功する様子を観察すること
  • C:他者からの賞賛や励ましを受けること
  • D:成功した時の気分の良さを想像すること
  • E:失敗した経験から教訓を得ること
【第10問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:これは「遂行達成(過去の成功体験)」の定義であるため不適切。
・B:代理経験とは、他者の成功を観察することで「あの人ができるなら自分にもできそうだ」という効力感を得ることを指すため正解。
・C:これは「言語的説得」の定義であるため不適切。
・D:想像のみでは効力感の根拠として弱いため不適切。
・E:失敗からの教訓は学習の一環だが、代理経験の定義とは異なるため不適切。


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