問11:目標設定理論において、目標の「難易度」と「パフォーマンス」の相関関係について、最も適切な説明はどれか。
- A:難易度が高いほど、必ずパフォーマンスは向上し続ける(高ければ高いほど良い)
- B:容易に達成できる低い目標の方が、確実に成功体験を得られるためパフォーマンスが高い
- C:挑戦的だが達成可能な「最適難易度」の目標を設定した時に、パフォーマンスが最大化される
- D:目標の難易度はパフォーマンスに影響しないため、無視してよい
- E:目標がない(ノーゴール)状態が、従業員にとって最もストレスが少なく高いパフォーマンスを発揮する
【第11問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:達成不可能なほど高い目標は、かえって意欲を削ぐため「高ければ高いほど良い」は不適切。
・B:低い目標は挑戦感を引き出さず、パフォーマンス向上効果が限定的であるため不適切。
・C:目標設定理論では、簡単すぎず難しすぎない「適切な難易度」の目標が、最も高い動機付けとパフォーマンスを引き出すことが実証されており正解。
・D:難易度はパフォーマンスに大きな影響を与えるため不適切。
・E:目標がない状態は努力の方向性が不明確となり、パフォーマンスは低下するため不適切。
問12:認知評価理論(Cognitive Evaluation Theory)が提唱する、外発的報酬が内発的動機付けに与える影響(アンダーマイニング効果)のメカニズムはどれか。
- A:報酬を与えることで、仕事に対する内発的興味がさらに強化される
- B:報酬を「自分の行動をコントロールするための手段」と認識することで、活動の自律性が損なわれ、内発的興味が低下する
- C:報酬は心理学的に無関係であり、モチベーションには何の影響も与えない
- D:報酬を与えることのみが、従業員の唯一のやる気向上策である
- E:報酬は能力が高い人に対してのみ、内発的動機付けを高める効果がある
【第12問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:これは逆の現象(エンハンシング効果)の説明であり不適切。
・B:認知評価理論では、本来楽しんで行っていた活動に報酬が与えられると、その行動の動機が「やりがい」から「報酬を得るためのコントロール」に変化し、自己決定感が損なわれることで内発的興味が低下する(アンダーマイニング効果)と説明しており正解。
・C:モチベーションに多大な影響を与えるため不適切。
・D:他にも内発的動機付け等の要素があるため不適切。
・E:能力の有無にかかわらず、報酬の受け取り方によって内発的興味は低下し得るため不適切。
問13:組織において「エンパワーメント」を推進する際、管理職が部下に対して行うべき行動として最も適切なものはどれか。
- A:決定権をすべて本社に移管し、現場の混乱を防ぐこと
- B:情報共有を制限し、重要な意思決定は常に上司のみが行うこと
- C:部下に適切な権限と責任を与え、自律的な意思決定を支援しつつ必要なサポートを行うこと
- D:部下の行動を分単位でチェックし、ミスを徹底的に追及すること
- E:すべての業務をマニュアル化し、部下の判断の余地をなくすこと
【第13問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:決定権の集約はエンパワーメントと正反対であるため不適切。
・B:情報の遮断は意思決定を阻害するため不適切。
・C:エンパワーメントとは、部下に権限を委譲し、自律的な判断を促すことで能力を引き出す手法であり、成功のためには適切なサポートが不可欠なため正解。
・D:過度な管理は自律性を奪うため不適切。
・E:マニュアル化による統制はエンパワーメントとは異なるアプローチであるため不適切。
問14:アダムスの公平理論において、自分が「過小報酬(貢献に対して報酬が低い)」の状態にあると認知した時、モチベーションを回復させるためにとる行動として最も論理的なものはどれか。
- A:他者と比較するのをやめ、不公平なままで我慢し続ける
- B:会社からの報酬が増えるのを待つだけで、自分からは何も行動しない
- C:報酬に見合うレベルまで、意図的に努力量(インプット)を削減して公平感を保とうとする
- D:より多くの成果を上げようと、以前より過剰に努力を増やす
- E:他者への評価を落とすために、同僚を誹謗中傷する
【第14問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:受動的な我慢は不公平感の解消にはつながらず不適切。
・B:何も行動しないことは不公平感を解消しないため不適切。
・C:貢献(インプット)と報酬(アウトプット)の比率を均衡させるため、不当に低い報酬に対して自分の努力を減らして釣り合いを取る、というのが公平理論で提示される典型的な行動反応であり正解。
・D:報酬が低いのに努力を増やすと、さらに不公平感が増すため不適切。
・E:非倫理的な行動は公平理論が想定する解決策ではないため不適切。
問15:マズローの欲求段階説における「自己実現欲求」が、現代の組織管理において注目される理由は何か。
- A:金銭的なコストがかからない最も安上がりな動機付けだから
- B:従業員の高いパフォーマンスや創造性を引き出し、組織全体の競争優位を築く鍵となるから
- C:生理的欲求や安全欲求を無視しても、自己実現さえあれば会社は回るから
- D:自己実現欲求が満たされれば、給与を一切支払う必要がなくなるから
- E:自己実現欲求は全従業員が最初から持っている欲求であり、管理する必要がないから
【第15問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:自己実現の環境整備には研修や評価等の投資が必要であり、コスト不要とは言えず不適切。
・B:高度な能力が求められる現代の組織において、従業員が仕事を通じて自身の可能性を追求し達成感を得る(自己実現)ことは、高いエンゲージメントや成果に直結するため正解。
・C:生理的・安全欲求は生存・雇用の基盤であり、無視することはできないため不適切。
・D:給与などの基本的報酬は不可欠であり不適切。
・E:自己実現欲求は高次欲求であり、適切な環境作りなしには引き出せないため不適切。

コメント